旦那の実家には柔道場がある。

 

そういえば、結婚して初めて旦那の実家で年末年始を過ごすことになったときは

持ち物に柔道着が入っていて、そのことに対する若干の違和感と

 

私の家もタコ耳の一族なので、ご飯の途中に熱が入って父と弟が組み合うこと

よくあったから、あーそちらのご家族も?という変な理解をしてお邪魔したっけ。

 

そしたら、道場には総当たり戦の紙が貼ってあってワタシ的に大爆笑。

 

出場選手は義父、旦那、弟①、弟②、弟③。

 

「手加減するやつ許さん!」という義父の申し伝えの後、試合開始w

 

このときまだ結婚していなかった三人の弟たちを見ながら、

これ、私は格闘家の家族がいるから理解しないでもないけど、

普通の嫁が来たら、ちょっと引くわー大丈夫かなーと思ったっけ。

 

さて、それから時は流れ、夏海が3~4歳になった秋、義父からお手紙が届いた。

「来る10月某日、かねてから約束していた大会に家族で団体戦に出るので

ゼッケンを同封した」

 

あははははははははは。マジか。

 

遠く離れた旦那の実家に、旦那は夏海と新幹線で行きたいと言い、

障害児の未来は静かに新幹線に乗っていることは不可能で、

 

別便で行くにも、遠い距離を一人で運転して未来を連れて行くのはムリ。

安全面でも資金面でも体力面でも、到底ムリ。

 

そして、私と未来が行くことで試合が台無しになるのも嫌だったから

ここは水入らずでやってもらおうと諦めて、録画装置だけ託した。

 

後にも先にも、じいちゃんの試合は録画されたこの試合しか見たことがない。

でも、若い時めちゃ強かったんだなって思う。

多分、5人の中でピークの時一番強かったの、じいちゃんだね。

 

旦那と弟たちの柔道のルーツが見える。

ときどき、チラッと同じポーズになる。

今はみんな違う技が得意で、みんな違うことやってるけど、

どこかまでは、同じ教えを聞いていたんだなって分かる動きをする。

 

「パパっ!がんばれっ! パパっ!」

って、小さい時の夏海の応援が聞こえる試合。

 

体が大きく生まれた夏海が、乱暴者扱いされるのがイヤで、

旦那の実家に行ったとき、柔道の練習は見せないように気を付けていた。

 

乱取りが始まる時間になったら、外に散歩に出かけて、

なるべく組み合う姿を見せないように。

 

でも、空手道場に見学に来てしまった。

空手は柔道が違うって気づくくらいには分かってたのねー

 

すごく後になって、どうやらこの試合が柔道やりたいの始まりだったと分かる。

 

じいちゃんは引退したけど、次の芽にバトンを託していたんだねーw

 

次は、じいちゃんを監督に、旦那、弟①、弟②、弟③、夏海で出場を夢見ておこう。

 

一回相撲をやって、お目当ての妖怪ウォッチをゲットした夏海は

少し自信をつけたようにみえた。

 

このころから、旦那も柔道教室を見に来るようになって

ときどきは練習に参加することもあった。

 

試合の日は未来をグループホームに預けて、夫婦そろって見に行った。

 

ある日の試合で、もうすぐ我が子の試合が始まりそうなタイミングで

試合関係者の方が旦那のところに走ってきた。

 

この試合のあと、午後から大人の部の試合があるから

旦那に出場しろっていう話だった。。。

 

マジか。

 

「道着、持ってきてないんでー」と旦那が断ったけど

「今から取りにいっておいでよー」

 

「今から子供の試合ですし」とさらに尻込みしてみたけど

「大丈夫、ちゃんと勝つから。取りに行っておいでー」

 

こういう場面ではたいてい断りきる旦那だけども、

こと柔道関係者には弱いのかな。。。

 

結局大慌てで家まで取りに行くことになった。

私とってこようか?と一応言ってみたけど、

自分で行くーと試合観戦あきらめて旦那は家に向かって出発。

 

