これらの写真は実際は11月上旬に撮影したものです。温室の植物ということで、なかなか花の名前が分からないものか多く調べるのに手間取りました。最初の花は温室の池の中にディスプレイとして飾られていた「アンスリウム」です。調べてみると、つる性の植物ということで、サトイモ科アンスリウム属の花であることが分かりました。別名「オオベニウチワ」とも言うらしいです。アンスリウムのチャームポイントはなんと言ってもあのハート型の花です。花といっても仏炎苞(ぶつえんほう)で、真ん中のとがった花序に小さな花が沢山咲いています。アンスリウムは花持ちが1ヶ月以上あることから切花としても人気があり、鉢植えも花持ちがとてもよいです。花の色も白やピンク色をした花を見かける事があります。

次は「チランジア」です。何ともまあ不思議な花で、おもしろい形のピンク色の花序の途中から、紫色の花がひょっこりと咲き出ています。?所はこんな形状からサボテンの仲間では?と思ったのですが、パイナップル科チランジア属の植物だと知ってびっくりです。南アメリカのエクアドル・ペルーが原産のようです。そういう土地柄か、常緑多年草で空中から水分を吸収する植物です。ちょいと過ぎてしまいましたが、12月13日の誕生花だそうです。


温室内ということで、もう一つパイナップル族の植物が咲いていました。それが「エクメア」です。こちらも、鮮やかなピンク色です。でも、これは花ではなく、苞なんですね。苞は葉が変化したもので、刺があるのが特徴です。ここだけ見るとアロエに見えてしまいます。株の下方にはしま模様のある個性的な葉で南国の雰囲気をかもし出しています。株の中心は筒状で、水をためるようになっています。生きるためにいろいろ工夫をしているものです。このエクメアには熱帯アメリカに150種以上が分布しています。写真の品種は「エクメア・ファッシアータ」のようです。


温室の花は南米産が多いようで、継もその種類です。こちらは「ジャコビニア」です。キツネノマゴ科ジャスティシア属の常緑低木で、これもピンク系です。別名「サンゴバナ」ともいわれる様に群生していると海のサンゴの様に見えるのでしょう。葉もちょっと変わっていて、触ってみると表面は皮のような感触です。この花は以前の「ジャスティシア」とよく混同されるようで、ネットで検索しても両方が表示されます。花の形状が全く違い、長さ2?3cmの筒状の花がぶら下がるように株いっぱいに咲きます。花色はつけ根に近い部分が朱色で先端が黄色のツートンカラー状で、色の境目がグラデーションになり美しい。樹高は大きくなっても60cmくらいの亜低木です。それはこんな花です。

温室の花ですが、調べると暑い時期には咲かないという花が「ストレプトカーパス」です。ストレプトカーパスとは「ねじれた果実」という意味で、花の後にできる実が、らせんにねじれるところから由来しています。アフリカ、アジア、マダガスカルに約130種類が分布します。多年草(毎年育って花を咲かせる)のものが多いですが、中には数年かけて生長し、一度花が咲いたら後に枯れてしまう一巡植物のものもあります。一見するとでっかい「すみれ」のような印象です。

下は「イエローマジステ」という花なんですが、検索しても出て来ません。この花だけは花札がありましたので、間違いないのですが、ネットで検索してもこういう花が見つけられません。不思議な現象です。
