「MI」はスパイ大作戦 | geezenstacの森

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  ミッション・インポッシブル/元祖TV版

スパイ大作戦MISSION : ANTHOROGY

 
曲目
1.Mission: Impossible 2:33
2.Jim On The Move 3:18
3.Operation Charm 2:57
4.The Sniper 3:21
5.Rollin' Hand 2:54
6.The Plot 2:28
7.Wide Willy 2:06
8.Cinnamon (The Lady Was Made To Be Loved) 2:37
9.Barney Does It All 2:33
10.Danger 2:40
11.Mission Blues 2:53
12.Self-Destruct 2:42
13.Affair In Madrid 2:36
14.Midnight Courier 3:31
15.The Chelsea Memorandum 3:02
16.More Mission 2:51
17.Intrigue 2:38
18.Danube Incident 1:57
19.Foul Play 2:33
20.The Getaway 2:22
21.Secret Code 2:30
22.Mission: Accomplished 2:41
作曲:ラロ・シフリン
MCA MCAD-22122
DOT 25831
録音1967,68,1994
 
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 この夏「MI3」が公開されてヒットしているようですが、今回の紹介はトム・クルーズの「M.I」ではありません。あくまでも元祖TV版です。原題は「Mission:Impossible」(ミッション・インポッシブル)で、1966年9月17日~1973年9月8日にアメリカ・CBS系列で放送されました。実行不可能とも見える指令を受け、さまざまな知識や体力の限りを尽くして作戦を実行するプロフェッショナル集団、IMF (Impossible Mission Forceム不可能作戦班)とチームリーダー、ジム・フェルプスの活躍を描いていました。。ジム・フェルプスはIMFのチーフとしては二代目(第二シーズン以降)にあたりますが、ピーター・グレイブスの当たり役となりました。(第1シーズンはステイーブン・ヒルがリーター役をつとめていたが宗教上の理由で降板したとか)。

 

 リアルタイムで番組を見ていたものにとっては「0011ナポレオンロ・ソロ」とともに非常に懐かしいシリーズです。このサントラも、この第2-5シリーズのサントラ盤ということになります。この音源は昔はDOTレコードから発売されていて、今でも手元にあります。45回転シングルとして発売されたレコードには毎回冒頭に登場する司令メッセージを収めたテープの若山弦蔵による日本語のナレーションが収録されていました。
               
 「おはよう、フェルプス君、昨夜我が国の戦略爆撃機B-29が鉄のカーテン内で墜落した。・・・・・」で始まり、最後は「そこで今回の君の使命だが例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ或いは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る」というフレーズで終了しました。この台詞は流行語にもなりました。

 

 

 さて、音楽はシリーズ当初から「ラロ・シフリン」が担当していました。乗り乗りのジャズフィーリングのテーマ音楽は全シリーズを通して使われたし、トム・クルーズの主演した映画版でもこのテーマだけは引き継がれていました。やはり、このテーマなくしてミッション・インポシブルは成り立たないんでしょうね。でも、映画版のサントラはインスパイヤ・ミュージックと省して関係ない音楽も含まれていてサントラとしての完成度はいまいちでしたね。

 

 テレビ版シリーズでは、毎回テーマ音楽とともに使われたのは6曲目の「THE PLOT」と題された曲。いろいろなアレンジで劇中のあちこちの仕掛けを張り巡らせていくシーンで使われています。このサントラではジムを初め初期のメンバー一人一人にテーマが作られていたのがわかります。中でもジムのテーマやウィリーのテーマには先のPLOTのテーマが挟み込まれ作品の統一性がはかられています。でも、これらの曲はほとんどストーリーの中では登場していないので、このサントラはその筋の音楽を聴けるだけでも貴重なアルバムになっています。また、最後の「作戦完了(Mission Accomplished)」はテーマに勝るとも劣らない出来の作品でもっと登場してもおかしくない仕上がりの佳曲です。なを、このアルバムは
「MUSIC FROM MISSION :IMPOSSINLE」1-10と22
「MORE MISSION :IMPOSSINLE」11-21
の2枚分のアルバムの音源を集大成したものです。

