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メジロの恋 12 ~カップル成立!相合傘の恋人~


女性を口説くためなら、


随分とカッコを付けてきたオスのメジロ。




ここ二三日の動きを見れば、


ほとんど恋は


成就したといっても良い。






武蔵野にも、


久しぶりに雨らしい雨。






でも


こんなに雨が降ると、


梅の木に設置してある蜂蜜液のカップに


雨がたっぷり入って


蜜はどんどん薄くなり、


最後には雨水だけになる。







雨の中、


せっかく来るメジロにとって、


それではあんまりかわいそうと、


要らぬお世話の傘のプレゼント。






蜂蜜液を入れる小さなカップの上に、



雨が直接入らないように、



小さな傘を付けてやりました。






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最初はそれを、


少し気にしていましたが、


そのうちに気にしなくなるのは、


傘が微動だにせず、


自然の一部になっているから。




Totoronの花鳥風月-koi2



慣れてしまって一番最初に来るのは、


やはりオス。





男ですね~。





メスは後ろで控えています。





でも、


このメスが今まで1匹で頑張っていたメス。






この態度を見る限り、


オスに先を譲って


どうやらカップル誕生のようです。






口説いてしまえばこっちのもんだ、


餌は俺が先・・・。





そんな無粋な


人間みたいな愚かなことは言いません。







危険なところは


まず俺が行ってみよう・・・。






そんな男の心意気です。





それを頼りにする女。





いいですね~。







まずオスが、


餌のカップの蜜を飲みます。




Totoronの花鳥風月



メスはいつでも、


オスが飲み終わるのを後ろで待ちます。





この女性らしさ。






この距離は、


前後に30cmほどの距離がありますが、


雨の中とはいえ、


これだけ近づいたのは初めてです。




Totoronの花鳥風月-koi4



もうほとんど相合傘。





もう少し大きな傘を作ってやればよかったのですが、


そこはそれ、


自然が一番ですから、


できるだけ小さく自然に。





少し雨がやんで、


傘の弱点が分かったので、


さらに補強してやりましたが、


この頃はもう、


補強の針金も


ほとんど気にしなくなっていました。




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ちょっとあたしにも早く下さいな。






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なんだい?もう少し待っていな。





そんな会話が交わされているような


メジロのカップルの誕生です。







「雨降って地固まる。」




人ならば


こんなことわざが通じるところですが、


地面に下りない鳥の世界では


何と言うのでしょうか。






私の故郷薩摩では、


結婚式などで雨が降ったら、


薩摩藩の名君


島津氏の名前を付けて、


「島津雨」と言い、


これ以上ないめでたいこととして祝います。






今日は、


我が家のメジロにとって


これから来る春を迎えるにあたって、


この島津雨は、


これ以上ない


めでたい日なのかもしれません。






これで、


観察を続けてきた私も、


春になって山へ帰る彼らを、


喜んで送ってやれそうです。




今まで一緒になって


心配し、


応援して下さった方々に


以上のような結果報告をさせていただくとともに、


心から


厚く御礼を申し上げます。




ありがとうございました。

奈良と京都の旅 6 ~毘沙門堂・衝撃の鯉との出会い~


2月21日、


修学院離宮の見学を終え、


宿に入るにはちょっと時間があったので、


もう一つ


行ってみませんか、と同行の連れが尋ねてきた。





彼は、


一人旅が好きで、


過去に京都の寺社巡りを、


自転車でこなしているほどの京都通。





今度の旅は、


その彼におんぶのだっこの旅なので、


私に否やはない。





どこへ行くのかと聞くと、


山科の「毘沙門堂」だという。






今回の旅の計画にはない、


全くの予定外の寺社である。





そこの襖絵は、


一見の価値があるらしい。





それを見せたいという


彼の純粋な動機が、


そこでとんでもないものに出会う契機になろうとは、


誰も予想しないことであった。







山腹にあるその寺は、


車一台しか通れない道を


しばらく登ったところにあった。




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「毘沙門堂本殿」 と 「唐門」



カメラマンの後ろには、


下から急峻な石段を登りつめたところに、


毘沙門天と大きく書かれた


赤い提灯がぶら下がる


「仁王門」があり


その両脇を


「阿吽の二天像」が護る。








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「宸殿玄関」


御所にあった後西天皇の旧殿を、


元禄六年に移築した建物で、


