ジャンクレコード落ち穂拾い 7 | geezenstacの森

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キングレコード

1970年8月洋楽新譜ダイジェスト

 

 

 キングレコードは映画のサントラのレーベルをたくさん抱えていました。ユナイト、20世紀フォックス、ABCそして一本買いのセブンシーズです。このレコードを入手したのはまさに、A面トップに1969年公開のイタリア映画「紅バラのひらく夜」が収録されていたからです。曲のタイトルは知らなくても多分耳にしたことがあるはずです。ただ、曲はテーマではなくエンディングで使用されている「夜のバラード」です。


 

 曲はペピーノ・ガリアルディのQuesta Musica Staseraです。ただ、一般にはその翌年に公開されたレイモンド・ラブロック主演の「ガラスの部屋」の主題曲としての方が知られているのではないでしょうか。そして、ひろしです・・・・、。

 

 この曲調べると、映画用の短縮版なんですな。本来は9分もある曲なんです。下はその全曲版です。




 なんとこの曲を布施明が歌っている映像を見つけました。フラメンコスタイルでギターを自身で奏でながら実にかっこ良く歌っています。


 

 さて、その他収録されているアーティストは今ではもうすっかり忘れ去られているようで、ジャズ・ボッサノヴァ・スタイルのコリーナ・マレットとレグ・ウィルソンはすっかり忘れ去られているようでネットでも引っかかりません。

 

 また、もう一つ収録されているユナイト映画1969年の作品の「賭けの報酬」なんかも、バート・レイノルズ主演のアクション映画んですが、多分シングル盤で発売されたきりで、その後再発されたことがないのではないでしょうか。娼婦のローラのテーマ曲はコミカルですし、「サム・ウィスキーのテーマ」は、映画の原タイトルになっている「SAM WISKY」そのものでアメリあっちスタイルの佳曲です。

 

 B面のコロネードスも全く存在感がありません。曲目からしてポップ・クラシカル路線ですが、なんか聴いていると素人の延長のような音源で良くこんなものがリリースされたものだと思ってしまいます。消えて当然でしょう。

 

 B面での聴きものはやはり、10イヤーズ・アフターでしょう。デッカ翼下のDERAMレーベルはプログレ・ロックの宝庫で、ムーディ・ブルースなども良く聴いていました。このダイジェスト版に収録されているものはモノラル音源で、ステレオのLP収録のものより音にパンチがあります。


 

 一枚のレコードで、映画音楽あり、イージーリスニングあり、ロックあり、ブルースありと多ジャンルの音楽を一気に聴けるレコードはこういうジャンクものの利点ですなぁ。