今月の散在 | geezenstacの森

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今月の散在

布施明の「マイ・ウェイ」

 

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 昨日の記事でも少し「布施明」を取り上げましたが、たまたま、リサイクルショップを覗いたらなんと、その布施明のレコードが並んでいるではありませんか。もちろん無意識のうちに抱え込んでしまいました。

 

 どれも、布施明のベストアルバムと銘打ったタイトルがついています。中央の赤いパッケージのアルバムは2枚組の「コンパック・シリーズ」の一組です。これは1971年に発売されたもので、当時はソニーが同じ赤いパッケージで、「ギフトパック」シリーズを出していたものへの対抗で発売したものでしょうかねぇ。

 

 このボックスの奇抜なところは普通のダブルジャケットではなく、何とボタンでパッケージを留めるという至要になっていることです。そんなことで内袋もただの四角ではなく、ボタンに支障が無いように角が2方だけ丸くカットしてあります。ジャケットは金箔の文字が踊り、ビニール加工されたものが使用されています。このビニール加工はキングは好きだったようで、クラシックではバックハウスのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集がボタンはあついていませんでしたがビニール加工されたどっしりとしたケースに収められていました。最も、こちらは赤ではなくブルーでした。

 

 このLP2枚組には以下の曲が収録されています。

 

その1〈ヒット曲コーナー〉 

A-1 今日、今、この時

A-2 愛の終りに

A-3 今はふたり

A-4 冬の停車場

A-5 そっとおやすみ

A-6 恋愛失格

A-7 愛は不死鳥

 

その2〈実験コーナー〉 

B-1 愛のフィナーレ TELL ME (英語バージョン)

B-2 昔の噂

B-3 爪を切らせた女

B-4 女

B-5 LOVE WILL MAKE A BETTER YOU

B-6 ある愛の詩 (ライヴ・バージョン)

 

その3〈バート・バカラック・コーナー〉 

C-1 ミー・ジャパニーズ・ボーイ

C-2 小さな願い

C-3 遥かなる影

C-4 雨にぬれても

C-5 恋よさようなら

C-6 ウィンドーズ・アンド・ドアーズ

C-7 アルフィー

 

その4〈トム・ジョーンズ・コーナー〉 

D-1 デライラ

D-2 思い出のグリーングラス

D-3 行かないで

D-4 ドーター・オブ・ダークネス

D-5 恋はフェニックス

D-6 よくあることサ

D-7 ラヴ・ミー・トゥナイト (1971 version)

 

 この2枚組のサブタイトルは「世界に羽ばたく布施明」当時としてはなかなかチャレンジした内容で、シングル盤でしか発売されなかったものもこのレコードにはおさめられていますし、アルバムのだめに新規に録音した曲もあります。ただ、1971年ということで1972年にヒットした「マイ・ウェイ」はこの2枚組には含まれていません。限定版でしたが、当時は2.3万枚売れたという記録が残っています。この中で1971年バージョンの「ラヴ・ミー・トゥナイト」です。


 

 さて、2枚目のLPは1974年に発売されたベストものです。と言うことでこのLPに「マイ・ウェイ」が収録されています。ただ、LPに収録されているものとシングルで発売されたものは歌詞が一部違います。シングルバージョン

 


 このバージョンでは出だしの歌詞が一部違います。


今 船出が近づく 人生に

ふとたたずみ 私は振りかえる

遠く旅して 歩いた若い日を

すべて心の 決めたままに

 

 

今 船出が近づく この時に

ふとたたずみ 私は振りかえる

遠く旅して 歩いた若い日を

すべて心の 決めたままに

 

これが現行のバージョンです。LPではこちらの歌詞で収録されています。訳詞は表記では中島潤氏ということになっていますが、元々の訳詞もっと直訳であり、当時20歳少し過ぎの布施さんが歌うには違和感があったので、「今 船出が近づく この時にふとたたずみ 私は振りかえる」という歌詞に布施さんが書き換えたということです。シングル盤の歌詞はその途中過程ということだったのでしょうなぁ。

 

 このマイウェイ、ビートルズの「イエスタデイ」に次いでカバーの多い曲だそうです。さて、このアルバムにショゥロクされている曲です。

 

A2 甘い十字架
A3 何故
A4 たしかな愛
A5 ふるき友 心の唄
A6 白いラブレター
A7 冬の停車場
A8 そっとおやすみ
A9 愛の園
A10 愛は不死鳥

B1 愛の終りに
B2 ある朝
B3 海を見つめて
B4 恋
B5 霧の摩周湖
B6 これが青春だ
B7 愛は限りなく
B8 そよ風を君にあげよう
B9 愛のカンツォーネ
B10 マイ・ウェイ

 

 1974年という時代を考えれば順当なベストなんでしょうなぁ。

 

 最後のアルバムは1975年のものです。シクラメンのかほり」が発売されたのが1975 4月でしたから、そのヒットを取り込んだ最新ベストというアルバムになっています。

 

Side1 

1,傾いた道しるべ 

2.鳥の背に 

3.積木の部屋 

4.愛の孤独

5.愛の歌を今あなたに

6.君の素顔

Side2 

1.シクラメンのかほり 

2.淋しい時 

3.明日に架ける愛

4.悲しみを知った時

5.この胸に

6.どうしてこんなに悲しいの

 

という内容で、何とSide2の4-6は布施明自身の作詞作曲作品となっています。そんな中から一曲、「悲しみを知った時」という曲です。



 

 この布施明のコンサート、3月22日に名古屋で予定されていました。しかし、新型コロナウィルスのせいで延期になってしまいました。振替公演は5月2日になりましたが大丈夫でしょうかねぇ。