最初に買ったMacはperforma575と言う一体型マシンでした。今でいう、iMac路線の商品でバンドルソフトが一杯付いていて買ったその日から遊べるというものでした。
しかし、それまでPC9801とその互換機のエプソンPC386、486というものしか使った事の無い者にとってはやはり扱いにくい物でした。微妙に違うキーの配置とマーク、それにワンクリックマウスには戸惑いました。
Windowsは3.1を動かしていはいましたが、中途半端なGUIと直ぐにフリーズする劣悪な環境でほとほと閉口していました。そして、Windows95、これも小生のエプソン機ではまともに動いてくれませんでした。
そんな頃、CD-ROMが普及しだしてMacでは華麗なソフトがスイスイ動いているではありませんか。PCに見切りをつけ、マックに乗り換えです。小生にとって258,000円は史上最高額の出費でした。
最初は戸惑いました。起動、終了さえまともに出来ませんでした。でも、ソフトのCD-ROMをセットし、詠み込まれると画面にアイコンが現れ、それをダブルクリックするだけで直ぐにゲームが始められました。Windowsはというと、同じ操作でまず、インストールがどうのこうのという表示で何のこっちゃから始まります。つまり、余分なファイルがどんどんインストールされてしまうのです。これではハードディテスクがすぐ容量いっぱいになってしまいます。勝手に削除すると動かないし・・・・
Macはその点、初期設定こそ残りましたが、終わればアイコンをゴミ箱に捨てるだけで終了し、安心して子供に触らせることができました。performaシリーズにバンドルされていたソフトには以下の物がありました。

・おばあちゃんと僕と
・ピーターと狼
・お日さまのおくりもの
・Thinkin' Thinkings
・アンのティーパーティ
・音楽のおくりもの-バッハ以前
・おりがみのたびびと
・ロゼッタストーン
・フリーアート
・3Dアトラス
などなどで、なかでも、「おばあちゃんと僕と」は子供が一番遊んだソフトです。おばあちゃんと僕が海に遊びにいくという単純なストーリーですが、画面にインタラクティブな仕掛けが一杯あり、それをマウスでクリックするといろんなイベントが始まりました。中には1回目と2回目では違うイベントが始まり、子供にはそれが楽しくて何度も同じ操作を楽しんでいました。さらに、パソコンが喋る、いろいろ効果音が出るということに驚いていました。MS-DOSの時代には考えられない事でした。
ブローダーバンドから発売されていたこのソフトは扱いの簡単さではマックの比ではありませんでした。更に、「ピータと狼」ではまさしくプロコフィエフの名作がパソコン上で再現され音楽と物語が画面を通じて同時進行するという画期的なソフトでした。こちらも、子供は釘付けになり、同じ所を何回も操作して、どの音楽が誰を表しているのかを自分のペースで理解していました。インタラクティブですから前も後ろも自在です。こんな経験を出来る子供がうらやましく思え、また、反面、いい時代にMacと出会えたものだと感心しました。
でも、OD9が切り捨てられた今こういう名作をもう見ることができなくなると思うと寂しい限りです。
これらのソフトはG4がありますからまだまだ使える環境にはあります。もちろん、まだ大切に取ってありますよ。