モントゥーの「英雄」 | geezenstacの森

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ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」

ピエール・モントゥー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
PHILIPS 420853

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 先日某新聞の特集記事で日本のオーケストラの演奏会で演奏された交響曲の中でベートーヴェンの「英雄」が断トツの一位を占めていたのを目にしました。「運命」や田園」ましてや「第9」でなんかよりも多いんですね。
 かく言う小生もコンサートがあると「英雄」が演奏曲目にあるとついつい足を運んでしまい、自分的にも1位なのであります。また、レコード、CD、ビデオ、LDなどのコレクションも、何といってもこの「英雄」が一番です。一時はすべてのレコードを集めようとしゃかりきになっていた時期もありました。さすがCD時代になってそんな根気は失せました。それでも結構なコレクションにはなっています。
一応ホームページで公開していますのでお暇なら覗いてください。


 でも、不思議とフルトヴェングラー命!とは思わない天の邪鬼です。
 と言うことで今回取り上げたのは上記のCDです。ホームページではザンデルリンク/フィルハーモニア管弦楽団のCDをトップて紹介していますが、年月が経ると評価は変わるもので今好んで聴くのはこのモントゥー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏です。

 「このCDで聴かれるモントゥーの演奏はレジェンダリーシリーズで採用されたノーノイズシステムが使われています。最初の和音の強打こそは時代を感じさせるが、以降は非常に若々しい演奏でこれが死の2年前の録音かとビックリさせられる。後年老齢な指揮者がやたらスローなテンポで弾きたがるのとは訳が違う。もちろん最新のデジタル録音じゃないから音の抜けは良くないがフィリップスの音色はCBSの様にぎらついていないので聴きやすい。
 60年代の慣習で第1楽章の提示部の反復はしてない。ただしコーダは楽譜通りトランペットを演奏させている貴重な演奏。モントゥーはウィーンフィルを演奏した録音もあるがこちらはワインガルトナーの改訂版で演奏している。葬送行進曲も妙に深刻ぶらずかといって金管は結構咆哮をあげている。このCDには第2楽章のリハーサル風景が納められていてそういう意味でも貴重な記録となっている。」

 なんてホームページでは書いています。2005年に発売されたモントゥーのベートーヴェン交響曲全集にはウィーン・フィル盤が収録されてこちらが採用されなかったのは誠に残念です。

さて、このCDには第2楽章のリハーサル風景が収録されています。小生はLPもこの演奏を所有していてそこには対訳が付いているのですが、モントゥーの指示はフランス語で実に細かく出されています。この対訳を載せたホームページを見つけましたので興味のある人は覗いてみてください。
 
http://www.kapelle.jp/classic/concertgebouw/my_choice/beethoven_3_monteux.html

きっとモントゥーの人となりの一端を知ることができると思います。残念なのはこのリハーサル風景の収録されているCDは廃盤になってしまっていることです。是非とも復活を望みたいところです。