ここには


京都御所の項で説明した


天皇家だけが用いている


最上格の、


5本線を入れた


「築地塀(ついじべい)」設置されている。






知る人ぞ知るという山寺であり、


そのような格式がある寺であると


気づく人は少ない。






「宸殿」全景。



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この屋根の下に、


不思議な襖絵と


あの修学院離宮でみた


謎の鯉の絵がある。





宸殿前の枝垂れ桜。



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樹齢約150年で、


その枝は


左右に大きく30mほども伸び、


桜の季節には


多くの人でにぎわうらしいが、


あいにく今は


その蕾もまだ固い。





毘沙門堂は、


拝観のため上がるとすぐに


阿弥陀如来を中央にして、


歴代の影像や位牌を安置してある


「霊殿」があるが、


その霊殿の守護龍が


これ。



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天井に描かれ、


四方ににらみを効かす 「天井龍」。





狩野永叔主信が筆。




この部屋のどこに居ても、


この龍の視線から


逃れることはできない。








陛下が行幸された時の玉座がある



御成之間。



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神殿には、


いろいろな襖絵が描かれているが、


そのほとんどが、


逆遠近法を使って描かれている。





逆遠近法とは、


読んで字のごとく


遠近法の全く逆の描き方で、


遠くにあるところほど大きく描き、


近くにあるところを小さく描く。





そのため、


正面から見ると


少し大きさに違和感を覚えるが、


場所を移動しながら見ると、


考えもしない変化をして


大きな衝撃を覚える。





その代表作


「九老之間襖絵」 狩野洞雲益信筆



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その左から2枚目を大きくしたのが


下の写真。



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ここに描かれている机は、


正確にはこちらの辺が短くて、


向こうの辺が長く描かれている。




正面からだと


机は斜めに置かれているが、


まず最初に画面を右端の方から眺めて、


次第に中央へ視線を移動し、


そしてできれば


左端へ移動して見ていただきたい。





机の向きが


変化することに気がつかれると思う。






これがいわゆる


逆遠近法の効果である。







さて、


絵画の驚きはさておき、


今度は歴史は巡るコイの驚き。







この年になって


ならまだしも、


で驚くことになろうとは


思いもしなかった。





ご覧ください。



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宸殿にある杉戸に描かれた 二組の鯉の図





そこにははっきり、


円山応挙筆 と記されている。







先の修学院離宮で見た


杉戸に描かれた鯉と全く同じ構図。




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修学院離宮の鯉の図




修学院離宮の鯉は、


夜な夜な外の池に出て遊ぶため、


金の網をかぶせられ、


外には出れないはずなのに、


なぜここに二組の鯉が


そのまま居るのか。







毘沙門堂のこの大鯉 は、


どこから見ても、


必ずその人を見る鯉であるとの説明。




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大きくしてご覧いただこう。




龍であれ、


鯉であれ、


どこから見ても


その見ている人を見る絵の技法は、


決して難しいものではないが、


それよりも、


修学院離宮に居た鯉が


なぜここに居る?





恋は不思議なものだが、


この鯉は


不思議であってはならない。






旅の途中に、


旅の計画者が、


ふと思いついて立ち寄った


全く予定外のこの毘沙門堂。





修学院離宮から、


まっすぐにここに来たのも、


彼が何のためらいもなく


ここに我々を連れてきたのも、


自分たちの意志でここへ来たと思いながら、


本当は、


何かしら大きな手に導かれ、


知らぬうちにここへ連れて来られたのではないかと思ってしまう。






京都には、


神や仏の気が


あちこちに飛び交っているのかもしれない。






この真実は


いずれ確かめて皆さんに明らかにしますが、


今日のブログは


不思議なままにしておくことをお許しください。






最後にもう一つ襖絵の話。






この宸殿には、


逆遠近法で描いた襖絵のほかに、


面白い襖絵が描いてある


客人の控えの間があった。








その絵は、


梅にウグイスならぬ


「梅にキジ」が留まり、


竹にスズメならぬ、


「竹にヒヨドリ」が留まっている襖絵である。


(写真撮影禁止で、リーフレットにも載っていないためお見せできません)






