60周年アニバーサリー1959 Les Paul 前編 ~『ヒスコレ59』これまでの進化~ | G'CLUB TOKYO ”茶水の散歩道"

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 平成から令和に時代が変わった今年2019年。

エレキギターの歴史的な銘機と言われる1959年製レスポールが登場してから60周年を迎えました。

所謂『59バースト』も、遂に『還暦』を迎えることになりました。

 

トム・マーフィーAgedも登場し大きな話題となった1999年の40周年。

2003年に新設されたカスタムショップ工場に移り更にブラッシュアップ、20数カ所のマイナーチェンジと驚く程のサウンドの向上でその地位を揺るぎないものとした2009年の50周年。

そして今年、大きな期待を背負って60周年モデルが登場しました


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50周年以降もほぼ毎年のようにモデルチェンジを行い、2015年途中から2017年まで生産されたTrue Historicの登場などもあり、この10年で行われたディテールの追求に伴うマイナーチェンジは最終局面を迎えていました。

 

PUはそれまでのBurstbuckerからCustombuckerへと進化。

指板、ネックジョイント、ボディートップと主要部分の接着には50年代同様のニカワを使用。

 

エスカッションやピックガード、スイッチプレートやジャックプレート、ノブ、ロッドカバー等のプラスチックパーツ、PUカバー等はその素材や形状がリアルに再現されました。

2015年のTrue Historic登場時に採用されたリアルなパーツ類

 

クルーソンチューナーも長らく使用してきたゴトー製が2013年からクルーソン製に変わり、長過ぎたシャフトの変更、透明感のあるリアルな
ペグボタンを採用したことから、ヘッドを見た時の違和感が無くなり、ヴィンテージライクな『あの雰囲気』を再現。

 

また、目に見えない部分でも、テールピーススタッドのアンカーがビンテージ同様に若干長いものに変更。更に、2013年から採用された『チューブレス・トラスロッド』とその形状やディテール、サウンドに及ぶ明らかな影響にも驚かされたものです。

 

また、凹凸が大きいグラマラスなトップカーブの再現や、ボディーの厚みがジョイント部からボディーエンドに向けて緩やかに薄くなるテイパード形状の再現、以前より若干小振りで握りやすい50年代らしいCシェイプネック、ヘッド突板の"Holly Wood"が薄くなるなど、オリジナルの形状に限りなく肉薄しました。

凹凸のある美しいトップカーブを再現

 

トップコートに使用されているラッカーも、2013年に発表されたデュワン・オールマン1959 Les Paul頃からビンテージに近い硬質で乾いた質感の物に変更しています。

 

ブラウンケースも復活しました。

True Historicが登場した2015年からは、ビンテージの様に表面に薄っすらとラッカーが塗られ、リアル感が増しました。更に翌2016年からAgedモデルには同様にAgingされたブラウンケースが付属、そして去年2018年からは【Lifton】社のロゴプレートも復活しケース内部に添付されています。

            

と、ここまで記載してきた内容は全て『2009年の50周年モデル以降から去年2018年までに行われた変更点』

既に完成してしまったと思われるヒスコレ59レスポールですが、話題の60周年記念モデルは更にどんな進化を遂げるのか? 登場前から注目を集めていました。

 

これまでの歩みについて長くなってしまったので、続きは『中編 ~どこが違う!? 60周年記念モデル~』にて詳細をお届けします。

 

【後編】ボリビアンローズウッドって何? はこちら