古畑任三郎 | geezenstacの森

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古畑任三郎

曲目/本間勇輔
警部補 古畑任三郎
1 FURUHATA'S THEME 03:24
2 犯行 (Crime) 03:23
3 都市 (Metropolis) 03:27
4 疑心 (Suspicion) 02:15
5 物証 (Evidence) 02:40
6 推理 (Inference) 03:21
7 秘密 (Secret) 04:06
8 終結 (Conclusion) 02:09
古畑任三郎 Vol.2
1 主題(OPENING) 01:09
2 アリバイ(ALIBI) 02:48
3 死亡推定時刻(PRESUMED TIME OF DEATH) 01:14
4 フランス式指電卓(FINGER CALCULATOR FRENCH STYLE) 03:06
5 未秘の故意(DOLUS EVENTUALIS) 01:49
6 偽証(FALSE EVIDENCE) 01:27
7 完全犯罪(PERFECT CRIME) 03:00
8 黙秘(STANDING MUTE) 01:57
9 罠(BOOBY TRAP) 02:21
10 動機(MOTIVE) 02:31
11 Q.E.D.〜証明終わり(QUOD ERAT DEMONSTRANDUM) 02:40
12 無罪(INNOCENCE) 03:19
13 主題(ENDING) 01:12

演奏/TVサウンドトラック
作曲/本間勇輔
ポニーキャニオン PCCR-00109、00192
発売日 1994年05月20日-1
    1996年02月07日-2

イメージ 1


 正月に子供がDVDを借りたいと言ったのでレンタル屋に連れて行きました。手持ち無沙汰もありCDのコーナーを覗いていました。個人的にDVDのレンタルはあまりしないし、CDは輪をかけてレンタルしたことがありません。しかし、丁度正月のセール期間中とかで5枚で800円の料金になっていました。何気なく見ていると映画音楽のコーナーに結構珍しいタイトルが並んでいます。もうとっくに廃盤になっているものもあります。そんなこともあって珍しくレンタルすることにしました。今回取り上げたのはそんな中の一組です。

 このブロクを読んでいてくれる人は、西村京太郎の十津川警部シリーズを始め推理小説を頻繁に取り上げているのがお分かりでしょうが、この古畑任三郎シリーズもTVでは欠かさず観ていたシリーズです。そのサントラが揃っているのでこれはと思い借りてみました。既に廃盤ということもありますが、この2枚のサントラすこぶるコストパフォーマンスの悪いCDです。第1集となる「警部補 古畑任三郎」なんかは僅か8曲でタイミングを観てもらっても分かるように30分にも満たない収録時間です。これで2.800円です。同じく第2集にしても30分強ほどで2枚合計しても60分ありません。ま、そんな内容ですからここは買うのを躊躇してしまいます。そんなことでのレンタルとなったわけであります。

イメージ 2 1枚目は主に第1シーズンの頃の曲が収録されています。同じ古畑任三郎のテーマでも第2集と微妙に違います。最初のストリングスのスタッカート気味の入りのアクセントがこの頃はやや控え気味に使われています。我々の耳になじんでいるのは第2集の方のテーマでしょう。それにしても、こうして纏めて聴いてみるとこのヒット・ドラマのサントラは,当節珍しいフル・バンド・ジャズで出来ています。古畑任三郎の主題こそストリングスが活躍しますが、他の作品は正統的な4ビート・ジャズになっています。1曲目と4曲目がややスタイルの異なる編成で中谷克明氏の指揮による演奏、その他の曲は拝島康治氏の指揮ということで微妙にニュアンスが違います。とにかくビックバンド・ジャズとしての豪華な編成による卓抜なアレンジは音楽だけ取り出しても聴き応えがあるものです。すでに、それぞれのシーンで使われるテーマが完成していて、推理や現場検証で事件の核心に迫る雰囲気もおなじみの「推理」できっちりと表現されています。左が第1集のジャケット写真です、ごの1集は何処にも田村正和の写真は使われていません。ご覧のように上の第2集になるとやっとサントラらしいイメージのジャケットに代わり警部補の文字は消えています。

 もはや、定番となった主題メロディは勿論の事。 コメディタッチのシーンに流れた「物証」、それに少し切ない雰囲気を醸し出す「秘密」など場面と密接に結びついた曲で「刑事コロンボ」意識した作品ではありますが音楽についてはぜったい「コロンボ」を超えています。

 1994年4月に、スタートし、田村正和演じる古畑任三郎が、巧妙なトリックを解決していくことで、人気のドラマ「古畑任三郎」は2006年に完結してしまいました。このドラマは「コロンボ」を意識しただけあって登場するゲストスターも豪華な顔ぶれでした。また、倒叙形式のドラマということでも異色な推理ドラマといえたのではないでしょうか。

 その完結編は、2006年新春に3夜連続で放送され、第1夜には、石坂浩二と藤原竜也が、ゲスト出演!そして、イチローと続き、大トリを飾る最後の対決に選ばれたのは、松嶋菜々子でした。30%を超えた視聴率を取ったこともある古畑任三郎は、ドラマ史上に残る傑作でした。

 第2集は多分一番なじみのあるメロディが詰まっているのではないでしょうか。このサントラは第3集まで発売されましたが、この2集が一番内容の濃い収録曲になっています。第1集は劇伴というよりはテーマに沿った完成された作品という印象が強いのですが、この第2集は短い曲が多く(ほとんどが2分前後)、よりドラマに密着する音楽になっています。

 そんな訳で、個人的にはこの2枚のCDを一枚のCD-Rに焼いて聴いています。