ラスト・コンサート/モダン・ジャズ・クヮルテット

ラスト・コンサート

The Modern Jazz Quartet

ジョン・ルイス(p)

ミルト・ジャクソン(vib)

パーシー・ヒース(Bass)

コニィ・ケイ(ds)

1974年録音　/　ATLANTIC　50XD-1024-5　 WPCR-25026限定版

　
　1974年 11月25日のMJQラストコンサート。エイブリー・フュッシャー・ホール（ニュー・ヨーク）でのライブの演奏を収録しています。

　このライブを最後に　MJQは、20年以上の活動の幕を閉じます。いわば、彼らの集大成とも言えるアルバム。彼らの言葉が曲の中にたくさん入ってて、ライブ感がすごく味わえます。

　一曲目の「Softly, As in a Morning Sunrise」（朝日のようにさわやかに）は、数多くのジャズメンが演奏していますが、この演奏はホントに美しく「さわやか」です。他にも、「サマータイム」や「チュニジアの夜」、「ラウンド・ミッドナイト」等。そして、彼らの一番の代表曲・・「DJANGO」（ジャンゴ）も！ジャンゴとは・・・ギタリスト「ジャンゴ・ラインハルト」に捧げた追悼曲です。CDにはLPには収録されていなかった「THE LEGENDARY PROFILE」「CONCIERTO DE ARANJUEZ 」が収録されています。いずれも一期一会的な白熱の名演でこのアルバムは彼らの代表作の一枚といっても過言ではありません。朴訥とした語りかけるようなスタイルのジョンのピアノはクラシックのサウンドに近いものがあり、そこにソウルフルなミルト・ジャクソンのヴァイブ絡みます。そしてハイハットのシンバルが印象的なコニー・ケイのドラムス、低音部をしっかりと支えるパーシー・ヒースのベースが絶妙のバランスで響き独自のトーンを作り出しています。後にも先にもこんなグループは二度と現れないでしょうね。

　このディスクは完全盤と謳っていますが実際はこれでも完全全曲盤ではないのです。当日は24曲演奏さけていますのでまだ2曲が抜けているんですねえ。一応ディスク1は73:29、2は73:37収録されていますから、ほぼいっぱいなんですね。でも、今は80分以上収録できるようですから今後に期待しましょうか。

収録曲は以下の通りです。

ＤＩＳＣ １
1.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
2.THE CYLINDER
3.SUMMERTIME
4.REALLY TRUE BLUES
5.WHAT'S NEW ?
6.BLUES IN A MINOR
7.CONFIRAMATION
8.ROUND MIDNIGHT
9.NIGHT IN TUNISIA
10.TEARS FROM THE CHILDREN
11.BLUES IN H(B)
12.ENGLAND'S CAROL

ＤＩＳＣ ２
1.THE GOLDEN STRIKER
2.ONE NEVER KNOWS
3.TRAV'LIN'
4.SKATING IN CENTRAL PARK
5.THE LEGENDARY PROFILE *
6.CONCIERTO DE ARANJUEZ *
7.THE JASMINE TREE
8.IN MEMORIAM
9.DJANGO
10.BAG'S GROOVE

　この後、1981年に復活コンサートを開いて活動を再開するのです。活動は1988年まで断続的に続いたようです。そして「The Modern Jazz Quartet for Ellington (East-West 90926-2)」が本当のラストレコーディングになりました。

メンバーは既に全員亡くなっています、合掌。

コニー・ケイ（ Connie Kay, 19274月27日 - 199411月30日）。
ミルト･ジャクソン（Milt Jackson, 1923年1月1日 - 1999年10月9日）
ジョン・ルイス（John Lewis, 1920年5月3日 - 2001年3月29日）
パーシー・ヒース（Percy Heath, 1923年4月30日 - 2005年４月28日）

　MJQの雄姿はDVDでも確認することができますが、日本公演のライブが廃盤になったままなのは残念です。

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ラスト・コンサート(完全盤)