『保有熱の調整方法 その5

 

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『低温焙煎』の第一段階は、生豆の水抜きをシッカリとする行程から始まります。

『水抜き』をして「生豆の芯から火が入った完熟豆」に煎りきるための基礎を整える行程です。

 

市販されている豆の中には、この工程が不完全な豆が意外と多いです。

『コーヒーの酸味が嫌い』と言われる原因の多くは、ここにあります。

 

生の豆を観るとよく判りますが、生豆は硬く青々としています。

そのまま表面から熱をガンガン与えても、生豆の内部には容易に熱が伝わっていきません。

最初は生豆を煎るというよりも『優しい火力で生豆を温める』という表現がシックリします。

 

そのためには『熱の布団』が熱すぎてはいけないのです。

焙煎のスタートに合わせて、焙煎機を適温に調整する作業が『保有熱の調整 』という訳です。

 

 

 

私の『低温焙煎』という方法では、

①一旦75度まで焙煎機が冷めたら、バーナーに点火して「全開で3秒間」火をつけて78度まで温度をあげます。

 

②温度計が再び75度まで下がってくるのを待ちます。

 

76度になった時点で75度まで『1度降下するのに何秒かかるか』をストップウォッチで、計測します。

1回目は『1度降下するのに1分以上はかかります』

そこで『75度』になったら再度①の作業を繰り返します。

 

④この工程を数回繰り返すと『1度降下するのにかかる時間が、次第に短くなってきます』

 

⑤冬の時期は『1度降下するのに20秒以下』

夏の時期は『1度降下するのに3035秒以下』になるぐらいまで『窯の過熱が収まってくると保有熱の調整が一応完了』します。

 

『一応完了』としたのは、その時々の『外気温・湿度・室温・気象条件』などの外的要因に依ってブレが生じてくるからです。

 

その時々のブレは、実際に焙煎をした時の感触で『その後の焙煎を始める時に冷却時間で微調整』をします。

 

『どうですか? 以外とアナログな調整方法』に驚かれましたか?

『温度計で計測できない窯に蓄熱された熱量』を調整する方法として、試行錯誤の末に、ようやくたどり着いた確かな方法なのです。

 

『味覚の世界』では、人の感覚と言うのは決して侮れないものだと思います。

 

この続きは、次回で更に詳しくお話させて頂きたいと思います。

 

 

次に続く

 

 

   
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