そうこうするうちに試合は進んで夏海の番になってしまった。

 

試合が進んでいく途中で、夏海は鼻血を出してしまった。

大人が血を拭いたり、何か処置をして、試合再開。

 

再び畳の上に戻ってきた夏海の鼻にはすごい大きなティッシュがつめられていて

会場が爆笑に包まれる。

 

結果は勝ちまして、優勝。

 

旦那はその瞬間に間に合わずでちょっと気の毒でしたが、

自分の試合があるので、いったん子供の分の喜びは置いといて。

 

旦那の組み合わせを見ると決勝戦は大学生とやらなくちゃいけないw

大丈夫かな、ケガとかされると困るなあ、ちょっと心配。

 

いつも一緒に練習している子供たちに「試合するんけー?」と

声をかけられて、ちょっと困った顔をする旦那。

 

「おぅ、いつもお前らーに教えている動きを、多分できないけど、

なんのせ一生懸命やるから、応援してー」

 

後にも先にもこの時しか旦那の試合は見たことがないけども、

途中スタミナ切れで死にそうになりながらも、勝ち進み

 

迎えた決勝。地元大学4年生の子に必死に食い下がりましたが、

残念ながらの2位。まま、40歳を越えての大健闘を讃えるw

 

二人でニコニコしながら賞状持った写真を撮って、

次の日、この成績が載ってる新聞も買った。

 

今でも大事な思い出だな。

これきり、旦那の試合は見てない。

もう一回ぐらい見てみたいけどな。

 

 

こちらの地域では柔道の試合は集合が割と早い。

たいてい朝8時。遅くて8時半。

 

練習の時はいつも障害児の未来を連れてみているけど、

試合の日は選手に迷惑かけられないので、未来はグループホームに預けに行く。

 

通常、早朝4時からゴソゴソし始めて5時には起床してしまう未来。

ごはんを食べさせたり、朝から体を洗ったりで結構お世話が忙しい。

 

7時には夏海も未来も連れて、いったん家を出発。

夏海を試合会場で降ろして、次は未来をグループホームに連れていく。

 

グループホームの人たちは少し早い時間からくる未来を

いつも快く受け入れてくれた。本当にありがたい。

グループホームなしでは、うちは家事も仕事もままならない。

 

8時半を少し回って、家に戻る。

いろいろ整ってない自分の準備を慌てる。

 

9時に再び家を出発。試合会場に着く頃はもう駐車場がいっぱいだ。

9時半ごろ、場内に入ることには開会式が始まって

夏海に声をかける時間はない。

 

「かあちゃんが、来てるか来てないか分からん」

という苦情を受けて、見つけやすいように黄色い服で行くようになった。

 

そのうち定着して、同じ道場のお母さんたちにも見つけやすいって言ってもらえた。

少し恥ずかしいけど。便利だ。

柔道見に行ってなかったら、絶対選ばない色だけど、そういうのもまたいいか。

柔道にはいろいろ良いところがある。

その1 では「名前が分かりやすい」って書いた。

 

私の思う柔道の良いところ、その2は「持ち物が少ない!」

 

柔道着の上下と帯があれば、大丈夫です。

この中で忘れるとしたら帯。

 

稀に道着の下ってことも見たことありますが、

めったにそんな大物忘れませんから。

 

私と違って体動かしたいタイプの旦那が会社で野球をしてたとき、大変だった。

 

帽子、ベルト、靴下など細かい持ち物が多すぎる。。。

からの、スパイク、グローブ、日焼け止め。。。。どれか忘れる。

 

忘れんぼの私には準備が無理。

子供にさせてもどれか忘れそう。

旦那も忘れてた気がする。

 

持ち物が多くて、結果忘れ物に悩まされている保護者の方々が

どうか、柔道の良いところに気づいて、快適な習い事として

柔道を選んでくれますように。

 

追記 タオルはなくても道着の下半分で拭くようになります。

   飲み物は慌てて近くのコンビニや自販機でお求めください。

   アンダーやスパッツはなくても試合可能です。

 

