名古屋街角風景 | geezenstacの森

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 名古屋駅周辺を歩いていたら、今まで全く気が付かなかったのですが、ビル影に立札が有るではないですか。よく見ると、「坪内逍遙少年時代住居跡」と書かれています。

 いゃあ、坪内逍遙と名古屋と繋がりがあるとは、今まで全く知りませんでした。最も坪内逍遥が何者であるかは 名前は 激で学んで 劇で学んで知っ まったく興味がありませんでした でもこうして繋がりがあるとわかると ちょっと調べたくなるものです。

 尾張藩領だった美濃国加茂郡太田宿の生まれで、父は尾張藩士で太田代官所の手代をつとめていました。明治維新とともに、実家のある名古屋の笹島村へ移住したのです。そして、名古屋の笹島村で18歳まですごしたのがこの地ということです。

 坪内逍遥は愛知英語学校に入学し、そこでアメリカ人教師レザームに出会い、シェイクスピアの素読を学んでいます。この愛知英語学校は、名古屋城の南側の地に藩校として設立されたもので、逍遙と共に明治開花期に近代文学を打ち立てた二葉亭四迷も、この学校の卒業生です。

 彼の文学者としての素養は、この時に作られたようで、小説家の素養は、貸本屋から借りた草双紙や戯作から、戯作者としては、母親に連れて行ってもらった芝居、英文学者としての素養は、先の愛知英語学校時代の産物だったといってもいいでしょう。

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 この逍遙の立て札のすぐ左手には「下屋敷」という料亭があり、純和風のたたずまいを見せています。