 

 

 そして、もう一枚。

 

ベスト・オブ・スパイ大作戦

THEN AND NOW

曲目

1.Mission: Impossible Main Title 0:50
2."The Contender" Pt. 1: The Plot 0:52
3."The Contender" Pt. 1: Ready 3:12
4."The Contender" Pt. 1: Rollin 0:44
5."The Contender" Pt. 1: Time 0:46
6."The Contender" Pt. 1: Sleeping Phelps 1:11
7."Submarine": More Plot 2:40
8."Submarine": Mission: Impossible Theme 1:11
9."The Killer": Bower Hotel 1:57
10."The Killer": Check Out Time 2:47
11."The Killer": The Trick 2:15
12."Takeover": Signal Light 0:42
13."Takeover": Kate Thomas 1:30
14."Underground": Tape Machine 3:18
15."Underground": Good Job 0:48
16.Mission: Impossible End Credit 0:30
17.Mission: Impossible '88 Main Title 1:03
18."The Plague": Tricky Ears 0:38
19."The Plague": This Is The Chase 2:40
20."The Bayou": Croc Bait 1:45
21."The Bayou": Not Worth It 3:38
22."The Cattle King": Nice Boat 1:00
23."The Cattle King": Bait The Hook 1:49
24."The Cattle King": Hot Time 0:45
25."The Cattle King": I Guess It Is 1:15
26."The Cattle King": Freak Time 1:34
27."The Cattle King": Whacko Time 1:41
28."Deadly Harvest": Melt Down 1:59
29."Deadly Harvest": Framed 2:05
30."Church Bells in Bogota": Coffee 1:16
31."Church Bells in Bogota": Ring Around The Finger 1:17
32.Mission: Impossible '88 End Credit 0:36
33.An Interview with Peter Graves 14:55
34.Mission: Imposible Theme 6:06

 

作曲:ラロ・シフリン、ジョン・E・デイヴィス

 

GNP CRESCEBDO 40706
P:Mark Branning
E:Michael James

 

録音1968,1970,71,82,1988,1990,1992

 

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 こちらはテレビドラマで実際に使用された音源によるサントラ集となっています。だからテーマ音楽も50秒とすこぶる短いバージョンです。エンドクレジットも30秒ものです。トラック21からは邦題が「新スパイ大作戦」となったシリーズの音楽で、ジョン・E・デイヴィスに変わっています。テーマこそラロ・シフリンのものを使っていますが、アレンジはぐっとモダンになっています。ただ、ファンとしてはジャジーな雰囲気は無くなってしまい、やたらシンセサイザーの音でごまかしているので音が平板になってしまっているのはやや失望です。

 

 このアルバムを聴いて分かるのはそれぞれのエピソードにタイトルこそ違え「筋書き」のテーマが用いられていることです。だから上記のアルバムの曲はほとんど使用されていないことがここでも分かります。さて、このアルバムには以下の作品からピックアップして収録されている。

 

旧シリーズからは、

 

第57話「The Coutender/奇跡のカムバック」
第88話「Submarine/海の底で口を割れ」
第108話「The Killer/殺し屋」
第121話「Takeover/市長室乗っ取り
第152話「Underground/脱出請負業」

 

新シリーズからは、

 

第7作「The Cattle King/アボリジニの呪い」
第16作「The Plague/バイオ・ウォーズ」
第19作「The Bayou/呪われた美女売買」

 

の音楽がフィルアップされています。このアルバムの特徴は、ジム・フィリップス役のピーター・グレーブスのインタビューが延々15分にわたり収録されていることで、かなりマニアックなものとなっていることでしょう。また、余白にラロ・シフリンの指揮するイスラエル・フィルが演奏したテーマ音楽もおまけに付いています。これはかなり本格的な演奏で楽しめますが、いかんせんライブで音質がいまいちなのが残念な仕上がりです。