 

シゲは内股。

もう間違いない内股。

 

ひょろりと長めの手足で小学生にしては背が高くて体重があって。

 

それで、いきなり相手を掴む。

 

相手が掴んできても構わないから何しろ掴む。

どこを掴むとかじゃなくて、もうどこでもいいから掴む感じ。

 

しかもすぐ掴む。

それで、掴んだと思ったら、すぐ足引っかける。

 

これまた、どことかないの。

とにかく、どこか引っかける。

よけられたら、また引っかけるん。何回でもひっかける引っかかるまで。

 

引っかけったら、すぐ勝つ。

もう、試合時間が短い短い。

 

だから、応援する暇もない。

「はじめ」のときにすぐ「がんばれ」言わないと試合終わる。

団体戦ではシゲの次に夏海だから、シゲから録画しないと間に合わない。

 

 

先生によって教えることが違うというのは、柔道だけじゃなく他の競技でもあるあるなのかなぁ。。。

 

私自身はあまり頭の回転が速いタイプではないので、先生によって教えることが違っていたとしても、今、目の前にいる先生の言うことを「なるほどー」って思って聞いちゃう子だったと思う。

 

前に教えられたことが頭にも体にも入ってないから、こないだ誰々が言ってたことと違う!って多分気づかないねー

 

だから、何も上達しないのだけども。本当いろんなことを教えようと私に向き合ってくれた人たちごめんなさいw

 

夏海に「あの先生とこの先生と言うこと違うんだけど、誰の言うこと聞けばいいんけー?」と言われた時、

 

分からないくせにしゃあしゃあと「自分に体格が似ている先生がいいんじゃないかしら?」と口から出てきた。

 

正解かどうかは分からないけども。

 

のちのち、今に至るまでも、偉い先生がきて技の説明をしてくれる場面では本当に基本通りのことを教えてくれる場合と、その先生が選手だったころに得意だった少しトリッキーな技を教えてくれる時があると思う。

 

時にはこのトリッキーな技を聞くには生徒のほうが幼すぎたり、先生と体格が全然違うから、同じようにやったとしても同じ結果にならないんじゃないかって思うこともあるし、

 

いつも習っている先生が「それは不正解」って教えていることを教えられちゃうときもある気がする。

 

偉い先生や強い先生がやって勝ってきた技のコツって、それが出来たらすごいんだけど、誰でもができる技じゃないし、そういうことだから勝てたってこともあるんだろうなーと思って聞いてきた。

 

私、一個もできないけどねー

 

 

そして、いつも思うのです。柔道ってカレーみたいだなって。

 

この人はコーンが入ってないとダメだと言い、別の人はコーンが入っているからダメだっていう。

 

えー、コーンかぁ。あまり意識してないなぁ。。。の人も。

 

けど、「カレー」って言えばみんなあのご飯にかけて食べるアイツを思い浮かべる。

 

柔道もそういう感じ。みんな知ってるけど、みんな違う。みたいな。

でも、あのあいつなんですよ。

 

オリンピック選手とかがやるような中にはカレーで言ったら、グリーンカレーとかカレーうどんみたいな一般的じゃないカレーがあるけど、カレーはカレーだし、

 

今に強くなろうとしている子たちにはそういうカレーに触れあっておくのはとても大事にも思えるし、でも真似できなかったりもするし。

 

小さいうちにやるのは、カレー粉の箱の裏に書いてあるような、一般的なカレーがいいんじゃないかな。コーンとか納豆とか変わったトッピングは、箱の裏のカレーができるようになってからってことでどうなのかな。

 

私、いつまでもこの箱の裏のカレーを見ていたいなぁ。

 

いろいろトリッキーな方向にいった柔道と、究極の箱の裏カレーみたいな柔道はどっちが強いんだろう?いつかそういうのも見てみたいなぁって思う。

 

 

 

小学四年生の春。

小学校のクラブ活動で相撲をやることになった。

 

