HOLIDAY TRAILS FROM ROUMANIA |
曲目/
Ciocirlia 4:16
La Cules De Cucuruz & Sirba 3:12
Doina & Sirba 4:09
Haulita 2:26
Cintec De Pe Valca Crisului 1:50
Aseara Vintul Batea 3:06
Cintec Oltenesc 2:20
Invirtita Din 2:17
Frumosi Sint Anii Mei 3:09
Invirtita Si Joc De Doi 3:15
Potpouriu De Melodii Muntenesti 5:15
Briul Lui Balam 2:10
Alunelul De La Bailesti 2:14
Poloxia 2:35
Tintaroiul 2:39
Alunelul De La Urzica 2:46
アーティスト:
Ansanblul Tinerretulu Din bucuresti 1-11
Ansanblul Folcloric Junii Sibiului Romania 12-16
Ansanblul Tinerretulu Din bucuresti 1-11
Ansanblul Folcloric Junii Sibiului Romania 12-16
録音/1993
CORNER CNCD 5983

いわゆるルーマニアの民族音楽のCDです。輸入CDは国内盤のように肩掛けがありませんからジャケットが唯一の判断材料です。そして、そのジャケットですが、見事にタイトルだけです。裏パッケージだけに収録曲などのデータが記載されています。まず、「CORNER」なるレーベルも知りません。しかし、発売元を見ると「Disky Communications Europe B.V.」とあるではありませんか。ディスキーレーベルといえば、1990年代にリーダーズダイジェストの音源を使ってリリースされたクラシックアルバムが知られていますが、あの発売元だったのです。このDisky Communications Europe B.V.」はその親会社ともいうべき存在で、この「CORNER」をはじめ、「a touch of class」、「 All That's Jazz」、「Balance & Harmony」、「Dice DVD」、「 Disky」、「Disky Dance」、「 Disky Special Products」、「 Going Back In Time」、「 Grand Classic Collection」、「 Pure Gold」、「 Royal Classics」、「 Super Doubles」、「 Symphony」、「Vintage」、「 Woodford Music」などのレーベルを翼下に抱えていましたが日本ではほとんど知られていません。
ルーマニアといって思い出すのは中々難しいものがあります。首都がブカレストだということは分りますが、東欧の国歌年は分りますが、果て位置はどこなんだろうと考えるといささかうろ覚えです。調べると、南西にセルビア、北西にハンガリー、北にウクライナ、北東にモルドバ、南にブルガリアと国境を接し、東は黒海に面している国ということです。近年では、チャウシェスクの独裁政権がルーマニア革命によって倒されたことは記憶に残っています。また、吸血鬼ドラキュラ伝説発祥の地といったら一番ピンと来るのではないでしょうか。
バックに流れているのがこのアルバムのトップを飾っている「チョカルリア」という曲です。日本語では「ひばり」のことですが、途中からテンポがアップテンポになりますが、このメロディどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。そう、ジョルジュ・エネスコのルーマニア狂詩曲ですね。今ではエネスコは「エネスク」と発音するようですが、原音に似せると表記は変わってしまうもんですなぁ。この体でいくと、ドボルザークも近い将来「ドヴォルジャーク」になるんでしょうかね。それはさておいて、ルーマニアにはローマ帝国の流れを組んでいて、これはかつてドナウ以北で唯一のローマ帝国領だったからのようです。この曲はそんなルーマニア人のジプシーの血を引く音楽となっています。
ブルガリア人で有名なのは他に「ディヌ・リパッティ」がいますし、最近ではトラディシュナルで一番知られているのはパンフルートの名手ザンフィルでしょうか。このアルバムに収められている音楽はジプシー・ウァイオリンを筆頭に民俗楽器のルーマニアのバグパイプといわれている「チンポイ」や近隣のハンガリーのツィンバロンなどが使われていて、なかなか魅力的な音楽です。