人がモノを作れなくなった時 | ロバ耳ブログ 

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 アップル、創業者は禅とか西洋と東洋の境界がどうとか、大言壮語を振りまいていましたけど、弟子がやらかす世界観がこのCMでは、あの世でちょっと反省しても良いんじゃないですか? 大言壮語って、果たして言い過ぎでしょうか。


 皆さんも知っているかと思います。アップルの新しい製品のCM。これまで使われて来た、楽器や絵の道具、計りとかその他諸々。言わば、これまで文化を生み出して来た道具の数々。これらを、大きなプレス機で全て圧縮して後からも無い様にする。その潰れて行く様を示して、プレスされた中に、最新のiPadが登場する。

このセンスの無さ度合い。


 ジョブスのファンも多いでしょう。しかし、これはもう、決定的に彼、彼らには大事なものが欠けている事を表している。生前、ジョブス自身が言っていたのは、「自分には親など要らなかった。ケンタッキーの孤児の様になりたかった。人生とは何か、その答えを探していた。」ってなまあ、ほとんど自暴自棄の少年ですよ。
多分、ロシア人かオランダ人か日本人の美女に振られたんですよ。


こんな青春時代のジョブスが、日本の禅に出会って、「技術革新とは、西洋と東洋の交差点で生まれるものだ!」なんて悟りを開く。自分勝手に。


 成功者をとにかく凄いと思っている人は、もの凄く反発するでしょう。しかし、ジョブスは反省しなければならない。結局、彼が世に送り出したものの正体は、新しいモノでは無く、新しくした、モノでしか無かった。そしてそれは、誰かがやる様な事でしか無かった・・・。こんなCMを出ししまう会社に未来は無いし、ジョブスも後に続く者が現れなかった。それはまさに、ジョブス自身が望んだ孤児の姿だった。


 何が欠けているのか。もう私が言いたい事は分かるでしょう。そうです。情けが欠けているんですよ。ジョブス個人の、親に対する恨みでしょうか。無理解なのか、それとも個人主義の洗脳なのか。彼が孤児になりたかった様に、アップル社も孤児になって、遅かれ早かれ、皆んなから忘れ去られて行くでしょう。自分から世界を切り離して行くそ姿勢が、なんとも物悲しい。


 このCMに対して、どうやら日本人が特別に反発しているそうなのです。世界中からも批判が巻き起こり、余りに反発に、アップル社は直ぐにこのCMを停止しました。「悪気は無かった」と釈明までしています。
興味深いのは、先に日本人の猛反発が起きて、それに、あちこちの外国人たちが、俺も同じ気持ちだ、やっぱりダメだよなあ、と付いて来る展開になっている事。一昔前なら、欧米人の方が沸騰して、それに日本人が付いて行く様な話だったと思いますよ。欧米人たちは、自信を無くしてしまっているのでしょうね。


 私たちは、特に自信を持って世界を牽引する立場でもありません。おこがましさは災いの元ですしね。大事なのは、自分の感覚を信じる事。私のブログでも、貴方が何か違和感を覚える点があれば、それは貴方の感覚を信じるべきなのです。きっと、言葉に変換は出来なくても、私に欠けている何かを掴んでいるんだから。
そうやって多くの人の思いや知識、経験が、この世界に大きな影響を与えて行く。日本にまで襲って来た西暦の波が、静かに押し返されていますよ。


 思えば西洋文明そのものが、孤児だったのかも知れませんね。ビートルズの次に出て来るロックスターたちが、聖母マリアにすがっているシーンとかあるからね。西洋そのものが、何か突き放された様な感覚に、常に悩まされていた様に思えます。そして、最終的に出した答えが、何もかもプレス機でぶっ壊して、自分が新しいモノを作るって発想。WEFのグレードリセット、そのまんまですよ。

もう彼らに新しいモノは生み出せない。人との共感力が無いから、そこに感動が生まれない。本人も、共感力が無いから、そこに気が付かない。私たちは、ヘレンケラーに向き合うサリバン先生の様な気持ちで、忍耐強く彼らに向き合って行かないといけない。世界のモノには名前があって、名前を付けた者の、思いがそこに宿っている事を教えてやらなければならない。


 彼らがそれを理解した時、もっともっと才能を発揮して行く事になります。もともと優秀なんだから。


奇しくもTEKKEN8の新作。この前にチラッとブログにしたやつです。これがね、やっぱり「面白くない」との声が出て来てしまい、開発者の方もプレイヤーの方も、物議になってしまっている。私は発売前のテストの段階で、こりゃダメだって言い続けていたんですけど、最終的にはトッププレイヤーが言い出してしまいました。韓国のニーって奴です。

個人的に彼のプレーは嫌いなんですけど、思った事を言わずにはいられない韓国人気質とでも言いましょうか。こういう姿勢は好きですよ。日本人は逆に、忖度やら斟酌やら、相手を慮り過ぎている嫌いがあります。どちらにも、相手を思いやる気持ちがあれば、最終的には届くでしょう。

 TEKKENの場合は、日本の売れ行きはイマイチでも、海外で記録的に売れている。従って商業的には大成功なんですよ。だからって、バンダイナムコ社に気を使って、面白くないゲームを、無理して盛り上げようとしても無駄。根本的に、面白いゲームが作りたい、後世に残る作品が作りたい、皆んなに称賛されるモノが作りたい、そういった情熱を失えば、人は離れて行くんですよ。

ただ売れるモノが作りたいって人からはね。


 アップルのTEKKENも、もう前作迄の評判に乗って、何とか体裁を保っているだけ。私もiPadを使っていますけど、Androidの方が断然に良かったしね。それが潰されたから、渋々で使ってる。離れるファンを無理矢理に押し留めるには、ライバルが参入し難い状況を作るしか無い。やたらと特許を振り翳すとか。情け無い。

情け無いが、口癖になりそうだわ(苦笑)


 イニシャルDって、昔に流行った漫画も、新しいのは残念な内容になっています。ポルシェとかランボルギーニとか、フェラーリなんかが公道で日本車とレースをしている。この辺のスーパーカーはね、シンボルとして作られた来るだから、実さには日本の峠なんて走れる様な車じゃ無いでしょう。レースにも実際に引っ張り出されていますけど、そんな車じゃ無いですよ。
例えばに日本にある七枝刀。或いは、この前に出て来た2メートル超えの蛇行剣。こんなのを武器にして、日本刀とどっちが強い、オノやソードと戦ったらどっちが強い、なんてやりません。

もう、売れる漫画に主眼を置いてしまうと、そんな子供騙しに手を染めてしまう。アップル社と同じで、イニシャルDの作者も気がついてませんね、これは。



 なんか、上手く蛇の絵を描いたのに、最後に足を描いてしまって大無しになったかの様な話でした。


金を持ったら、もっと余裕があって自由な発想になれると思うけどなあ。なんで金や地位を持った者が、そっちに行ってしまうんだろうね・・・。やっぱり欠けてるよね。