運命 一本勝負! |
曲目/演奏者
1.運命'76/ウォルター・マーフィー&ビッグ・アップル・バンド 03:03
2.運命/寺内タケシ&ブルージーンズ 02:47
3.交響曲第5番「運命」/ランディ・ウォルドマン・トリオ 05:38
4.犬のおまわりさんの運命/杉ちゃん&鉄平 02:19
5.運命/ノーキー・エドワーズ 02:39
6.交響曲第5番ハ短調作品67「運命」 第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ 07:54
宇野功芳(指揮)新星日本交響楽団
7.ベートーヴェン /Beethoven 5.1/ガス・ハウス・ギャング 07:148.ベートーヴェン/交響曲第5番『運命』より第1楽章(リスト編)
ピアノ/コンスタンチン・シチェルバコフ 07:19
9.交響曲第5番ハ短調作品67「運命」 第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ 08:02
ブロムシュテット(指揮)ドレスデン・シュターツカペレ
リリース/2006/07
キングレコード KICS-1255
キングレコード KICS-1255

カノン100%とかアダージョ100%なるCDが一時期はやりましたが、その「運命」盤です。キングだから出来た企画でしょう。ただ、残念なのはここに「クライズラー&カンパニー」の「炎のベートーヴェン」が収録されていない事でしょうか。まあ、相手がソニーではそうそう簡単に音源を融通しないでしょうからね。でも、こういう事がもとで、ユーザーは自分で音源を集めて、オリジナル「運命」を作ってしまうんでしょうがね。
さて、このアルバムのトップに収録されているウォルター・マーフィーの演奏は映画「サタデー・ナイト・フィーバー」で使われていたものです。ディスコファンには懐かしいナンバーではないでしょうか。タイトルから分るように1976年に全米NO.1に輝いたヒットナンバーです。ウォルター・マーフィーは、1952年ニューヨーク生まれ。CMソングやTV映画の主題歌の作曲家、アレンジャーとして活動していましたが、この曲をレコード会社に持ち込み、ヒットさせました。他にも、やはりクラシックをディスコ・バージョンにした「ソウル・バンブル・ビー」(Flight ‘76)や「E.T.のテーマ」のメドレーがHot100入りしています。で、もってこの曲は「サタデー・ナイト・フィーバー」にも採用されましたから、この曲は一躍日本でも知られる事になりました。
で、「運命」をその前に日本で大衆化させたのはこの寺内タケシでしょう。「レッツゴー・運命」はエレキブームで大ヒットを飛ばしました。ベンチャーズのノーキー・エドワーズが参加した5曲目も基本的には同じ系列です。
ロック系の演奏ではYouTubeにかっこいいものがありましたので貼付けておきます。
こちらはジャズバージョンの「運命」です。
杉ちゃん&鉄平の「犬のおまわりさんの運命」はインディーズレーベルだったので音源を一本買いしたんでしょうかね。パロディ系の運命としては抜群のセンスです。何しろ曲中に童謡の「いぬのおまわりさん」が出で来るのですから。下の映像ではプラスして、「アルルのドラえもん」も収録されていますよ。
このあとに、リストのピアノ編曲版とかガス・ハウス・ギャングのアカペラ演奏とかが収録されています。この「ガス・ハウス・ギャング」は聴きものです。しかし、このアルバム、このアカペラの対訳が省略されています。解説になっていないんですな。これは大きなマイナスです。
で、一瞬驚くのが宇野功芳と今は無き新星日本交響楽団に夜「運命」です。まなにに目が点になる演奏です。まるで、外国アニメのドタバタ劇のバックに流れているようなへんてこりんな演奏です。ベートーヴェンが聴いたら卒倒しそうです。小生の手元には何枚か宇野功芳のアルバムもあるのですが、一度聴いたらお蔵入りで今ではどこにしまってあるのかも思い出せません。ただ、この運命は初めてこのCDで聴きました。うーん、やっぱり一回聴けばいいかな。
最後はやっぱり正統派の演奏で締めなくてはという事で、ここではブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレの演奏が収録されています。これはドイツ・シャルプラッテンの音源ですな。こちらは第1楽章の提示部をリピートしていますので演奏時間は長くなっています。運命はこうでなくちゃね。ということで締めくくられます。
オーケストラも指揮者も一流という事で安心して聴いていられます。