これが何を意味するものか、


皆さんはお分かりでしょうか。





この部屋に通された人は、


いつまでもいつまでも待たされるらしい。






その絵を見て


その梅に鳥が合わない、


その竹にも鳥が合わない、


だから、


せっかく来てもらっても


「あなたには取り合わない」、と


ここの主が言っていることに気づかなければいけない、のだそうな。







そんなことを


嫌味ではなく


暗に言っている部屋だそうだが、(案内者の説明)


でも、私は、


それはそのような解釈が面白いから、


きっと、


後の時代の人が造った話ではないかと思える。





少なくとも、


寺社は人に教えを授けるところである。






梅にウグイス、竹にスズメ。


そんな昔からの固定観念にとらわれず、


人生を生きるに当たっては、


新しいものの組み合わせや発見に努めなければいけない。




そんなことを教えてくれる部屋のような気がする。





これは私の解釈。








さて、そんなややこしい部屋を出て、


ここは、


宸殿の裏側にある庭園。




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晩翠園(ばんすいえん)。




谷川の水を引き


滝を造った江戸初期の回遊式庭園で、


「心字」の裏文字を形取った池に、


亀石、千鳥石、座禅石などが配置された


小さいながらも心落ち着く名園である。




年代物のサルスベリの花や、


秋にはドウダンツツジの紅葉が


それはそれは美しい、と


我々を案内してくれた女性が


気持ちを込めて話しておられたのが印象的だった。




その熱心な案内にほだされたわけではあるまいが、


ここへ我々を連れて来てくれたその彼が、


その案内の女性がいるお土産売り場で


迷わずに買ったのがこれ。





毘沙門天の土鈴。

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こんなにかわいい毘沙門天である。




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ひっくり返ってもらったが、


下を見るとやっぱり土鈴。




振ると、


「から!から!から!から!」、と、


毘沙門天の笑い声は


きっとこんなだろうか、というような音をたてた。










突然に訪問した


毘沙門堂の案内を


これで終わります。





奈良と京都の旅は


桂離宮を残すのみとなりましたが、


もうしばらくお付き合いください。






堂内はすべて撮影禁止のため、堂内にあるものの写真は、鯉の写真を除き、すべて入場の時にいただいたリーフレットよりお借りしました。

リーフレットにない杉戸の鯉の写真は、インターネットの毘沙門堂のページよりお借りしました。



奈良と京都の旅 5 ~修学院離宮・客殿の大きな疑問~

2月21日(月)、


午前中に京都御所を見学し、


午後1時30分から、


少し離れた山の中腹にある


「修学院離宮」へ移動。




本題に入る前に、


ここでも


初めての方のために


修学院離宮についての概略を記す。





修学院離宮は、


後水尾天皇が


京都の東北部、比叡山の麓に、


万治2年(1659年)、


上皇63歳の時に造営された山荘である。




御茶屋山の山腹から山裾にかけての


丘陵に広がる山荘地には、


それぞれ独立した


上・中・下の御茶屋を配し、


それらを


赤松並木の連絡路で結ぶ。




一望される景観を、


すべて庭の中にとりいれているので、


建物自体は質素な造りになっている。






京都御所を中心にして


西南部に造営された桂離宮と


相対する位置にあるが、


それは特に意味はない。






ここも当然


宮内庁管轄で、


許可証が要る。




修学院離宮には


駐車場がないので、


お車はご遠慮ください、と


許可証に書いてあるため、


町はずれの駐車場に車を入れ、


坂道を歩くこと十数分。





時間前に到着し、


中に入って控室で


10分間の案内ビデオを見る。




それでは案内に入ろう



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「寿月観」



池を掘った土を盛り、


石垣で土留めをした高みに建つ、


数寄屋風の建物。




後水尾上皇行幸の際の


御座所にあてられたため、


生活しやすい造りとなっているのだそうな。








そこを過ぎて、


次は


「客殿」だが、


見た感じは


田舎の大きな農家と


さほど変わらぬ雰囲気だったため、


写真を撮る手が止まってしまい、


残念ながら手元に無い。





その客殿の違い棚。



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大小5枚の欅が、


互い違いにのびやかに配置され、


あたかも霞がたなびく様に似ていることから


霞棚と呼ばれ、


桂棚、


醍醐棚と並んで、


天下の三棚と称されているらしい。





よく、


鳥瞰図の絵巻などにある


雲や霞の描き方に


そう言われれば似てなくもない。






さて、それは良い。






修学院離宮で、


大いなる疑問が発生したのは


これ。



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客殿の、


一の間と二の間の境にある


杉戸の両面に描かれているという鯉の図。





片方が親子の鯉。


もう一方が大鯉。




この鯉が、


夜毎に杉戸を抜け出ては池に遊ぶため、


金色の網を伏せてあるという。




