G'CLUB TOKYO ”茶水の散歩道"

G'CLUB TOKYO ”茶水の散歩道"

日本唯一のギブソンギター専門店、G'CLUB TOKYO(御茶ノ水)のブログです。入荷情報から裏話、よもやま話まで幅広くお届けしてます。

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新年あけましておめでとうございます!

 

G'CLUB TOKYOは本日より営業開始です。

 

本日2日は18時まで

明日3日は11時から19時まで

4日より通常の11時~20時の営業となります。

 

また、5日まで新春初売り大バーゲンを開催中です。

大特価目玉品放出の他、ギター体験会、お年玉セット

福袋となどお正月らしい企画満載でお届けします。

 

新春初売り大バーゲン 特設サイト

 

昨年は皆様には大変お世話になりました。

本年もまた、当店のご愛顧よろしくお願いします!

皆様のお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

 

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G' CLUB TOKYO

東京都千代田区神田小川町3-8 (駿河台下交差点)
営業時間 11:00~20:00 (年中無休)
Tel.03-3295-2800
E-mail g-club@kurosawagakki.com

 

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最後となる『後編』では、あまり語られていないながらも実は最大の変更点とも言える指板についてを書いていきたいと思います。

【前編】『ヒスコレ59』これまでの進化 はこちら

【中編】どこが違う!? 60周年記念モデル はこちら

 

60th Anniversary 1959 Les Paul在庫はこちら!

 

この60周年モデルには、従来のインディアン・ローズウッド指板の他に【ボリビアン・ローズウッド】を使用したモデルが登場しました。

日本のディーラーがあまり積極的に仕入れていないこのボリビアンローズウッドとは、一体どんな木材なのか? サウンドは? 見た目は?

について掘り下げていきたいと思います。

 

 

ボリビア(正式名称;ボリビア多民族国)は北と東をブラジル、南東をパラグアイ、南をアルゼンチン、南西をチリ、北西をペルーに囲まれた、南米6番目、日本の3.3倍の国土を持つ内陸国。

気候は地域、標高により大きく異なるようで、アンデス高原地帯、渓谷地帯の他、国土の5分の3を占める高温多湿の熱帯気候に属す平野部が有り、特にブラジルから連なる北部のアマゾン地域ではマホガニーを始めとする林業が盛んな様です。

 

ボリビアンローズウッドも、ハカランダと呼ばれるブラジリアンローズウッド同様の、肥沃な熱帯雨林が原産地のようです。

 

通称ボリビアン・ローズウッドとも呼ばれていますが、一般的には『パーフェロー』と呼ばれている材になります。

ヴィンテージ・ギターに使用されていたハカランダの代替材として、また現在のCITES規制から輸出入が難しくなっているインディアンローズの代替材として一番に名前が上がったのがこのパーフェローです。

 

熱帯雨林産らしく油分が多く、木質は重硬、木肌は緻密で仕上がりが美しいとされています。

硬質である為、楽器に使用するとアタックの速さと強さ、サスティーンの良さが発揮されそうです。

 

学術的にはマメ科マチュリアム属となります。

ワシントン条約附属書Iに属するハカランダ、附属書IIのインディアンローズ、マダガスカルローズ等現在輸出入の規制を受けているのは同じマメ科の中でもツルサイカチ属。

マチュリアム属のボリビアンローズウッドが今後いつまで、どの程度供給可能かどうかは分かりませんが、現在非常に注目されている理由もここにあります。

 

パーフェローに関しては、Fender社が90年代初頭からスティーヴィー・レイ・ヴォーン・ストラトキャスターに使用し始めた記憶がある人も多数いると思います。

このSRVモデル、92年に登場した当初にはハカランダ指板を使用していましたが、直後にワシントン条約附属書Iに指定され大規模な輸出規制が行われたことでパーフェローに変更されました。

同時期の他のモデルは全てインディアンローズウッドを使用していたにも関わらず敢えて別の材を使用した背景は不明ですが、90年8月に突然の死を遂げた新時代のギターヒーローに対するリスペクトから、『ハカランダに最も近いサウンド』と言われたパーフェローを選んだのかもしれません。

 

当時の記憶も有り、パーフェローと聞くと色味が薄く明るい茶褐色で縞の強い木目のイメージがある人も多いと思います。

ところが今回入荷した個体を見ると、目が詰まって色が濃く、油分も多い為、見た目には好印象です。

 

実際のサウンドの印象は・・・

非常に良いです。

勿論好みは分かれると思いますが、ピッキングの強弱に反応する素早い音の立ち上がり。ハイの伸びも素晴らしいですが、音にしっかりと芯が有るので中低音が太く、消化不良無くボディー全体が振動しているようです。

感触的には、確かに硬質ではありますが、物凄く弾力と言うかバネがある様な印象です。軽く弾いても強く弾いてもブレずにしっかりと鳴り、

生音がクリアで音量があります。

 

亜熱帯地域の多いインド産のローズウッドと、より湿潤な熱帯雨林であるアマゾン原産のボリビアンローズウッド。

どちらも元はと言えばハカランダの代替材として使用されているのは確かで、どちらが良いかはあなた次第、ということではないでしょうか?

