玄関ポーチから駐車場まで、高低差95cmの階段があります。
車椅子を使い同居しているお母さんの出入りの為、スロープを作りたいとのご要望でした。
週に3日程ディサービスに行かれる時にはお母さんを背負って出入りしているとの事でした。
車椅子昇降機は高価なため、スロープでとの事でした。
ブロックやコンクリート製のスロープも検討しましたが、価格と撤去可能な物と言う事で、木造のスロープにする事に。
車椅子用のスロープには、介助者無しの場合、勾配1/12以下、介助者がいる場合、勾配1/8以下。高低差75cm以内で踊場を設けなければなりません。介助者有の場合でもスロープの長さは、7.6m以上が必要となり、途中に踊り場を1か所以上設けなければなりません。玄関から道路の方向には何とか設置できますが、そうすると駐車場へ車の出入りが出来なくなります。
そこで住宅壁に沿ってスロープを設置する事に。
途中出窓がある部分に踊り場を設けて、クランク状の形状にする事になりました。
使用する木材は、ACQ処理(防腐・防虫剤圧入処理)材+防腐塗装。
床の幅は、90cmあれば車椅子通行可能ですが、滑り止めに50cm×50cmのゴムチップマット2枚を並べるために1.03mとしました。床板の両側には、床より10cm高くなるように幕板を付け、車椅子の車輪の脱輪防止としました。また、両側にH=80cmの手摺を設置。
スロープの終わり部分は、ST450平板6枚を敷きました。
ゴムチップマットは、並べるだけなのでN様がご自分で行いました。ゴムチップは滑り止めの他、圧雪や氷が割れやすくなります。
スロープの費用の一部は、介護保険から住宅改修支給金が出ます。介護保険 居宅介護(介護予防)住宅改修支給申請書を自治体に提出しなければなりません。
申請書は、ケアマネージャーのYさんが作成してくれました。
着工前写真、見積書、完成写真、請求書を決められた形式で作成して提出が必要です。これらについても、ケアマネージャーのYさんに指導してもらいました。お世話になりました。
介護保険 居宅介護(介護予防)住宅改修支給金は、介護保険対象者一人につき対象金額上限額20万円で、支給はその90%。
つまり、18万円までです。
居宅介護を進めるためには、もう少し金額が大きくなればと思います。
N様には、工事中大変お世話になりました。有難うございました。お母様がこのスロープを使い続けて下さる事を願っています。