これは残念ながら


巡回しながら見ることはかなわなかったので、


写真はパンフレットから拝借したが、


実は驚くことに、


この


抜け出る癖のあるこれらの鯉に


この離宮を後にしてから行った


次の場所で再び会おうとは


全く思ってもみなかったことであった。






このブログにお出での皆様も、


どうかこの鯉の図を


しっかり記憶にとどめていただきたい。





しっかりと記憶にとどめれば、


それこそびっくりする事実


遭遇することになる。






さて離宮を巡回する。





修学院離宮の


一番高いところにあるのが


「隣雲亭」






展望のため設けられた小亭で、


木々に囲まれ


全体像が写真にとりにくく、


ここも写真はなし。





でも、


眺望は絶品。




カメラは自ずから


そちらに向いてしまった。






隣雲亭から 「浴龍池」 を望む眺望。
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ここに入場した時にいただいた、


リーフレットに掲載されている写真と


同じ視点から撮ってみた。


時は冬。







これがリーフレットの写真。


時は秋。


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やはり来るべきは


秋かな~。






でも、


案内の方が言っていた。


秋の予約は


あっという間に満員になるらしい。






隣雲亭から下り始めたら、


途中にこのような滝がある。




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後で調べたら、



「雄滝」 と言うらしい。




雄滝があれば、


当然 「雌滝」 もあったのだろうが、


これも撮り損なった。







下って来た所は、


浴龍池にかかる


「千歳橋」。







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切石積みの2基の橋台上に、


東側には


瑞草をくわえた


金銅の鳳凰を載せた宝形造。




橋の傍らにある松は、


「千貫松」と呼ばれる。




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屋根の上に載る鳳凰。






千歳橋を左に見ながら、


「楓橋」を渡ればそこには、



「窮邃亭(きゅうすいてい)」。



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その「窮邃亭の上段の間」。



上段の間と言っても、


窮邃亭は


この18畳一間だけの建物。





創設当時より現存している


唯一の建物である。








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「土橋」を渡りながら、


浴龍池の


「御舟屋」を望む。





この突き当たり右奥に


切石を二段に畳んだ


「船着」があるが、


ここからは見えない。






「崩家形灯篭」の横で、


灯篭と化してじっとたたずむアオサギ。



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観光客を見慣れているのか、


身動き一つしない。







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浴龍池西浜から、


土橋と御船屋を望む。





両岸にはアオサギがじっとたたずみ、


水面では


カモが羽ばたく、


小春日和の昼下がり。







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正面が千歳橋。


右が腰掛。


左の建物が窮邃亭。




池をめぐって、


スタート地点の控室へ。





これで、


修学院離宮の案内を終わるが、


池に飛び出した鯉に


再び会ったのは


これ。




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修学院離宮の鯉と


全く同じデザインの鯉。





こちらはれっきとした


円山応挙の作とあった。





このことは、


まだこの時は知らないのだが、


この鯉と


次の訪問先で会おうとは、


考えもしなかった。





どちらが本物?




どちらも本物?





京都は一体


どうなっているのだろうか。










他の寺院にある鯉については、


次の「奈良と京都の旅」ブログで


改めて説明します。






またまた長くなりました。


お付き合いいただき、


ありがとうございました。


メジロの恋 11(番外) ~ヒヨドリとの驚きのツーショット~



我が家の梅の木に


飛んでくる鳥はいろいろいるが、


いつだって


それぞれの仲間と一緒。





ところが、


定点観測ができる


我が家の梅の木では


こんなびっくりの写真も可能。






どのようなバーダーも


決して撮れない、


そして、


どのようなバードウォッチングでも


決して見られない


信じられない写真。






ご覧いただこう。




Totoronの花鳥風月-hiyo1



遂に


蜜液のあるのを


ヒヨドリに知られてしまった。





強引に押し掛けてきて


みんな飲んでしまう。






だけど我が家のメジロは


ここは私の縄張りだと言いたげに


こんなことをする。




Totoronの花鳥風月-hiyo2



おいおい、それって


間接キッス?





