明治37年御製

 

きく人の こころのそこも 洗ひけり

 よどまずおつる 水のひびきに

 

 

明治神宮の「365日の大御心」では、次のような口語訳になります。
「間く人の心の底一までも、洗い清められたことだ。滞りなく流れ落ちる水のすがすがしい響きによって」

 

1961年アイゼンハワー大統領の国民への離任演説で、彼は次のように語っています。
「私達は政府の委員会などに於いて、意図されたものか否かに拘わらず、軍産複合体による不当な影響力を排除すべきです。」
「この軍産複合体の影響力が、私達の自由や民主主義を決して危険にさらすことのないようにしなければなりません。」


ここで軍産複合体という言葉が登場します。

軍需産業と軍部の結合は、アメリカ経済を拡大させましたが、同時に経済の軍事依存を高めることになりました。軍産複合体とはアメリカの軍、大企業、政府、議会、シンクタンク、大学等の研究機関、そしてメディアなど密接に結託した利益追求集団です。彼等は世界で絶えず国際紛争を作り出すことで莫大な利益得ているのです。


ウクライナ戦争を契機に、アメリカをはじめ世界の軍事産業は笑いが止まらない程の利益を上げています。なにしろ欧米、日本、アジア諸国の軍事費が一気に増額され、兵器の生産が追い付かない程ですから。

 

ウクライナ戦争が早期に終わる可能性もありますが、軍備増強の流れは簡単には止まりません。なぜなら彼らは常に国際緊張を生み出し、戦争の不安を煽り立てるからです。


もちろん代理戦争で儲けるだけでなく、資源を求めて大国が自ら戦争の当事者になる場合もあります。昔は一部の政商と軍部が結託していましたが、今では国家ぐるみですので、より巧妙になっています。

「こころのそこも 洗ひけり」

 

この天皇の御製は神道の基本である祓いと浄心の大切さを説かれています。

浄心は、法律や規則、宗教的な戒律等を守ることで培われるものではありません。自らの直霊の働き、つまり常に自身を「顧みる・省みる」ことによって、惟神の道を追求することが求められるのです。


明治天皇の大御心には、私利私欲からくる世俗的な計算はありません。

無私の神徳によって惟神の道を歩まれているのです。