チャーム・イン・ヴァイオリン&オルガン
曲目/
1.二つのギター
2.黒い瞳
3.ジプシーのヴァイオリン
4.火祭りの踊り
5.チャルダッシュ
6.ホラ・スタッカート
7.魅惑のワロツ
8.チリビリビン
9.ハイケンスのセレナーデ
10.ピーナッツポルカ
11.月の光
12.愛の喜び
演奏/ロン・グッドウィン 1-6
レジナルド・ディクソン 7-12
P:ジョージ・マーティン
録音/1967頃
国文社 OKB-112 (原盤ODEON)

今月の散在で取り上げたレコードです。国文社という出版社の音響事業部という所が書店ルートで販売した「魅惑の世界名曲シリーズ」の中の第12巻で、A面がロン・グッドウィン、B面がオルガニストのレジナルト・ディクソンの演奏が収録されています。出版社が競って書店ルートで販売していたレコードに名を借りた書籍です。この12巻は1973年の2月に発売されています。

A面のロン・グッドウィンの演奏はアルバム「Gypsy Fire」からチョイスされています。ここではジプシー・ヴァイオリンが活躍していますが、このソロを勤めているのはラルフ・エルマンです。この人は1950年代には彼自身がボヘミアン・プレイヤーズを率いてジプシー音楽の普及に力を入れていましたが、1960年代にはロン・グットウィンのオーケストラでリーダーとして活躍していました。1967年に発売されたオリジナルアルバムでは彼が見事なジプシー・ヴァイオリンを披露しています。下はそのタイトルともなった「ジプシーのヴァイオリン(Gypsy Fiddler)」です。このアルバムではプロデューサーをジョージ・マーチンが務めていました。ツィンバロンの響きが雰囲気を醸し出しています。

レーペル面
さて、ロン・グッドウィンはご承知のように映画音楽の作曲家でもあります。域゜リスの作曲家ですが戦争映画の音楽の第一人者といわれる程たくさんの作品を書いています。まあ、その作品に付いては別の機会に取り上げるとして、このアルパムには。ディニークの「ほら・スタッカート」やファリャの「火祭りの踊り」なんかも収録されていて中々楽しいアルバムです。下はオリジナルアルバムの全曲が楽しめます。イギリス本国ではEMI翼下のコロンビアのスタジオ2レーベルで発売されていました。
B面のレジナルド・ディクソンは未知のアーティストである事は先日書きましたがもイギリスでは結構有名人だったようで、ビートルズやスタンリー・ブラックが受賞した「MBE勲章」も受賞しているようです。
オルガニストというと教会オルガンを想像してしまいますが、ディクソンの弾くオルガンはストリートオルガン、もしくははモンドオルガンといわれるタイプのオルガンです。今でいうエレクトーンでしょうかね。そのサウンドは特徴的で、小生などこのサウンドを聴くとカーニバルを思い浮かべてしまいます。ピーナッツ・ポルカの音源がYouTubeで見つかりましたので貼付けておきます。