 

来年以降、いずれは条約の変更によりインディアンローズウッドの規制が緩和される可能性も無きにしもあらずで、今後もボリビアンローズウッドを使用するかどうかは分かりませんが、今年一杯で終了となるには非常に勿体ない気がします。

 

ちょっと細かい話もありましたが、60周年59レスポールに興味を持った方は是非一度、お試し下さい。

 

【前編】『ヒスコレ59』これまでの進化 はこちら

【中編】どこが違う!? 60周年記念モデル はこちら

 

 

 

2009年50周年からのモデルチェンジについて書いた前編が思いの外長くなってしまったので、3部に分けてお届けします。

【前編】『ヒスコレ59』これまでの進化 はこちら

【後編】ボリビアンローズウッドって何? はこちら

 

『中編』では60周年の実際の変更点について書いていきたいと思います。

60th Anniversary 1959 Les Paul在庫はこちら!

 

前編で書いた通り、昨年まででほぼ完成型となった1959 Les Paulですが、今回はかなりマニアックな部分の詰め作業が行われました。

 

まず、サウンドに関わる大きな点として、新しいカーブのヴォリュームポットが採用されました。

これまで使用されていたのはCTS社のAカーブでしたが、独自にオリジナルを計測しCTS社に改良版を特注したそうです。

今まではヴォリューム10から絞り8を過ぎた辺りから大きく変化が始まるカーブとなっていましたが、新しいポットでは10から少し絞った辺りから徐々に減衰、サウンドやピッキングの微細なニュアンスを絶妙にコントロールすることが可能になっています。

 

新しいカーブのPOT & Paper-In-Oil "Bumble Bee" コンデンサー

 

このポットの特性を研究、開発に関わったのが長らくUSA工場にてマスター・ルシアーとして活躍してきたジム・デコラ氏。オリジナルポットのカーブを細かく実測し、実現したとのこと。

元々50年代~60年代前半まで使用されていたのはCTSではなくCenrtaLab社製でしたが、その頃の特性を見事に再現しています。

 

ヴィンテージ・トーンを再現する重要なパーツとなる"Bumble Bee"コンデンサーも一新。新しいこの"Paper-in-Oil Capacitor"が生み出す暖かくふくよかなトーンも、今回の60周年モデルを完成型へと導く"ラスト・ピース"の一つと言えます。

 

ルックスに関わる『重要なマイナーチェンジ』も行われました。

Les Paul MODELと表記されたシルクスクリーンの色味、フォントサイズと位置が変わりました。

 

   

(左)旧モデル/(右)60周年モデル

 

また、Gibsonのロゴの『G』の上部が若干丸くなり、これまでのやや角張ったフォルムから50年代然とした丸味のあるシルエットに変更。

ヘッド部の表情がオリジナルのヴィンテージに近付きました。  (左)旧ロゴ/(右)60周年モデル

 

指板上の"ディッシュ・インレイ"と言われるポジションマークの素材も変更されました。昨年までのやや白味が強いセルロイド製から、ヴィンテージのように薄っすら黄色く灼けた様な色味になり、オールドギター然とした佇まいになっています。

 

昨年途中から変更された、角の丸いABR-1ブリッジ。こちらも個体差を加味して再現されたVer.3を搭載しています。

PUは2013年から標準装備となっているCustombuckerを搭載。これまでは一部モデルにて鑞付け(ポッテッド)加工されていましたが、60周年モデルではヴィンテージ同様のアンポッテドで統一されています。

 

彫りの深い、美しいディッシュカーブも再現

 

ネックシェイプは、59年頃のシェイプとしてはかなりリアルな、小振りなCシェイプとなっています。True Historic期のモデルはやや太いネックが主流でしたが、今回の物はかつて発売されたドン・フェルダーやデュワン・オールマンの59の様な、ややスッキリとした演奏性の高いシェイプです。

 

もう一つ、是非今回注目して頂きたい、2種類ある指板材。特にあまり知られていないボリビアン・ローズウッドについては、『後編』にて詳しく書きたいと思います。

 

進化を続け、現時点での完成型に辿り着いた60周年59レスポール。

実際に弾いてみた感想は、まず、『軽々と弾ける』『とにかく弾きやすい』といった感触です。

ボディー全体、及びネックの反応が良く、力まずに軽く弾いてもしっかりと発音してくれます。

True Historicのアコースティックギターのようなリッチな倍音感や低音弦のレスポンスの良さはしっかりと引き継いでいますが、よりドライでブライト、独特な空気感があります。

PUやポット、コンデンサーを通してアウトプットするサウンドは軽やかでありながら芯が有り、クリーンの延長線上にドライブがあるような自由で開放的なサウンドは、是非お試し頂きたいと思います。

 

因みに、今回の60周年モデルのスイッチ・プレートにはダイヤをあしらった特製のメタルプレートを装着しています。勿論、通常のプラスチック製プレートも付属しており、通常使用時に交換することも可能です。

認定書もゴールドカバーの特製の物が用意されています。

   

 

付属のブラウンケースの内側には、昨年から【Lifton】のロゴプレートも復刻されています。

 

更に、先着となりますが、非売品のCustom Shopオフィシャル・ギグバッグをプレゼント。今なら前回の黒と、今回の新作の赤からお好きな方をお選び頂けます!

