宮里藍―世界にはなつミラクルショット
著者/柳田 通斉
発行/旺文社

ライバルは自分。チャレンジの先に成長がある。夢に向かって一歩ずつ。ゴルフの世界で自分をみがく藍ちゃんの感動秘話。勇気と力が出てくる本。---データベース---
昨年引退してしまった宮里藍の関連本が最近中古市場に溢れています。多分この6月に元マネージャーと入籍したことでの「藍ロス」の影響なんでしょうかねぇ。そんなことで、古書店で見つけた一冊です。手に取って表紙をめくると、その見返しにあった宮里選手のサイン(印刷)が目に入っていました。

「意思あるところに 道はある 」と記され、その下に18 ホール全てバーディーを狙うと いう意味の「54」が書かれているサインがあるではありませんか。下の写真です。
この本は旺文社の発行ということで、一般の人はあまり目にしていないのではないでしょうか。対象は小学生、中学生です。まあ、そんなことで活字は大きいしふりがなは振ってあるということで、近視で老眼の小生にはとても優しい本でした。(^o^;)
この本の章立てです。
目次
・青い海の前で生まれた、藍
・ゴルフだけじゃダメ。学校が一番
・かけがえのない家族
・上には上がいた!
・実力はプロのスーパー高校生
・史上初! 女子高生プロゴルファー誕生
・かみの毛もぬけるほどの重圧
・なみだの世界メジャーデビュー
・たのしい! アメリカでのゴルフと生活
・ゴルフってこんなスポーツ
・宮里 藍 データファイル
著者は日刊スポーツのライターということで、中学生の頃から宮里藍に密着しツァーにも同行していたということで、側で見ていたからこそ分かる彼女の素顔が書かれています。
まあ、伝記といっていい体裁で、藍ちゃんが4歳の頃ゴルフを始めるところから書き出されています。兄妹全員がプロゴルファーということで、折に触れてその兄たちのことも書かれています。そして、何よりも著者の目は父親を通しての藍ちゃんの成長記としう体裁をとっています。
普通の本ならゴルファーになってからの写真が多用されるところですが、この本では幼稚園の藍ちゃんの写真から小学生時代の同級生との写真、さらには兄妹三人の高校生時代のスリーショットまで納められていて、この本が宮里家公認の本であることが手に取るように分かります。
この時代、同年生まれでライバルの横峯さくらもストーリーには登場してきます。1995年のジャパンカップジュニア選手権日本予選では、この横峯さくらに負けています。しかし、その時父親は藍ちゃんにゴルフは2番で良い、今は勉強が一番だといって練習量よりも練習の質を上げることを選択させたと言います。まあ、そういうことがあってスピーチでも英語を話すグローバルな人間として成長していったんでしょうなぁ。
この本では当時のライバル、アニカ・ソレンスタムが「ビジョン54」ということをよく言い、それが先のサインの藍ちゃんの54の意味なのです。この本では2006年の活躍までが描かれていますが、その年は日米通算で賞金は一億円を超えていました。
さてさて、宮里藍さんはこの6月19日、つまり33歳の誕生日に米ツアーに本格参戦した2年目の2007年から引退までマネジャーを務めていた座親匠(ざおや・たくみ)氏と入籍しています。6月19日は兄の優作と誕生日が一緒なんですな。宮里家にとっては嬉しい一日になったことでしょう。