ジャンクレコード落ち穂拾い8 | geezenstacの森

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「カトリーヌ」/ダニエル・ビダル

 

 

曲目/

A面

1.カトリーヌ

2.恋はどこへ

3.小さな鳩

4.今夜も誘って

5.カトリーヌ

6.夢見るわたし

7.天使のらくがき

 

 

 

B面

1.そよ風に乗って

2.春のときめき

3.好きなのに

4.あふれる愛を

5.愛の日々

6.マロリーの歌

7.恋はみずいろ

 

 

 

 

 

 緊急事態宣言の延長で休みが今月末まで延長されました。指定都道府県に含まれているのでしょうがないでしょうなぁ。しかし、今の日本の政府の施策はずさんです。都道府県知事が混乱するのも当たり前でしょう。リーダーシップの発揮できないトツプは辞職すべきですな。

 

 それはさておき、時間がたっぷり出来ましたからしばらく実行していなかったレコード、CDの整理と虫干しを実施しました。我が家のCDラックは前後2列になっていて、定期的に入れ替えをしています。これによって、どんなものを所有しているのか再確認ができるのですが、最近はちょっと手を抜いていました。また、レコードについても未だにこんなレコードもあったのかというものが珍しくありません。今回発掘したのもそんなレコードです。

 

 レコードは最盛期を過ぎだ1980年代以降、CDにシフトしていった時期に処分した人が多かったので、当時はそういう在庫の受け皿として古書店が担っていた部分があります。小生は学生時代に地元の古書店マップを作成していましたのであちこちの古書店を訪れていました。そういうところで、正規ルートに流れないジャンクものが数多く売られていました。多分、そういうものをまとめて買ってきていたのでしょう。多分一部はチェックしてもそのままになっていた物もあったんでしょうなぁ。

 

 で、今回出てきたのはダニエル・ビダルの「カトリーナ」というアルバムでした。普通サンプル盤というと実際の製品のレーベル部分に「サンプル盤」のスタンプを押したものがほとんど鳴りですが、この時代のレコード会社は儲かっていたのでしょう。ちゃんとサンプラー用にラベルを制作して販売店に配布していたんですなぁ。

 

 製品としてはSRという番号で発売されていたようです。ふつう「SEVENSEAS」のロゴは下のようなものです。

 

 

 ここではただの文字だけです。これだけでも違いがはっきりします。そして、曲目も注目です。レコードのA面は確かにダニエル・ビダルが歌っているのですが、B面は全く違う歌手の歌が収録されています。詰まりは、当時人気のででいたダニエル・ビダルを売り出すために急遽発売されたレコードだったということです。ちなみに、B面は

マージョリー・ノエル 1,2,3

キャンディード 4,5

ラシェル 6,7

の歌が収録されています。収録されている中で、、マージョリー・ノエルはビダルの先輩格の歌手で1965年には「そよ風に乗って」をヒットさせています。本来はB面の曲でした。

 

 

あふれる愛を

 

マロリー

 

 もともと、ダニエル・ビダルはバークレイの所属ですからそこからの発売が当然なのですが、この寄せ集めのために、一本買いのレーベル「SEVENSEAS」からの発売となったのでしょう。なを、wikiの彼女の項目を見てもこのLPについての記載は一切ありませんし、小生が別途所有しているGOシリーズのLPも記載が漏れていて、記事がいい加減であることが知れますなぁ。

 

 さて、殆ど知られていないこのレコードの市販のジャケットは以下のようなものでした。

 

 

 

 サブタイトルに「Les Fees de Paris」というあり、「パリの妖精たち」という複数形になります。詰まりは、このLPではビダルは4人のうちの一人という存在でしかありません。言ってみれは偽物を掴まされたようなレコードであったわけです。曲目をよく見ると、A面の3,4,5曲目は「小さな鳩」、「今夜誘って」という、そして「カトリーヌ」となっていて日本語で歌われていることがわかります。

 

 

 ダニエル・ビダルは当時フランス保護領であった北アフリカのモロッコ生まれで、シャルル・アズナヴールにスカウトされ、バークレイ・レコードに入社します。そして、1969年17歳で歌手デビューし、「Aime ceux qui t'aiment(汝を愛する者たちを愛せ、という意味)」というレコードを出しています。これはロシアのポピュラー歌手エディタ・ピエーハのカバーで、新しくフランス語の歌詞をつけて本国フランスで発売されたものが、「天使のらくがき」という邦題で日本で発売されました。これがヒットしたんですなぁ。気を良くしたキングは彼女を日本に呼び、日本語の歌詞を付けた盤も出されるなどして、一時期彼女の活動の舞台は日本に置かれていました。

 

 

 60-70年台はフレンチポップスが結構日本にはいってきていたんですなぁ。そういえば小生もジョー・ダッサンとかミシェル・ポルナレフ、ジョニー・アリディそして当時の彼の奥さんシルヴィ・バルタンなんかをよく聴いたものです。

 

 このレコードを掛けていたら、またそれらの歌声を聴きたくなってしまいました。

 

<<<追記>>>

 

 このシリーズの「落ち穂拾い1」を記事にした時は分からなかったのですが、今回発掘したレコードを確認したら、ジャケットが違うのねりでこのレコードと同じものがもう一枚出てきました。下がそのジャケットです。当時はこういった販促用の見本盤は、ジャケットなど関係なくレコード店に配布していたんでしょうなぁ。下がそのジャケットです。

 

 

 

 

 このレコードの元記事はこちらです。