本人は「ボールゲームクラブ」を希望して、無事「ボールゲームクラブ」に入れたって聞いていたけど、

 

その後になってボールゲームクラブは相撲クラブと合体したっていうことで、相撲をやることになったのだ。

 

本人はお尻を出すのは恥ずかしいなーやりたくないなーと渋っていたけど、私としては相撲とてもいいと思った。(実際には体操服のズボンの上にマワシをつけるからお尻でません。)

 

 

 

子供が私と同じとは限らないけど、私は他人に求められてるとおりに体を動かすことが恐ろしく苦手だ。

 

それはスポーツだけじゃない日常の様々に及ぶ。本当にすごいだめ。

 

例えば成人式の写真をとるだけでも酷くて、首をこう、足をこう、腕をもう少し挙げて、と言われているうちに「首がこう」じゃなくなってしまう。

 

で、また首をこうって言われて、直そうとしていると

今度は「足がこう」じゃなくなってしまって、今度は足を直す。

そして「腕がこう」じゃなくなる。

 

また最初から繰り返す。もっと違うところまで指示されて永遠に写真を撮れないのです。

もうなんでもいいから写真撮ってー(´;ω;`)ウゥゥ って思うころ、

相手も根負けしてなんかうんざりした顔の写真ができてしまう。

 

同じようにして、いろんな人ができるようにしてやろうと教えてくれたけど、

逆上がりや逆立ちなどもとうとうできずじまいで今に至る。。。

 

 

だから、柔道ってすごーく難しく見える。

足がこうで、腕がこうで、相手がこうで。。。たぶん私には永遠にできないねw

相手も動くしねー

本当に一生できそうもない。

 

 

 

そういう意味で、少しか私に似ているんなら、体格とそれに裏打ちされたパワーで

ドーンと押し出すだけの相撲のほうが「勝つ」という経験を積めるのではないかと、本当にワクワクしていたのですが。。。

 

練習初日に体格差を理由に一緒に相撲をしてくれる子がいなくなってしまった。

たった一人を除いて。

 

それならってことで、先生のうち一人が練習相手になってくれたものの、

子供の相手ってたいへんだったんだろうなぁ。

本人は「相手をゆっくり押す練習ばっかりで、どんなスポーツか分からない」とのこと。

 

全然相撲の意味を分かってない夏海のために、後にも先にもこの時だけは私も練習相手になって柔道場で相撲を取るの巻。。。

 

意味わかってなくて良かった。本気で相撲になってたら体が持たなかっただろう。

相撲のイメージも全く持たないまま試合当日を迎えた。

 

三回勝ったら、当時はやっていた妖怪ウォッチを買ってあげる約束をした。

賞品を出すと約束したのはこの時が初めてだった。

技がシンプルだから三回勝てると思って約束した。

 

 

のに。

 

 

迎えた当日、たった一人一緒に相撲をしてくれていた子は欠席ー

押す練習に付き合ってくれた先生だけは来てくれた。

あと、珍しく旦那も。

 

それでも私はまだ負けるイメージを持ってなかった。

 

でもでもなのである。

 

試合会場に行くと、夏海より大きい子はほとんどいなかったけど、

学校で週に一回練習しているだけの夏海とは全然違う、

毎日毎日仲間と練習しあっているようなちゃんとした強さの子たちがチームできているのだった。

 

 

そして、一回戦。土俵から出たら負けということを理解してなかった夏海は「あーちょっと待って待ってー」みたいな感じで下がって土俵からすーんと出てしまった。

 

 

初めて見る号泣。よほど妖怪ウォッチ欲しかったとみられる。

私も買ってあげたいと思って持ち出した話だから、ここは勝ってくれないとw

他の学校の子たちは仲間たちが大声で応援してて、

初心者で一人だけの夏海は雰囲気にのまれちゃってるのかな。。。

 

仕方ない。いつぞやは「なんかやれっ」で爆笑されてしまったけど、今回はちゃんと応援しよう、しないと、しなければ。

 

