ベストCDコレクション
ウェス・モンゴメリー
曲目/
1.カリフォルニア・ナイツ /1967/06/06 02:27
2.ウィンディー /1967/06/07 02:18
3.スウィッチン /1967/06/07 04:19
4.あなたに祈りを /1967/12/20 03:12
5.イエスタデイ 1968/05/07 03:23
7.風のうた /1968/01/22,26 02:19
8.バタフライ /1967/12/21 03:26
9.わが心のジョージア /1968/01/22,26 02:43
10.ハロー・ヤング・ラヴァーズ /1967/06/07 02:15
11.フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン 1968/05/07 02:50
12.ロード・ソング /1968/05/08 03:50
13.ア・デイ・イン・ザ・ライフ /1967/06/06 05:42
14.ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド /1967/12/21 03:31
15.男が女を愛する時 /1967/06/07 02:51
16.エリノア・リグビー /1967/06/07 03:04
17.花はどこへ行った /1968/05/08 03:05
18.ノウ・イット・オール /1967/12/21 02:56
19.マイ・フェイヴォリット・シングズ /1968/05/08 03:05
20.スカボロー・フェア 1968/05/07 04:50
ギター/ウェス・モンゴメリー
ピアノ/ハービー・ハンコック
ベース/ロン・カーター
ドラムス/グラディ・テイト
ピアノ/ハービー・ハンコック
ベース/ロン・カーター
ドラムス/グラディ・テイト
録音/1967-1968 RVGスタジオ、ニュージャージー
P:クリード・テイラー
P:クリード・テイラー
ポニーキャニオン A&M D32Y3515 CD ( 1987 )

A&Mというとずっと発売元はキングレコードだと思っていたのですが、この80年代はポニーキャニオンだったんですなぁ。このCDを取り出して初めて気がつきました。先に、SHM-CDの記事を書いたときにその比較用に引っ張りだしたものです。その時は録音レベルが低いということを書きましたが、このCDだけを聴いている限りではそういうところは気になりません。そのときには書きませんでしたが、一応このCDはA&MのArnie AcostaとStewartWhitmoreがリマスタリングをしています。ただし、AAD変換ですがSHM-CDのADD変換とは違います。
それまで未発表であった曲が5曲も収録されていることです 本国アメリカでも発売されたアルバムで、ライナーもしっかりしたものがついています。しかし、録音データなどは全く無視されています。唯一記載があるのはアレンジャーとしてのドン・セベスキーとデオダート(14.18)ぐらいなものでしょうか。ただ、制作は全作品クリード・テイラーということになっています。このアルバムの特徴はA&Mの25周年の記念盤ということにとどまらず、それまで未発表であった曲が5曲も収録されていることです。それは、
スウィッチン
パタ・パタ
バタフライ
ハロー・ヤング・ラヴァーズ
マイ・フェイヴォリット・シングズ
です。なかでも「パタ・パタ」と「バタフライ」の2曲は1967年の録音にも関わらずモノラル収録となっています。同日に収録しているのにモノラルテイクしか無いというのも不思議な気がしますがどうなんでしょう。曲目の後ろは録音年月日です。
スウィッチン
パタ・パタ
バタフライ
ハロー・ヤング・ラヴァーズ
マイ・フェイヴォリット・シングズ
です。なかでも「パタ・パタ」と「バタフライ」の2曲は1967年の録音にも関わらずモノラル収録となっています。同日に収録しているのにモノラルテイクしか無いというのも不思議な気がしますがどうなんでしょう。曲目の後ろは録音年月日です。
とにかく、このアルバムにしか収録されていないということは貴重です。個人的には「パタ・パタ」が気に入っています。その昔パーシー・フェイスの「コラソン( Corazon)」というアルバムに収録されていて初めて知った曲ですが、1967年のヒットナンバーです。下が当時のヒットしたミリアム・マケバの歌声です。今でいえばワールド・ミュージックというところでしょうか。
ここではアップテンポでドラムスのリードに乗ってウェスのポップギターが炸裂しています。ただし。ここに収録されているものはフェイドアウトされたバージョンでロングバージョンはこれとは別にアメリカでは発売されています(A&M31454 0519 2)。どうも、このCDマスタリングが芳しくなかったようで、アメリカでは全く同じ内容で「Wes Montgomery Greatest Hits」として上記のナンバーで再発売されたようです。こちらの方が音質が改善されているということです。なを「スウィッチン(Switchin') 」は録音データが不明ということでディスコグラフィでは「Up And At It」ではないかと言われているようです。これはクインテットのご機嫌なナンバーです。上記に記載のメンバーに加えてパーカッションにレイ・バレットが加わっています。冒頭からウェスのギターが軽快なリズムを刻みます。ギターが前面に出ているのでハンコックのピアノはごく控えめにしか鳴っていません。それでも、いいサポートです。
前回の比較に使った「エリナー・リグビー」です。ストリングスを配したムーディなアレンジは、この曲のベストものの一つです。スィングする感じが何ともいえません。モンゴメリーのこのポップス路線を批判する人がいますが、こういう名演を残してくれたことに感謝です。ここでは引き続き「イェスタデイ」も聴くことが出来ます。こちらも、バロック風のアレンジに乗ってピックを使わないフィンガーテクニックのウェスを堪能することが出来ます。そして、ウェスモンゴメリーのビートルズナンバーで外すことが出来ないのは「ア・テイ・イン・ザ・ライフ」でしょう。
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これらの不滅のビートルズナンバーは別として、当時のヒット曲が網羅されているということではこのアルバムは存在価値があります。ブラフォーの「花はどこへ行ったの」とか「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」、「スカボロー・フェア」なんかは懐かしいナンバーです。とくに「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」のバロック調のアレンジなんかは抜群のセンスでドン・セベスキーのアレンジが冴えています。ハイトーンのトランペットはこの曲に合っています。もう一人のアレンジャーとしてのデオダートは、一聴して彼のアレンジだと分かるボサノヴァ調の曲になっています。
そして、トライアングルの音で始まる「マイ・フェイヴァリット・シングス」はなぜこの曲が未発売だったのか不思議に思います。多分アルバムの中では一番ジャジーな曲で、全体のバランスの中ではウェスのギターがあまり目立たないのは確かですが、コンボとして聴くと非常にバランスがとれています。まあ、こまの曲の演奏にはジョン・コルトレーンの名演奏がありますから、それと比べちゃうとやや物足りないかもしれませんけどね。最後の「スカボローフェア」は「マイ・フェイヴァリット・シングス」の前日に録音されていますが、同じようにジャズのフィーリングに近い演奏です。最初に演奏されるテーマを聞き逃したら多分「スカボローフェア」とは分からないんじゃないでしょうか。
ところでこのアルバム国内ではジャケットの左隅にVol.15と記載されていますが、本国アメリカではVol.22となっています。A&Mのアーティストと言えども日本ではぱっとしなかったメンツが多数いたということなんでしょうね。
ところでこのアルバム国内ではジャケットの左隅にVol.15と記載されていますが、本国アメリカではVol.22となっています。A&Mのアーティストと言えども日本ではぱっとしなかったメンツが多数いたということなんでしょうね。