ナイト ミュージアム | geezenstacの森

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ナイト ミュージアム
NIGHT AT THE MUSEUM

上映時間 108分
製作国 アメリカ 20世紀フォックス

スタッフ
監督: ショーン・レヴィ
製作: ショーン・レヴィ 、クリス・コロンバス 、マイケル・バーナサ
製作総指揮: マーク・A・ラドクリフ
原作: ミラン・トレンク
原案: ロバート・ベン・ガラント 、トーマス・レノン
脚本: ロバート・ベン・ガラント 、トーマス・レノン
撮影: ギレルモ・ナヴァロ
プロダクションデザイン: クロード・パレ
衣装デザイン: レネー・エイプリル
編集: ドン・ジマーマン
音楽: アラン・シルヴェストリ
キャスト 
ベン・スティラー ラリー・デリー
カーラ・グギーノ レベッカ
ディック・ヴァン・ダイク セシル
ミッキー・ルーニー ガス
ビル・コッブス レジナルド
ジェイク・チェリー ニック・デリー
ロビン・ウィリアムズ テディ・ルーズベルト大統領
ミズオ・ペック サカジャウィア
ラミ・マレック アクメンラ
リッキー・ジャーヴェイス マクフィー博士
アン・メアラ デビー
キム・レイヴァー エリカ・デリー
スティーヴ・クーガン
ポール・ラッド
オーウェン・ウィルソン ジェドダイア

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あらすじ
 ニューヨークに住むラリーは、現在失業中。しかも最愛の息子ニッキーは、元妻の再婚相手になついてしまっている。父子の絆を取り戻すため、まずは仕事を持とうと決心したラリーは、時給$11.5の自然史博物館の夜警の仕事に就く。しかし勤務最初の夜、ひとり見回りを始めたラリーは愕然とする。ホール中央にあったティラノサウルスの骨格標本が、忽然と消えているのだ!その直後、ラリーは館内を動き回るティラノサウルスに追いかけられ…?!
 恐竜のホネに動物のはく製、過去の偉人達の人形やジオラマ、そしてモアイやミイラ…。そんな自然史博物館のバラエティ豊かな収蔵物が、夜になるといっせいに動き出す?! 新米夜警のラリーはせっせと歴史を勉強し、その性格や“弱点”を把握、個性の強い彼らを次々と手なずけていく。そして初代ローマ皇帝オクタヴィウス、フン族の王アッティラ、米国大統領セオドア・ルーズベルトなど、博物館でしかありえない時空を超えた奇跡の“顔合わせ”が、次々と予想外の大事件を巻き起こす! ベン・スティラーとロビン・ウィリアムズという二大コメディ俳優の共演も見逃せない。VFXは『ナルニア国物語』のリズム&ヒューズ社。

 全米では2006年のクリスマス・シーズンに公開されて本作は公開と同時に大ヒット。クリスマスのホリデーシーズンも重なって、劇場には子ども連れのファミリーに、カップルたちが押しかけ、公開から3週間連続第1位を記録しました。ベン・スティラーが演じるのは、仕事が長続きせず、妻にも見捨てられ、ついには最愛の息子にも見放されそうな、ダメおやじのラリーで冒頭に描かれるのは現在のアメリカの縮図です。最初に、こういう現実を見せておいて、最後はハッピーエンディングですからいかにもアメリカ人の喜びそうな映画に仕上がっています。
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 個人的には、歴史が好きでかじったことが有るのでこういうストーリーは大歓迎です。自然史博物館といっても、登場するのはその本の一部ですが、ネアンデルタール人から、ローマ皇帝オクタヴィアヌス、古代エジプトの王、アーカメンラー、フン族の王アッティラなどが一堂に会します。ちょっと歴史をかじったものならあり得ない組み合わせにだいこうふんです。 実際、映画の中ではローマ軍とアメリカの西部開拓の強者どもがガチンコで乱闘を引き起こします。層そうか、アメリカではルイスとクラークの探検隊とサカジャウィアが著名なんですなあ。
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 博物館の展示物が動き出すのは24金で出来ているファラオ碑の不思議な力ということになっていますが、この設定はちょっといただけないですね。それと、骨だけのTレックスの化石の恐竜が、筋肉もないの俊敏に動き回るってのも非科学的です。まあ、こういう矛盾は有りますがVFXはみごとで、そういう点では楽しめます。実際の自然史博物館は巨大で、登場する設定はその本の一部でしかないのがちょっと物足りなくはありますが、これ以上登場させたら物語の収拾がつかなくなってしまうでしようね。矛盾といえば、こんな巨大な博物館がたった一人の警備員で管理されているという設定も馬鹿げています。それが証拠にはネアンデルタール人が火でぼや騒ぎを起こすのですが、本来ならスプリンクラーの作動ものです。また、その中の一人が勝手に外に飛び出してしまいますが、夜明けとともに蒸発してしまいます。これが、問題になっていないのも不思議です。それよりも、仔細な古代ローマ人が西部のジオラマでギロチンされる方が問題視されるんですから・・・