恐れを知らぬ


我が家のメジロ。







私は男、


口説いている女の前で、


新参者のヒヨドリなんかに


負けてはおられない。





・・・・・・・・そんなに強がらなくても・・・・・。









またある時は、



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蜜液もなくなって


ヒヨドリが茫然と先を眺めていると、


我が家のメジロがやってきて、




Totoronの花鳥風月-hiyo4


「何を見てんの?」



・・・・・・・・・・・・・



「何にも無いじゃん」








恐れを知らぬ


我が家のメジロ。




定点観測のできる


我が家であればこそ


できる写真。







いかがでしたか。









注)これには、定点観測の我が家ならではのタネがあります。

  そのタネは後日。

奈良と京都の旅 4 ~京都御所・案内~


京都御所。



どのようなところかというと、


桓武天皇によって京都に都が移された


延暦13年(794年)に造営された


大内裏(宮城)である。





そして、


平安遷都から、


明治初年までの


1千年余にわたり、皇居として尊ばれ、


明治2年4月6日の東京行幸後は、


御幸啓や御即位に重要な役割を担っている。




現在


宮内庁が管理し、


見学には


宮内庁の許可が必要なところだが、


許可が下りれば、


案内の人が付いて


しかも無料で観光できる


優れたところである。






そこに


今回初めて入った私ですので、


このブログで


プロ仕様の案内ができるはずはないが、


初めての方にも分かるように、


見たり聞いたりしたことを、


いかにも


以前から知っているような口調で


記しますので、


その点お許しください。






Totoronの花鳥風月-miya1


京都御所は、


宮内庁管轄で、


警備も


皇宮警察が行う。







Totoronの花鳥風月-miya2

入場許可証を見せて、



清所門 から



いよいよ中に入ります。




御所は


広大な長方形を


南北に長く置いた形を想像してください。





正面の


建礼門 


その南側の中央に位置し、


我々が入った清所門は


建礼門に向って左側(西側)奥にあります。







そこから入って、


すぐに右へ進みますので、


いずれ正面に行きつくことになります。





まずはここ。








Totoronの花鳥風月-miya3


立派な門構えですが、


ここは


御車寄(おくるまよせ)




昇殿を許された親王、摂家、堂上、六位の蔵人などが、


正式な参内にのみ昇降するところで、


優雅な反りを持つ


檜皮葺き屋根をいただく。






しかし、


そこで降りても


すぐに天皇にお会いできるわけではない。




諸大夫(しょだいぶ) の間で


しばらく控える。




Totoronの花鳥風月-miya4



諸大夫の間は3つあり、


一つ目は 桜の間。






Totoronの花鳥風月-miya5



二つ目は 鶴の間。






Totoronの花鳥風月-miya6



三つ目は 虎の間。






虎の間が、最も格が高く、


公卿の間とも言い、


鶴の間がその次で、


別名天上人の間。


桜の間は、


それ以外の人が控える


狭義の意味での


諸大夫の間。






襖絵の違いもさることながら、


畳みのヘリまで


違いがある、


どこまでもどこまでも、


格式がものをいう世界である。






さて、


そこを過ぎると、


新御車寄(しんみくるまよせ)。



Totoronの花鳥風月-miya7



左奥がそう。




ここは、


大正御大礼の時に設けられたもので、


天皇、皇后のみが昇降される。





御車寄は(おくるまよせ)と呼ぶが、


新がついて


新御車寄になると、


(しんみくるまよせ)と呼ぶので注意が必要。






上写真の


右側朱色の門は、


紫宸殿を囲む塀に設けられた


月華門。





反対側にある


日華門 と対をなす。






いよいよ


御所の正面に来た。




朱色のこの門が


承明門(じょうめいもん)



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ここでちょっと御所からずれるが、


写真の○印の中をご覧ください。





と言っても、


とても肉眼では見えにくい。





観光客も


誰も気づかない。





私は、


連れから教えてもらったので、


意識して


カメラのズームで


最大限引き寄せてみた。




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あの有名な


大文字祭りの「大」の字。





右か左かも教えてもらったのだが、


忘れた。





でも、


御所の東側に見えるのだから、


御所から見て左側、


きっと左大文字かも知れない。


(間違っていたらごめんなさい)


