
最高の酒と肴を楽しみました。
さて、最近観た映画。
絶賛ムードが漂う中、あえて言います。フツー

つーか、何なら駄作。
とりあえず先ずは、ワルイとこ。
・主役のゲイ二人と、マルコの同居生活に至る過程が薄い。
わずか三日の間で、百戦錬磨のゲイダンサーとゲイ童貞と、ダウン症の少年が一つ屋根の下に住まう事になるんだけどね。ソコに至る過程がちゃんと描けてないのね。すべての関係性がスゲー希薄。
先ずココで、ストーリーに乗れなかった。ハッキリ言ってコレが唯一にして最大の欠点です。以下のソレは蛇足と言ってもイイくらい。
・「法廷闘争映画」としてのカタルシスに欠ける。イヤ、実話ベースだからしょーが無いんだけどね。スカッとしもしないし、絶対的な敗北感もなかった。「コレが現実」って絶望感は味わえたけどね。
・「マイノリティ被差別映画」として描写がヌルい。ハッキリ言ってモットモット露骨に同性愛者に対する過酷な差別描写を入れるべきだったと思う。
視聴者の怒りと絶望を喚起するためには、絶対に必要な要素だと思う。絶対にコンな生易しい差別じゃ済まなかった筈なんだけどさ、何かセーブしてるよね。
次、イイとこ。
・タイトルの「チョコレート・ドーナッツ」。うん、他にいい邦題が思い浮かばん。
・役者陣の熱演。マジで全員なりきってます、ソレはもー感動的なまでに。だからこそ前述の欠点が惜しいのですよ。
・ボブ・ディランのカバーとして極上。
うん、もーチット丁寧に描けたら、傑作だったと思います。
さて、次はイガイにもコイツ。
身内がコノ映画に一枚噛んでおりまして、前売り券をもらったのですな。
で、結論からイイます。
メチャクチャ面白いです。今、 映画館で観に行くべきスケールの画を持った映画です。
宇多さんも絶賛していましたが、伊藤英明が最高です。
わかりやすく言うならば、窮屈そうだったヤングライオン時代の中西学が、WWFでクロサワとか色々経て、「野人」になったくらいの解放感です。
スイマセン、全然わかりやすくないですな。とにかくキャラクターの強さにバカ負けします。


完全に、「ウホッ、イイ男」状態です

「青年の成長映画」「未知の職業映画」、何より「伊藤英明映画」として5億点です。
あと、長澤まさみが初めてイイと思えました


一緒に林道ツーリングしたいくらいです

いや、マジで今劇場に観に言った方がイイよ、皆。