 さてさて、夜警の前任者が鍵を複製していて、それで忍び込み金目のものを盗み出すということでストーリーが前進します。ここでは古代のファラオのミイラ(?)が復活して大活躍します。このファラオ一応、以前イギリスのケンブリッジ大学に展示してあったものらしくて英語がペラペラということになっています。1952年にここへ来たようです。映画の中で古代エジプト第4王朝の第4ファラオと自己紹介しています。歴史上ではカフラー王ということになっています。そして、もう一人第26代大統領のセオドア・ルーズベルトが大活躍します。その彼かは物語中馬車に弾かれて胴体が引き裂かれます。それをサカジゃウィアが蝋を溶かしてくっつけるのですがなるほど、彼らはジオラマの中では蝋人形なのでした。
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 小生の中では懐かしい人物が登場します。セシルなる警備員のディック・ヴァン・ダイク。
「メリー・ポピンズ」「チキ・チキ・バン・バン」での活躍が懐かしく思い出されます。そういえば、エンドクレジットで往年の踊りを賞しようサービスで見せてくれています。ルーズベルト役のロビン・ウィリアムスも30年前の「グッドモーニング・ベトナム」でゴールデングローブ賞を受賞してブレークしました。西部のガンマン、ジェドダイア役で登場するオーウィン・ウィルソンもいい味だしています。隣同士のジオラマでオクタヴィアヌスといいコンビです。最後はスポーツカーを一緒に乗り回すんですから・・・

 音楽のアラン・シルヴェストリはここでもシンフォニックなダイナミックなスコアを書いています。1986年の「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」で一躍売れっ子作曲家の仲間入りをしてから、けっこう話題作を書いています。ジョン・ウィリアムスみたいな個性は感じられませんが、メロディアスな曲と映画に溶け込む音楽とを見事にかき分けています。彼の作品の特徴は、すべての曲にタッチするのでなく、ポップスのヒット曲と共存の形でサントラになっているものが多々有ります。この「ナイト・ミュージアム」もそれ例に漏れず、ここでも懐かしのポップスが流れます。特にラストは全員でアース・ウィンド&ファイアーの“September”の曲で踊りだすのです。ファラオもしっかりディスコを踊っています。

 ということで、子供はもちろん楽しめますが、大人も70年代のノスタルジーを感じながら見ることができるという点で、アメリカではヒットしたんでしょうね。まあ、本当のテーマはダメ親父の復権ということに在るとは思いますが・・・・こういう、歴史を扱ったストーリーの日本版が出来たら多分ヒットすると思うんだけど、誰かリメイクしてくれないものですかね。昔なら。角川映画が乗ってきそうなテーマなんですけどね。

 子供が、こういう映画を観て歴史に興味を持ってくれると嬉しいんだけれどなぁ、と思いつつこの映画を楽しみました。歴史物ということで、時代背景と登場人物の説明は以下のホームページに詳しいので興味があったら飛んでいって下さい。


 なを、サントラ盤は下記の番号で発売されています。

販売元:ジェネオン エンタテインメント株式会社
規格番号:GNCE-3075

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