曲目
1.Mendelssohn The Hebredes (Fingal's Cave)** 10:17
2.Mendelssohn A Midsummer Night's Dream** 12:30
3.Suppe Light Cavalry 7:08
4.Suppe Poet and Peasant 10:16
5.Berlioz Le Corsair 8:09
6.Rimsky-Korsakov Russian Easter Festival Overture* 14:56
7.Gershwin Cuban Overture*** 10:00
1.Mendelssohn The Hebredes (Fingal's Cave)** 10:17
2.Mendelssohn A Midsummer Night's Dream** 12:30
3.Suppe Light Cavalry 7:08
4.Suppe Poet and Peasant 10:16
5.Berlioz Le Corsair 8:09
6.Rimsky-Korsakov Russian Easter Festival Overture* 14:56
7.Gershwin Cuban Overture*** 10:00
録音 1984,85*,86**,88***
聖ユスターシュ教会,モントリオール
P:Paul Myers,Andrew Cornall
E:jhon Dunkerley
聖ユスターシュ教会,モントリオール
P:Paul Myers,Andrew Cornall
E:jhon Dunkerley
米LONDON 430741-2

DECCAのJUBILEEシリーズの一枚。1992年のコンピュレーションアルバムで、どうも統一の取れない選曲のアルバムになっています。80年代から90年代にかけてのシャルル・デユトワの快進撃はデッカの救世主的な活躍でしたが、どのアルバムもハズレが無いのがうれしい限りです。本当にアンセルメ亡き後を支えてきたと思います。ここんとこ、ちょっと新譜が途絶えがちになってきましたが、膨大な量の録音をしていますのでしょうがない所でしょうか。
さて、ここで聴かれるメンデルスゾーンはすっきりした弦のアンサンブルで見通しの良い演奏です。デュトワは不思議な事にメンデルスゾーンの交響曲は全く録音していませんが。御得意の協奏曲と管弦楽曲はめぼしい所をほぼ録音しています。アンセルメも素晴らしい交響曲録音を残してくれていますので今後の楽しみとして期待したい所です。「フィンガルの洞窟」はもう少し重量感があると申し分の無い演奏なのですが、「真夏の夜の夢」の序曲はまさにぴったりの演奏で楽しい物語を予感させてくれます。別のディスクで付随音楽を持っていますが大変良い仕上がりで、クレンペラー盤共々愛聴しています。
スッペの2曲の序曲も楽しい仕上がりで、カラヤンみたいに重くならず軽やかな演奏で気軽に聴ける演奏です。ベルリオーズの「海賊」は幻想交響曲とともに録音されたもので、彼のディスコグラフィの中ではスッペとともに比較的古い録音になりますが、小生はこのディスクでデュトワに興味を引かれたと言っても良いでしょう。なにしろ、幻想交響曲はアンセルメ時代に待ち望んだデイスクで、デュトワはそのアンセルメと同じ「海賊」のカップリングで幻想を録音したのでした。そして、期待に違わぬ素晴らしい演奏で。デッカも良い後継者を見つけたものだとほっとしたのでした。その間にショルティが同じ組み合わせで幻想交響曲を録音低たのでしたが何かしっくりこない演奏で釈然としないものがあったからです。指すが、フランスものを得意としているデュトワの面目躍如の快演です。
リムスキー・コルサコフの「ロシアの復活祭」序曲は、オリジナルはムソルグスキーの「展覧会の絵」とカップリングされていた録音で、まばゆいばかりの色彩感を感じる事の出来る演奏でモントリオール交響楽団のレベルの高さを伺い知る事が出来きます。作為の無い演奏でこれを聴くとアンセルメの演奏の方がやや作為的に聴こえてしまいます。
最後のガーシュインの「キューバ」序曲も巧みなデュトワの棒裁きが光る演奏で、ジャズフィーリングいっぱいの響きでモントリオール交響楽団をリードしています。ブラスサウンドを必要以上に強調していないので非常に聴きやすい演奏です。ここら辺のバランス感覚もデュトワの素晴らしい所なんでしょうね。こういう音作りをしてくれていると、ミヨー辺りの作品もぜひともデュトワの棒で聴きたくなるっていうもんです。