自分の記憶にあるかぎりの手本を思い出す。この中で一番大きい声出すと決めた。

号泣の夏海に敗者復活戦があることと、ここから三回勝つチャンスがあることを伝えて観客席に戻った。

 

次の試合で土俵に上がってきた夏海は泣き終わっていて一安心。

「夏海ーっ、がんばれっ!勝つよっ!!」

小学生のお子様たち相手に、大人げないオバサンの大声。

 

こういうときに「親バカじゃない親は、バカ親」と言ってくれる旦那が本当に心を支えてくれる。

 

そして、親バカ本家の旦那も柔道じゃないから「がんばれーっ」って

大きい声出していた。

 

相撲の勝負って本当に短い。例えじゃなくあっという間に終わってしまった。

シンプルにドーンと土俵から押し出して勝ってくれると思っていたら、

まさかの投げ技で一勝。

 

一回、試合してみてやっと「あ、こういうこと💡」と分かったようで、そこから6連勝。

私が思っていたような、ドーンと押し出す相撲じゃなくて

マワシ掴んで投げるという土俵で柔道してるみたいなことだったけども。

 

その日は、私も力が入りすぎてクタクタに疲れてしまった。

でも、夏海じゃなく私が何かを掴んだ試合だった。

 

 

夏海を連れて行った柔道場にはたいてい3人の先生がいる。

 

一人はコゴロウ先生。私が小学生のころからこの道場で先生をしている。

もう一人はシンジ先生。それからシンジ先生の弟のユウヤ先生。

 

コゴロウ先生は誰もが思い描く丸坊主で少しずんぐりした柔道家らしい柔道家だ。

当時65歳は超えていたけど、まだ毎回柔道着で子供たちと打ち込みをしている。

 

シンジ先生は背が高くてヒョロっとした感じの細マッチョ。あえて芸能人に例えると人のいい瑛太みたいな感じ。

 

ユウヤ先生は割と小柄で少しがっちりしている。イケメンにした濱田岳みたい。

 

どの先生も一律にやさしい。大きい声で怒鳴ったり、怖い指導は一つもない。

勝つことは難しくても、正しい動作を辛抱強く教えてくれる道場だ。

 

最初に見たときは柔道やってる人ってもっと冷蔵庫みたいにどっしりとした大柄の人ばっかりイメージしていたから少し意外だった。

 

ここに、スパイスのようにやってきてくれるのがオオタニ先生とヤマモリ先生。

それぞれ甥っ子、姪っ子、娘を連れてきて、ふざけている子や手を抜いている子に

ちょっと厳しめの声掛けをしてくれる。

 

それでも、どこか子供が大好きということが漏れ出ていて、厳しいことを言っても

すごく怖いとか酷いとかは全くない。

 

練習が終わると子供たちはジャンプして先生に飛びついていく。

先生は必死で空中を飛んでくる子供たちを受け止めている。

 

中学生や高校生になっても柔道を続けている子が多い気がするし、

そのうちまた子供が生まれて、道場に連れてきてくれてることも多い気がする。

 

保護者の中から「どこどこ武道館がやってるみたいな、こういう場面でこーんなふうにして勝つ、あのやり方をうちの子たちにも教えてほしい!」っていう意見を聞いたとき、

 

家に帰って旦那に言ったら「それ教えてもらったら、今しか勝てんよ?」って言われて、先生立ちへの信頼を深めたものだ。

 

どんな動作だったか忘れちゃったけども。

 

そして、未来の介護目的でこんなことになった私に、先生たちの教えは絶大な効力を発揮し始めるのです。うそみたいですが。

 

未来の不意の動作に対応しやすかったり、パワーのない私が重くなってきた未来を持ち上げやすかったり、ひっくり返しやすかったり、倒しやすかったり。

 

今日まで腰を痛めずに来れたのは柔道のおかげといっても過言ではないと思うのです。ほんとに。

 

大きい試合に出て、有名な選手になって柔道を盛り上げると同じくらい、

息を長く、子供たちを導き続けてくれる指導者の先生ってすごいと思う。

 