この大文字に対しては、

28日、「なにわ老人」様よりご指摘をいただきましたので、

下記事項を追加いたしました。


御所から東を向いて見える山は東山。

東山・如意ケ嶽の「大」は、午後8時に最初に点火される一番有名な

いわゆる大文字の「大」(写真の大)。

次に

松が崎西山の「妙」、松が崎東山の「法」、

西賀茂船山の「舟形」に続いて

8時15分に点火される

大北山の「大」が

左大文字でした。

最後は

嵯峨鳥居本曼茶羅山の「鳥居形」、

これがすべての五山送り火です。


「なにわ老人」様、ありがとうございました。






さて、


御所に戻ろう。





この門が御所の正面


建礼門



御所の南側正面の門で、


檜皮葺、切妻屋根。





これは


入って内側から見た写真である。


Totoronの花鳥風月-miya10



左右に、


白い5本線の入った塀が、


御所を何キロにもわたって囲む


築地塀(ついじべい)。





この5本線は、


最高の品格を表す模様で、


そんじょそこらの寺社や家屋では


絶対に使えない模様。




徳川の


葵の御紋より


はるかに格式のある塀なのである。





さて、


その建礼門を入ってすぐに


紫宸殿を囲む塀の正面に


この朱色の門がある。







承明門(じょうめいもん)




Totoronの花鳥風月-miya11


承明門から見た


紫宸殿。



紫宸殿は、


その前庭にも立ち入れず、


承明門からの見学となったが、


遠すぎて建物しか見えない。



右近の橘


左近の桜の


桜は冬で、枝ばかり。


橘は


ただいま樹医により


お手当て中。



余談。


左近、右近は


あくまでも御所から見て左右であって


御所を見て左右ではない。







紫宸殿母屋には、


天皇の御座である


「高御座(たかみくら)」 と


皇后の御座


「御帳台(みちょうだい)」 が置かれているが


これも


遠すぎるし、


御簾が半分下りていて


とても見えない。







さて、次へ行こう。



清涼殿。



Totoronの花鳥風月-miya12



平安朝においては、


日常の御住居として使用された建物。




清涼殿北側に


20cmほどの落差を持った


滝口があったことから、


この清涼殿を警護する武士を


特に滝口の武士と呼んだそうな。





その清涼殿の東廂(ひがしびさし)、


中央部にある


昼御座。




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天皇の玉座で、


勅裁などが行われた。









その北側を走る


御拝道廊下。




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檜皮葺の屋根が、


左半分は新しく修復したところ。


右半分はこれからのところ。




約40年くらいで葺き替えるものらしい。




新旧が一度にみられる


良い時期に来たのかもしれない。






Totoronの花鳥風月-miya15




ここは


蹴鞠の庭。



説明はいるまい。


蹴鞠をして


優雅に遊んだところである。





ここでは、


蹴鞠しかできない、


ということはないと思うが、


ことほど左様に


贅沢な造りである。







その庭の


左側に見えるのが


小御所(こごしょ)。





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小御所は


東宮御元服、


立太子の儀式などに用いられ、


御元服御殿とも呼ばれる。





蹴鞠の庭の


向かって右側。





御学問所。



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親王宣下、新茶封切、御吉書初、


月例の和歌御会、摂家親王の謁見などの諸儀が行われた。





小御所、


蹴鞠の庭、


御学問所の前には、




御池庭(おいけにわ)。



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海を模して


玉石を敷き詰めた池だが、


決して


御庭池ではない。





池も庭の一部で、


御池庭なのである。







もう少しで


見学も終了。






御所の中で


最も大きな御殿、


御常御殿(おつねごてん)。




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右側の建物だが、


天皇の


日常の御座所として用いられた。





前庭を


壺庭と呼び、


紅梅・白梅が、


ちょうど見ごろであった。







その左側は


御三間(おみま)。





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上段、中段、下段の三室よりなる建物で、


儀式の後に


杯を賜わったり、


七夕、盂蘭盆などの儀式が執り行われた。





その前を通って、


今では木々が奇麗に植えられ、


庭のようになっている


広い広い御台所跡を抜ければ、


スタート地点の控室に戻る。





これで1時間の見学コースが終了。






余りにも広すぎて、


そして建物なども多すぎて、


一回のブログで書き終わるには無理があったので、


随分割愛したのだが、


それでもこんなに長くなってしまった。






お付き合いいただき


ありがとうございました。