これまで4回に渡ってご紹介してきた、ギレルモ・デル・トロ監督/ロン・パールマン主演の「ヘルボーイ」シリーズの紹介記事ついに最終回です。
最終回の今回は、デル・トロ版「へルボーイ」第2作目「ヘルボーイ ゴールデン・アーミー」(2008年)をご紹介したいと思います。
映画「ヘルボーイ/ゴールデンアーミー」 ブルーレイ ¥1,690(税別)
前作「ヘルボーイ」の好評を受けて製作された第2弾。
前作の良さをそのままに、製作費もUPでスケールもUP!
はもちろんなんですが、
今作におけるもっとも大きな見所のひとつは、
バケモノモリモリスペシャル!ってことなのです。
初回の紹介で、デル・トロ監督のモンスターやクリーチャーなどの異形のものに対する愛情については少し触れましたが、この監督の嗜好というか欲求に前作は十分こたえたとは言えない一面があったと思います。
個性的な面々がいたとはいえ、はっきりモンスターらしいモンスターは
▲こいつ、サマエルぐらいでした。
しかし、しっかり実績を作った前作の後、今回の第2作においては
うっぷんを晴らすかが如く、そのイマジネーションを炸裂させています!
作中、「トロールの市」という、とある都市の地下にある秘密の市場が登場しますがここが白眉。
デル・トロ監督の業が詰め込まれています。
中東のバザールを思わせる妖しく混沌とした雰囲気の場所なのですが、
ここには一人の人間もいない。
すべてバケモノ。しかも様々な姿かたち。色々な種族でごった返しています。
露店を営むヤツや買い物をするヤツなどなど。生活感もばっちり描写。
この市場のシーンは作中でも怪物たちの存在感に徹底的にこだわり、わずかな部分を除いてほとんどが特殊メイクやコスチューム、着ぐるみ、アニマトロニクスなどの非CGで表現されています。
市場の構造物や雑多におかれた小物類なども、巨大なセットに実物を配して製作されました。何気なく流してしまうにはもったいないほどの力の入れようです。
オジサン的には、映画「スターウォーズ EP4」のタトゥーインの酒場のシーンを初めて見た時のワクワク感を再び味わった気がします。
CG全盛の昨今ですが、CGでは出ない独特の雰囲気をもったこのシーンの良さも味わっていただきたい。この映画の大きなポイントです。
ということで、ストーリーについては実際の作品を見ていただくということで、今回は登場モンスターの中から印象的な奴らを少しだけご紹介!
まずはこちら、物語最初のやっかいもの、歯の妖精(トゥースフェアリー)。
手のひらに乗るような大きさ。妖精のような昆虫のような姿。つぶらな瞳がかわいい。
ところがぎっちょん、その本性は、
アギャー!
カルシウム大好き!そのため骨をかじる。まあ、もちろん肉も食べる。
しかも、もの凄いたくさんで襲い掛かってくる!
ぶんぶん飛び回りながら、次々と人間を餌食にします。イイネ!
”剛腕”!Mr.ウインク。いかにもなパワーキャラ、こういうのはやっぱりいなくちゃね!
ヘルボーイをも圧倒する怪力
そして、ロケットパンチもあるぜ!
機械の腕は飛ばなくてはな!
巨大カイジュウだって登場!
巨大な植物の怪物、エレメンタル(精霊)。
不気味なだけではない、どこか神々しさも備えたシンプルなシルエット、好きです。
巨大な敵にヘルボーイも対抗!”ビックベイビー”をお見舞いしてやるぜ!
このエレメンタルとの戦いはこれまでと違ってスケールが大きいのもいいところですが、
戦いの末路に待ち受けるエレメンタルの”散り際”が実に印象的。ただの敵キャラとして描くだけではない、ここにも監督の愛が垣間見えるような気がします。必見。
そして、物語終盤登場する
死の天使
このデザインと造型は本当に素晴らしい!恐ろしくて美しい!
驚くべきことに、このキャラクターも非CGで表現。
翼に付いた複数の目も一つ一つが動いて見せるなど拘りの塊。
出番はわずかですが存在感はピカイチです。
そして、最後にもう一人。
今回、新たにヘルボーイの仲間に加わる。
ドイツ人のエクトプラズム研究の権威。
ヨハン・クラウス
ブシュー!と蒸気を吹き出す潜水服のような姿のこの人です。また変なのが来たぞ!
前回紹介したクロエネンとはまた別のベクトルでインパクト大。
ヘルボーイの所属する秘密機関の新たなリーダーとして招かれます。
優秀な人物のようですが、規律を重視し非常に論理的な性格で、なおかつ衒学的な物言いでしゃべるため、ヘルボーイとは全くそりが合わず。現場に出ていきなり衝突します。
故あってこのような姿になっているわけですが、スーツの中に漂う白い煙のようなものが、じつはクラウス本人。さすがエクトプラズムの権威!身をもって学を成すとはこのことだ!
たまにスーツを抜け出て、もの凄い便利なことをする。かなり優秀!
非常に面白いキャラクターなのですが、本編後半では今一つ存在感を発揮できず、ちょっと残念。この姿になったバックボーンなど作中で語られなかったストーリーにも興味があるところです。
しかしながら、記憶に刻まれるいいキャラクターです。
などなど、個性的な面々のオンパレード。
印象的な奴らは、まだまだいっぱいるのですが、
きりがないのでこの辺で。
作品をご覧いただければ、デル・トロ監督のモンスター愛をきっと感じていただけると思います。
今回は、あえて紹介しませんでしたが、ストーリーの関しても
前作より前進したヘルボーイとリズの関係に新たな局面が訪れたり、
ヘルボーイの相棒エイブにも恋のロマンスが生まれたりと
アクションだけでなく、登場人物たちの新たな一面もしっかり描かれるなど、今回もまたキャラクターの魅力にあふれた作品になっています。
そうそう、エイブの恋のお相手、物語のキーマンでもあるエルフの王女さま。
ヌアラ王女!
可愛いんだよなぁ!
とこれまで、長々とデル・トロ版「ヘルボーイ」をご紹介をしてまいりましたが、これがデルトロ版「ヘルボーイ」、ひいては原作コミックに興味を持っていただける一助になれば幸いです。
今秋公開の新作映画「ヘルボーイ」は、おそらくデル・トロ版とは違った手触りの作品になるかと思います。しかし、それもまた「ヘルボーイ」の持つ魅力を別の形で堪能するチャンス!
どんな「ヘルボーイ」が見られるのか、本当に楽しみです!
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