 

先着でオフィシャルGigバッグ(非売品)をプレゼント。

今なら赤、黒お好きな方をお選び頂けます!

 

この60周年モデルの為に既に3度の現地ナッシュビルへ出張し、木材選定とオーダーを行いました。

アニバーサリーモデルの準備が始まったばかりの去年の12月には、既に集められた大量の極上フィギュアドメイプルの中から特に良いものを一足先にゲット。その後の3月、6月にも現地に赴き、日本の増税前に少しでも多く良い物が入荷するように大量仕込みを行いました

その為、現在の所、当店にある60周年59レスポールは『Hand Select』率100%となっています。

           

現地選定材使用のオーダーモデルには、上記『Hand Select』特別認定書も付属!

 

様々なテイストの杢目とカラーバリエーション、サウンドの違いを是非お試し下さい。

 

【後編】では、ここで書ききれなかったボリビアンローズウッド指板について説明致します。

 

【前編】『ヒスコレ59』これまでの進化 はこちら

 

 

 

  
 平成から令和に時代が変わった今年2019年。

エレキギターの歴史的な銘機と言われる1959年製レスポールが登場してから60周年を迎えました。

所謂『59バースト』も、遂に『還暦』を迎えることになりました。

 

トム・マーフィーAgedも登場し大きな話題となった1999年の40周年。

2003年に新設されたカスタムショップ工場に移り更にブラッシュアップ、20数カ所のマイナーチェンジと驚く程のサウンドの向上でその地位を揺るぎないものとした2009年の50周年。

そして今年、大きな期待を背負って60周年モデルが登場しました


60th Anniversary 1959 Les Paul在庫はこちら!

 

50周年以降もほぼ毎年のようにモデルチェンジを行い、2015年途中から2017年まで生産されたTrue Historicの登場などもあり、この10年で行われたディテールの追求に伴うマイナーチェンジは最終局面を迎えていました。

 

PUはそれまでのBurstbuckerからCustombuckerへと進化。

指板、ネックジョイント、ボディートップと主要部分の接着には50年代同様のニカワを使用。

 

エスカッションやピックガード、スイッチプレートやジャックプレート、ノブ、ロッドカバー等のプラスチックパーツ、PUカバー等はその素材や形状がリアルに再現されました。

2015年のTrue Historic登場時に採用されたリアルなパーツ類

 

クルーソンチューナーも長らく使用してきたゴトー製が2013年からクルーソン製に変わり、長過ぎたシャフトの変更、透明感のあるリアルな
ペグボタンを採用したことから、ヘッドを見た時の違和感が無くなり、ヴィンテージライクな『あの雰囲気』を再現。

 

また、目に見えない部分でも、テールピーススタッドのアンカーがビンテージ同様に若干長いものに変更。更に、2013年から採用された『チューブレス・トラスロッド』とその形状やディテール、サウンドに及ぶ明らかな影響にも驚かされたものです。

 

また、凹凸が大きいグラマラスなトップカーブの再現や、ボディーの厚みがジョイント部からボディーエンドに向けて緩やかに薄くなるテイパード形状の再現、以前より若干小振りで握りやすい50年代らしいCシェイプネック、ヘッド突板の"Holly Wood"が薄くなるなど、オリジナルの形状に限りなく肉薄しました。

凹凸のある美しいトップカーブを再現

 

トップコートに使用されているラッカーも、2013年に発表されたデュワン・オールマン1959 Les Paul頃からビンテージに近い硬質で乾いた質感の物に変更しています。

 

ブラウンケースも復活しました。

True Historicが登場した2015年からは、ビンテージの様に表面に薄っすらとラッカーが塗られ、リアル感が増しました。更に翌2016年からAgedモデルには同様にAgingされたブラウンケースが付属、そして去年2018年からは【Lifton】社のロゴプレートも復活しケース内部に添付されています。

            

と、ここまで記載してきた内容は全て『2009年の50周年モデル以降から去年2018年までに行われた変更点』

既に完成してしまったと思われるヒスコレ59レスポールですが、話題の60周年記念モデルは更にどんな進化を遂げるのか? 登場前から注目を集めていました。

 

これまでの歩みについて長くなってしまったので、続きは『中編 ~どこが違う!? 60周年記念モデル~』にて詳細をお届けします。

 

【後編】ボリビアンローズウッドって何? はこちら

 

 

新年あけましておめでとうございます!

 

G'CLUB TOKYOは本日より営業開始です。

 

本日2日は18時まで

明日3日は11時から19時まで

4日より通常の11時~20時の営業となります。

 

また、6日の日曜日まで、新春初売り大バーゲンを開催中です。

大特価目玉品放出の他、ガラガラ抽選会、福袋となど

お正月らしい企画満載でお届けします。

 

 

 

 

 

新春初売り大バーゲン 特設サイト

 

本年もまた、当店のご愛顧よろしくお願いします!

皆様のお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。音譜

 

 

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