少しでも長く、子供たちを導き続けてほしい。すそ野を広げ続けてほしい。

そして、いつかこの中の誰かがバトンを受け継いで、次世代を育ててほしい。

 

私も長生きして見守りたいなぁ。

練習を見る見るすると、何か言いたくなる。

自分は素人で、やったこともない分子供自身より競技のことを分かっているわけもないのに。

 

技術のことが全然分かってないのに、つい声を出してしまったことがある。

毎回練習を見に行っていると、夏海はそんなに弱いわけではないことが分かってきた。

練習通りにやれば、10回中4回勝てそうな感じなのになぁ。。。

 

小さい頃から体が大きかったせいで、友達と全力で遊べないのが染みついていた。

 

給食も食べ過ぎちゃダメ、

ドッジボールでも本気で投げちゃダメ、

叩かれても叩き返しちゃダメって、

デブは何でも我慢せんならんわけ?と不満を述べていたけども。

 

そして、多分、柔道場が楽しみなのは年上の子に全力で遊んでもらえるからなんだよね。

柔道がメインではないような感じがすごくする。。。

 

何回目かの試合の時に、思い切り悪いというか、やられたくないから何もやらないみたいな展開で

見ていて、何かこう、イライラじゃないけど、歯がゆいっていうか、そういうのが声になって

 

「なんかやれっ!!」

 

って大きい声が出てしまって、場内大爆笑。。。

すいません、余計なこと言っちゃって、試合に集中できないことになっちゃって。ほんとごめん。

 

でもね、どんな技かけろとか、もっと足がこうで、腕がこうとか、そういうの分からんし。

そういうこと伝えたいんでもなくて、ほんと何でもいいからさ、やっつける気があるとこを見たかったん。

 

ほんと、子供に「なんかやれっ!」っていう前に、私がこういう時なんていうか準備してなかったこと

とても反省。。。

 

 

我が子、夏海の通っている道場には一つ年下のぴーすけがいた。

 

ぴーすけは大きいというほど大きい体はしていなかったけど、

なんていうか上手らしくて、旦那はぴーすけは強くなると思うって言ってた。

 

先生たちもぴーすけがもっと練習に来てくれたら強くなるのにって言っていた。

 

でも、ぴーすけのお母さんたちは柔道をそういう風には思ってなくて、

ちゃんと勉強して、その後に柔道をしてほしいみたいで、平日の練習には参加しないことが多くて、土日でもほかの習い事のテストが理由でお休みすることもよくあった。

 

ぴーすけ自身は柔道強くなりたいって思っているらしくて、一生懸命練習をしていた。まだ小学生なのに巴投げを毎回毎回それしか練習してないくらい練習していた。

 

素人の私には、巴投げって自分から転んでかける技にしか見えなくて、そんなに意味が分かってない小学生がやったら、審判にうっかり負けた方にされそうな感じがしてあまり好きじゃない。

 

勝手な言い分だと思うけど、私みたいに何もわかってない観客にもはっきりこっちが投げた人で、あっちが投げられた人って分かる勝ち方をしてほしいっていつも思う。

 

いつ頃だったか正しい記憶はないけど、ぴーすけが試合で巴投げを出して勝ったときちょっとうれしかった。

 

あ、今ぴーすけ投げる!ってはっきり分かったこともうれしかったし、

延々練習してきた技でぴーすけが投げたところを見れて、めちゃくちゃうれしかった。

 

見に来ていたぴーすけのお母さんに「ぴーすけ君、ずっと練習してたやつで勝ったね!」って言ったら、お母さんは別に練習見てなかったからポカンだった。

 

私はそのことがすごく勿体なかった。これ、我が子じゃないぴーすけのでも最高なのに、絶対我が子のやつ見ないとっ!ってスイッチが入った。

 

練習も試合もとにかく見に行く中で、勝ったり負けたりをまあまあに繰り返しながらゆるゆる楽しく見ていた。