プランタン管弦楽団 オータムコンサート | geezenstacの森

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プランタン管弦楽団  

オータムコンサート

 

 

 9日の土曜日は、セントレアのコンサートを聴いた後、名古屋にとって帰って、中川文化小劇場で開催された「プランタン管弦楽団」のオータムコンサートに駆けつけました。ヤナーチェクのシンフォニエッタはよく耳にしますが、プーランクのシンフォニエッタは初めて耳にする曲で興味津々でした。

 

 ヤナーチェクのものはファンファーレから発展した変奏曲のような構成ですが、プーランクの曲は弦楽四重奏曲から発展したもので、構成的には交響曲と同じです。ただ、フランスの交響曲ですから構成はドイツのものとかなり違っています。

 

 今回は指揮者がいつもの中村暢宏氏では無く、大阪出身の今木智彦氏でした。プログラムはどう見てもこのプーランクが中心のようで、ステージいっぱいに広がったオーケストラは左側に打楽器軍やハープを配したぎゅうぎゅう詰めの配置でした。小交響曲と呼ばれるのは2管編成だからでょうかねぇ。

 

 かなり熱い演奏で、フランス風の透明感のある軽い響きでありながら一方ではダイナミックな音楽作りでなかなか聞かせてくれる演奏になっていました。指揮のスタイルとしては、早いパッセージの多い第1、第2楽章は

指揮棒を使ってテキパキとした振りで、反対にゆっくりした第3楽章は指揮棒無しで10本の指を使った細やかな指示を出していました。

 

 後半は打って変わってチャイコフスキーの「くるみ割り人形」の抜粋の演奏で、言って見ればクリスマスの先取りのようなプログラムでした。

 

 ただ、どうしたことか後半は弦の音が不揃いで、前半の透明感ある演奏は何処へやらという状態でアンサンブルの荒さが目立ってしまいました。ちゃんと曲の始まりにはチューニングをしていたんですけどねぇ。まり大きくないホールの上に、ほぼ満席に近い客の入りでコンデションがかなり変わってしまっていたのでしょうか、ヴァイオリンはもとより、チェロのアンサンブルもまるで学芸会レベルほどにチューニングが合っていませんでした。

 

 こちらの曲はあまり、練習がなされていなかったのか、聴きどころの花のワルツでもホルンが音抜けしたりと、残念な結果でした。今木氏はファゴット出身の指揮者ということでしたが、アマチュアオーケストラは弦の出身の指揮者できっちりとアンサンブルトレーニングをした方が良いのではと感じた演奏会になってしまいました。この日は、セントレアで見事な長久手ストリングス・ハーモニーの素晴らしいアンサンブルを聴いていたので、余計そう思ってしまったのかもしれません。