セントレア ・ミュージック・ウィングス
セントレア出発ロビー
9日の土曜日は、セントレア空港で開催されている「セントレア ミュージックウィングス」を聴きに出かけました。今では光景になっている企画で、この日はスピンアウト企画という形で開催されています。名フィルのクラリネット奏者の井上京氏とスギテツこと岡田鉄平氏と杉浦哲郎氏のコンビの監修する企画で、団体演奏の「両翼」であるオーケストラと吹奏楽をテーマにした2日間のプログラムです。会場は、第1ターミナル 4階 イベントプラザです。
土曜日はそのオーケストラの日で、プログラムの最初は「知多市民オーケストラ」の演奏で始まりました。まずは12月14、15日に開催されるミュージカル「TUGUMI」のPRを兼ねて、その中のナンバーが歌われました。
つづいては、スギテツの鉄平氏をソリストに迎えてのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の第1楽章が演奏されました。オーケストラの編成は小さいですが、そのオーケストラをリードするように見事なソロを披露してくれました。
2組目は同朋学園の音楽教室の学生による演奏でした。葉加瀬太郎の「ひまわり」から始まり、ブリテンの「シンプルシンフォニー」から第1、2楽章が演奏され、最後にまた鉄平氏が登場して、ヴィヴァルディの四季から春の第1楽章が演奏されました。
3組目は「アセンブル管弦楽団」の登場で、最初にベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」から第1楽章、続いてチャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」から有名なワルツが演奏されました。このオーケストラ、元々は藤田学園のOBによって結成されたらしいのですが、現在では繋がりは無いようです。ここで演奏された曲目は次回の定期演奏会で演奏されるということでしたが、弦楽器のピッチが揃っていなくて、まだまだ仕上がっていないなぁというのが正直な感想でした。
4組目は長久手ストリングス・ハーモニーの演奏でした。さすが最後に登場するだけあってアンサンブルはこの団体がピカイチでした。弦のピッチがきっちりと揃っていて見事なハーモニーでした。最近のオーケストラの指揮者は管楽器とか打楽器の出身者が多く目に付きますが、やはり、弦楽器出身の指揮者の方がピッチの指導が徹底しているのでしょう。最初はモーツァルトのディヴェルティメントK.136の第1楽章から始まりました。音色に透明感があって実に見事な演奏でした。そのあとまたまた鉄平氏が登場し、こちらもヴィヴァルディの四季から冬の第2楽章のラールゴと夏の第3楽章が演奏されました。鉄平氏は適度に装飾音を入れるというスタイルの演奏で、なかなかやってくれます。ただ、お客さんはそこまで気がついていなかったようで残念でした。
この日のトリの登場はやはり「スギテツ」です。おなじみの「美しき青きドナウ河のさざなみ殺人事件」や「剣の舞ずいずいずっころばし」、そして新しいアルバムから「くるみ割り人形」より「葦笛の ”おどるポンポコリン” 」などが演奏されました。
この日はクラリネットの井上京氏とのコラボで「パリの空の下」というシャンソンも演奏されました。
そして、最後は長久手ストリングス・ハーモニーも再登場し、恒例「ラデツキー行進曲」で観客を巻き込んでの演奏となりました。いやあ、楽しいコンサートでした。