愛知県埋蔵文化財調査センター「春の埋蔵文化財展」1

4日から始まった愛知県埋蔵文化財調査センターの「春の埋蔵文化財展」へ出掛けてきました。京から13日までの開催です。こういう催しがあるという事はチラシを見るまで全く知りませんでしたし、弥富と言えば「金魚」の町ですから、こういう施設がそもそも弥富にある事さえ知りませんでした。

到着したのは11時頃でしたが、まだ誰も観覧には来ていなかったようで、展示物も寿然には陳列されていませんでした。しかし、入り口には銅鐸の複製が陳列されており、鳴らす事も出来ます。浜松では写真を撮る事も出来ませんでしたが、ここでは自由に撮影出来たのがいいですね。

レプリカの銅鐸は左右の棒で叩く事が出来ます。



エントランスホールには松崎遺跡の貝塚の断面図が展示されていました。

出土した土器の破片です。これらをジグソーパズルのように張り合わせて復元していきます。

土留めの遺構です。

こちらは清洲城の石垣の下から見つかったシガラミの柵の遺構です。

「春の埋蔵文化財展」の展示は2階で開催されています。この日は初日という事もあって地元のケーブルテレビ局がイベントの取材に来ていました。マイクを持っているのは館長さんです。



丸窓付土器(広口壷)

沈線文形土器

この「朝日遺跡」どこかで聴いた事のある名前だと思ったら、国道22号線と名古屋高速、名二環の高速のジャンクションの当たりにある遺跡です。一般には「貝殻山貝塚資料館」して知られています。
愛知県清須市(旧西春日井郡清洲町・新川町・春日町)、名古屋市西区にまたがる朝日遺跡は、弥生時代を代表する遺跡の一つです。東西1.4km、南北0.8kmに及ぶ広大な範囲からは数多くの住居跡、墓がみつかっており、有名な佐賀県吉野ヶ里(よしのがり)遺跡にも匹敵する巨大な集落です。ただ、愛知県は道路作りを優先してしまい、この遺跡はその一部が「貝殻山貝塚資料館」として保存されているだけです。文化的に見れば残念な事ですなぁ。しかし、考え方によってはこの地は今も昔も交通の要衝の地であったという事でしょう。