
日程 2017年7月6日(木)
開場/17:30
開演/18:00
会場 愛知県芸術劇場コンサートホール
曲目
●箏/後藤 礼奈
鳥のように 沢井 忠夫
●フルート/松本 結衣 Pf.佐野 円香
フルート協奏曲 ニ長調 op.283より 第3楽章 C.ライネッケ
●ピアノ/小野田 知華
「眠れぬ森の美女」よりアダージョ P.チャイコフスキ-
●ソプラノ/藤田 裕子 Pf.山田 智恵
約束 G.ロッシーニ
●パーカッション/内田 一晟
神々へのリズム N.J.ジヴコヴィッチ
●サクソフォーン/堀江 香奈子 Pf.岡田 清花
アルトサクソフォーンとオーケストラのための協奏曲より 第1楽章 A.トマジ
●ソプラノ/山﨑 千裕 Pf.小野田 知華
歌劇「セビリアの理髪師」より 今の歌声は G.ロッシーニ
●ピアノ/佐野 円香
6つのパルティータ 第4番 ニ長調 より 序曲、ジーグ J.S.バッハ
●ユーフォニアム/上野 裕太 Pf.新海 結子
幻想曲 J.フンメル
●電子オルガン/太田 英美
インセクツアマンガス J.ルーデス
●マリンバ/上村 笑穂
ワン スタディー・ワン サマリーより エチュード J.ササス
●ピアノ/伴 友香里
3つのノヴェレッテ F.プーランク
●フルート/太田 朱音 Pf.新海 結子
フルート協奏曲 ホ短調 S.メルカダンテ
●ピアノ/塚本 梨月
ノクターン 第6番 op.63 G.フォーレ
●パーカッション/西田 尚史
ハンドパンのための「二つの夜」 西田 尚史
●テノール/濱口 晃 Pf.川畑 結愛
「メサイヤ」より 慰めよ、わが民を慰めよ~もろもろの谷は高くせられ G.F.ヘンデル
●ピアノ/新海 結子
ピアノ・ソナタ 第6番 イ長調 op.82より 第1楽章 S.プロコフィエフ

音響効果の良いコンサートホールですが、それには相応しくないスピーカーが一対ステージに鎮座しています。
午後6時の開演でしたが、舞台のセッティング替えが何度もあり、最終的には3時間を要する長丁場のコンサートでした。ソロ楽器の協奏曲はすべてピアノ伴奏版という内容ですが、こういったものはコンクールでの演奏くらいでしか聴けないので興味深いものがあります。
声楽ではロッシーニの作品が2曲取り上げられていましたが、歌劇「セヴィリアの理髪師」の「今の歌声は」はハイCまで要求される局でその見事な歌声に暫し聴き入りました。演奏後のひと際大きな拍手が起こっていました。反対にヘンデルのテノールの「慰めよ、わが民を慰めよ~もろもろの谷は高くせられ」はオラトリオ特有の転がる様な歌唱が今ひとつで残念な結果でした。
ピアノで演奏されるバッハの作品はグールドの演奏も含めてあまり好きではないのですが、こういう演奏会での実演で接すると音響的な広がりはチェンパロに近く聴こえるもので、序曲とジーグだけの演奏ですがバッハの世界を楽しむ事が出来ました。反対にプーランクのノヴェレッテはピアノの音がドイツ的な響きになってしまっていて軽やかさが感じられなかったのが残念でした。
民族音楽のような曲はジヴコヴィッチの「神々へのリズム」です。
演奏しながら歌うという一人二役の曲で、現代音楽ながらプリミティヴなものを感じてしまいます。もう一つ、この日のコンサートで盛りあがっていたのは西田尚史の演奏する自作の『ハンドパンのための「二つの夜」』でした。以前には「夜に ~ハンドパンと3人の打楽器奏者の為の~」という作品を聴いたことがありますが、今回は一人3役でのソロバージョンに寄る演奏でした。これも圧巻で、この地方ではハンドパン奏者としてCDも発売している実力の持ち主です。
さて、間もなく改装のために休館してしまう「愛知芸術劇場コンサートホール」です。天井のこのカーテン模様やアクリルの反射板も変わってしまうのでしょうかね?