クリスチャン・ラルデ
モーツァルト-フルート四重奏曲
曲目/モーツァルト
フルート四重奏曲第1番ニ長調Kv285
1.Allegro 6:40
2.Adagio/Rondeau 6:44
フルート四重奏曲第4番イ長調Kv298
3.Andante 7:24
4.Menuetto 2:15
5.Rondeau (Allegretto Grazioso) 2:54
フルート四重奏曲第2番ト長調KV285a
6.Andante 6:52
7.Tempo Di Minuetto 3:20
フルート四重奏曲第3番ハ長調Kv Anh.171(285b)
8.Allegro 5:40
9.Andantino/Allegro 9:39
オーボエ四重奏曲ヘ長調Kv370 *
10.Allegro 6:21
11.Adagio 3:15
12.Rondeau (Allegro) 4:22
フルート/クリスチャン・ラルデ
ヴァイオリン/ジャン・ムイエール
ヴィオラ/クロード・ナヴォー
チェロ/ローラン・ビドゥー
ヴァイオリン/ジャン・ムイエール
ヴィオラ/クロード・ナヴォー
チェロ/ローラン・ビドゥー
オーボエ/ジャン=ポール・ゴア
ヴァイオリン/アルバート・ゲレツ
ヴィオラ/マックス・ルジュール
チェロ/フィリップ・メルムード
ヴァイオリン/アルバート・ゲレツ
ヴィオラ/マックス・ルジュール
チェロ/フィリップ・メルムード
録音/1979/10/17,1980/12/02* クリシール大ホール、スイス
1976
1976
E:ピエール・ラヴァ
エラート B15D-39200


今はどうなのかは知りませんが、1960-70年代のフランスは管王国でした。それこそ、トランペットのモーリス・アンドレやフルートのピエール・ランパルを筆頭にクラリネットのジャック・ランスロ、オーボエのピエール・ピエルロ、ファゴットのポール・オンニュそしてフルートのマクサンス・ラリュー、クリスチャン・ラルデらがともにこのエラートレーベルに味わいのある名盤の録音を残しています。フルートといえばオーレル・ニコレもいましたが、彼もスイス人ながらフランス語圏の死ユッ市んですからこの中に入れていいのかもしれません。モーツァルトも先にランパルの演奏を取り上げていますが、このラルデの演奏も捨てがたい一枚で、むしろ、第1番の第1楽章なんかはラルデの演奏の方が好ましいテンポで小生の耳には馴染みのあるものになっています。
まずは、そのラルデの演奏を聴いてみることにしましょう。なを、この録音は今は廃盤で全く復活される兆しはありません。ワーナー時代になってからアナログ時代のエラートの録音は冷遇されていますなぁ。
ちょっとランパルよりは渋めの音色で、そのラルデの音色にウィア・ノヴァ四重奏団のメンバーに依るサポートは、ランパル盤の豪華メンバーと比べるといささか見劣りするかもしれませんが、室内楽を知り尽くしたメンバーの合奏ということでは多分纏まりはこちらの方が上なのではないかと思われます。このラルデの演奏は、流麗さには欠けますが、書体でいえばランバルの草書体に比べかっちりとした楷書体の趣があり、句読点がはっきりしています。それでも、近代的な楷書体ではなく、個人的な印象でいえば隷書体のような味わいのある筆さばきです。
せっかく同じモーツァルトのフルート四重奏曲を取り上げていますから、こちらも比較に第4番の第1楽章を聴いてみましょう。ランパルとの違いが明確になると思います。ラリューは活躍が地味だったせいが、ネットで捜してもほとんど彼の画像がありません。そんなことで画像的には変化はありません。
ところでこのCDはCD拡販期に発売されていて、+60分というのが売りでした。そんなことで、おまけにオーボエ四重奏曲が収録されています。ジャン=ポール・ゴアというアーティストはこのCDで初めて知りました。て、いうか国内盤は他には出ていないのでしょうか、ネット検索では引っかかりません。海外では僅かにヴィヴァルディの作品で引っかかるぐらいです。こちらの方は中々軽快な響きで、ラリューの演奏とはベクトルが違いますがデジタル値よく全の録音ということで、艶のあるクリアな演奏を楽しむことが出来ます。おまけとしては充分でしょう。
そうそう、クリスチャン・ラルデのフルートが聴ける貴重な音源を見つけることが出来ました。パイヤール室内管弦楽団と1958年に録音したバッハのヴァイオリン協奏曲BWV.1044の第1楽章です。この録音、巨匠アンドレ・シャルランの録音で何とステレオです。ヴァイオリンはユゲット・フェルナンデスです。楽しみましょう。