

私はと言えば、休日のショッピングモールでちょっとヤンキー入ったお父さんが履いているトゥルーレリジョン


もう、ASKAとCHAGEの事を書くつもりは毛頭なかったのですが、他人様の所で読んだ投げっ放しの激安記事に触発されたのでもう一度だけ捻り出して書いてみます。
昨年の文春の報道がきっかけで、CHAGEはASKAに向かって、「いいかげん、ヘンなモノはやめろよ!!」と忠告し、掴み合いの喧嘩になったそうです。 ⇒ コチラ
30年以上のキャリアの中で幾度となく「瞬間、心重ねて」きたCHAGEとしてはアスカに向かって「あんた、バカぁ


そこん所をグッと堪えての、謝罪会見。オレには彼の心の叫びが聴こえたね「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ…」って。
……………スイマセン、もう出てきません。チャゲアスもエヴァもオレの引き出しは空っぽです。
さて、最近読んだ本。
七帝柔道記/角川書店(角川グループパブリッシング)

¥1,944
Amazon.co.jp
井上靖の「北の海」に触発された作者の自伝的小説。
以前にもチラと触れましたが、(⇒コチラ)戦前に高等専門学校(今でいう大学)で花開いた寝技主体の「高専柔道」というモノがあったのですな。
現在「柔道」と言えば「講道館」のソレその物とイコールですが、それは戦後になってからの話。戦前「講道館」は「柔道・柔術」という格闘技術体系の中の一流派でしかなかったのですな

戦後GHQの指導により日本武道の各流派が、反戦の名の下に大幅な粛清に合う。そんな中「講道館」は「教育」「スポーツ」としての「柔道」を前面に押し出して生き残り、隆盛を誇る。こうして今日我々が目にする「柔道」は「講道館」と完全にイコールとなったのね。
只ね、世界格闘技史に残る程に寝技に特化した「高専柔道」が極々一部ですが残っているのですよ、 現代にも。
ソレがね、エリート中のエリート、旧帝国大学に属する 北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学の七校。
通称「七帝柔道」

どーしたってセンスや才能を問われる立ち技に比して、彼らは寝技主体。立ち技と違って寝技は
「努力すればするだけ強くなれる」。ってのがウリ。
逆に言えば「負ければ努力が足りなかった」と見做される過酷な世界。
高校でインターハイに出場した選手が、運動歴ゼロで大学から柔道を始めた選手に一本負けする事も珍しくないという。
1986年、物語は主人公の増田が二浪を経て北海道大に受かり、憧れの柔道部に入る所から始まる。しかし、かつての栄光とは裏腹に、北大は七帝の中でも万年最下位が定位置となるまでに地位を堕としていた…。
もう、設定だけで燃えるでしょ

〝講道館ルール”って言葉にグッとくる。「世間じゃアッチが主流みたいだけど、コッチにはコッチのやり方があるからさ」って感じが実にアツい。
けして将来柔道で身を立てるわけでは無い、日本を担うエリート達が、普通の青春を犠牲にしてまで打ち込む姿に漢泣き必至。
息苦しさ満点の過酷過ぎる練習シーン、〝カンノヨウセイ”(読んで確認してくれ)の狂騒、七帝戦の緊迫感、先輩や同期達とのリリカルなやりとり等、各シーンの対比が実にイイ。
物語の締め方に納得がいかない人もいるかもしれないけど、オレはコレがベストだと思う。
燃焼しきれなかった思いと、次への希望がしっかりと描かれているし、余韻たっぷりの青春小説として素晴らしいです。
ただ、やっぱ中井祐樹先生が入学以降の続編が読みたいのも事実だね…。
まあ、何にせよ読んでみて下さいな。損はさせないよ、お客さん。
そして読み終わったら(絶対に読み終わってからね)、この動画も見てよ。
ホントに実在するんだよ、この漢達は。