思い出のテレビ黄金時代8 |
1.若い明日(青春とはなんだ)(布施明)
2.貴様と俺(同上)
3.サザエさん(実写版)(江利チエミ)
4.太陽の町(赤でんわ)(小宮恵子)
5.新選組の旗は行く(新選組血風録)(春日八郎)
6.素敵な若者達(あしたの花嫁)(小宮恵子/砂川啓介)
7.秘影(新隠密剣士)(春日八郎)
8.ファイト君(ひばり児童合唱団)
9.ちびっこマーチ(ちびっこのど自慢)(ちびっこコーラス)
10.おはなはん(倍賞千恵子)
11.お嫁さん(梓みちよ)
12.これが青春だ(布施明)
13.銀色の道(夢をあなたに)(ダーク・ダックス)
14.ある勇気の記録(サントラ)
15.赤影マーチ(仮面の忍者赤影)(ひばり児童合唱団/ボニー・ジャックス)
16.赤影の歌(同上)
17.でっかい青春(布施明)
18.太陽野郎(寺内タケシとバニーズ)
19.進め青春(浜畑賢吉)
20.男次郎長(次郎長三国志)(ボニー・ジャックス)
21.世界は笑う(コント55号)
22.旅がらすお仙のうた(旅がらすくれないお仙)(松山容子)
23.遠山の金さん(遠山の金さん捕物帳)(親分&子分ズ)
24.だれかが風の中で(木枯し紋次郎)(上條恒彦)
25.天下堂々(上條恒彦)
26.ひとり旅(素浪人天下太平)(伊勢功一)
キングレコード VFD-1578

これも、先に取り上げたビクターファミリークラプから発売された12枚組の「思い出のテレビ黄金時代」というセット物の一枚です。こちらはキングレコードの音源です。ただ、ちょいと渋い曲目が目立ちます。キングレコードの歌手が歌うCDですからそれの内容の曲目ということになるのでしょうが、やけに布施明が目立ちます。当時の看板スターだったんでしょうな。ザ・ピーナツに憧れて歌手を目指したという布施明ですが、多分最初にヒットしたのは日本テレビ系ドラマ『青春とはなんだ』主題歌&挿入歌として1965年に出た「若い明日」と「貴様と俺」でしょう。2曲ともヒットしましたからね。ところで、このシングル盤はだぶる A面という構成です。「若い明日」はすでに北原謙二で1963年に同じイトルで発売されていましたからメインにするわけにはいかなかったんでしょうな。ただ、ドラマではこちらが主題歌、「貴様と俺」は挿入歌という位置付けでした。
布施明は青春ドラマの主題歌を次々と歌いますが、彼自身はこういうドラマには出演していません。「青春とはなんだ」は夏木陽介が、そして「これが青春だ」、「でっかい青春」では竜雷太が主演でした。あくまでも、布施は主題歌だけを歌ったのですが、「これが青春だ」ではレコードのジャケットは学生服を着てそれらしい雰囲気は作っていました。
このあと、ここにも収録されている「進め!青春」となるわけですが、当時開催されたメキシコオリンピックの影響で11回で打ち切りになり、続く「炎の青春」も不振で10回で突然中止となって青春学園ドラマはいったん打ち切りになってしまいます。
今の若い人にとって「サザエさん」といえばアニメというイメージが定着しているのでしょうが、小生たちの世代では「サザエさん」のイメージはこの江利チエミ主演のドラマが強烈に印象に残っています。1965年~1967年にかけて放映されたもので江利チエミのキャラクターがサザエさんのイメージにぴったりの実写版になっていました。その後、サザエさんは星野知子、浅野温子、観月ありさ版などが制作されていますが、全体的な配役も含めてこの江利チエミ版がベストの出来の様な気がします。ここでは江利チエミが主題歌を歌っています。
います。このCDに収録された作品の中で特異なのは「ある勇気の記録」でしょう。ここではサントラの表記になっている通り、社会派ドラマであったために主題曲は存在しません。NET系列で1966ー67年にかけて放送された広島の中国新聞の取り組んだ暴力団追放キャンペーン「ある勇気の記録・凶器の下の取材ノート」のドラマ化作品で山形勳、永井智雄主演の力作でした。今月から施行された東京都暴力団排除条例なんかの企画に沿ったドラマの一本が放送されてもいいはずなのに、今のテレビ局はお笑い一直線でつまらないものになっています。島田紳介がこの問題でクローズアップされた時なのでいいチャンスとは思いますが、今のテレビ朝日にはそういう気概は無いのでしょうかね。時の人、池上彰氏はこの番組を見たことが記者になるきっかけだったとも述べています。音楽は渡辺宙明が書いています。こんな感じの曲です。
コント55号の最大傑作はこの番組でしょうか。「金どん」はすでに金ちゃん一人の番組になってしまっていましたからね。その主題曲をコント55号が歌っていたのはあまり覚えている人はいないのではないでしょうか。金ちゃんはそこそこですが、相棒の坂上次郎さんはいい喉を持っていました。その歌声がここでは聴けます。
最後は「木枯らし紋次郎」です。かね。中村敦夫はこれで一気にブレイクしました。六文銭と上条恒彦が歌う主題歌も大ヒットしました。何もかもが型破りな時代劇でした。