広島の光
ダンナであります。
お父さん、広島で本の営業頑張っとります。
いま、ぺ~は広島におり、
彼とのふれあいも同時進行で愉しんでいるので、
まあ、ブログなど書く時間がありませんよ。
さて、故郷・広島、みなさまのおかげで
大変あわただしいことになっています。
いわき関係の友人、東京関係の友人も
ホント泣かせてくれるのですが、
今度は広島関係の友人がさらなる新・友人を呼び込み
アツいことこの上ない状態。
先日、お世話になった方々を囲んで呑んだ際には
完全にいい気になってしまい、
「もう決めた。わし絶対広島住む! 広島戻ることに決めた!」と
何度も何度も豪語していたというから(記憶あんまりない)、
ダンナ的な盛り上がりっぷりがうかがえるというものです。
広島では中高6年間をすごしたのですが、
私にとって広島のイメージといえば、夏になります。
やはり8月6日、平和教育にまつわる印象が強いのか、
とにかく暑くて、陽射しがパキーンと強くて、
平和公園の大理石は光を反射して
風景がホワイトアウトしているというか、
それとは対照的な平和大通りの緑みどりした木々、こかげの闇、
ミンミンうるさいセミの声、白の半袖シャツで歩くおっさんたち……
なんか、夏。
それは、その後体験することとなる東京の都市夏とはまったく違う、
ちゃんと夏らしい夏、どこか懐かしい夏の空気で、
今回の滞在中も、そんな初夏を思わせる陽気が数日あったので、
私は同行してくださった出版社の方々から少し離れ、
ひとりでその白っぽい光の中の街に歩き出してみたのでした。
広島とヨメをつなぐ記憶はたくさんあって、
そんなことをひとつひとつ思い出していたのです。
2004年10月20日、旧・広島市民球場で行われた伝説の
奥田民生さん「ひとり股旅スペシャル」。
それがヨメの初めての来広だった。
やはり私たちフーフ世代にとってOTはカリスマであり、
私にとってはもちろん故郷の一大事、
ヨメもその日はASAちゃんと一緒に
いわきからはるばる電車を乗り継いで、
念願の広島デビューを果たしたところだった。
当時はまだ腐れ縁時代で、しかも結構疎遠になっていた時期だが、
さすがにその日は連絡をとり、終演後に呑もうという話になっていた。
だが、ライヴ開演直前、私の携帯にかかってきた電話は
「入ろうと思ったらチケットない~。どっかに落としたみたい~。
しかもASAのぶんまで~~~~~~~」という半泣きなもので、
結局ヨメとASAは球場周辺に出ていたうどん屋屋台でヤケ酒をあおりながら、
球場からわずかに漏れ聞こえるOTの声とアコギに耳を傾けていたという
鉄板のネタを持っている。
わざわざ福島から来て、チケットなくす。
本当に、亡くすには惜しい人である。
その怒りの反動で、翌日は激辛つけ麺を4軒ハシゴし、
帰りの新幹線でASAが嘔吐、というのも後日談としては最高だろう。
そんなふうに始まった、ヨメと広島の付き合いであるが、
彼女が広島に来れたのは、その次のダンナ実家挨拶が最後になった。
『フーフー』本にも書いたように、
私たちはまず「ヨメ故郷のいわきにぺ~を連れて行く」というのが
第一目標としてあったが、
その次の目標は「ダンナ故郷の広島に家族みんなで行く」というもので、
ご存知のように、それは果たすことができなかった。
今回、書店営業ということであちこちの本屋を巡りながら、
その棚にヨメが描いたあのイラストが表紙を飾る本が
キチンと置かれていることに、予想以上の感慨を受けていた。
カタチは変わったかもしれないが、やっと広島に連れて来れたのかな、と。
おもしろかったのが、書店で店員さんと話していると、
「そういやぁ、最近のぺ~ちゃんはどうなんです?」
「ぶちでかいっすよー」
などと、まるで以前から知ってる友人の子どもみたいなノリで
話しかけられたり、こっちも答えたりしているところで、
どうやらヨメ、ぺ~も含むフーフー一家は、
きちんとこの街に溶け込んでいるようだった。
ヨメの愛するいわきを私は愛し、
私の愛する広島をヨメも愛してくれていたようで、
なにやら気恥ずかしいが、あの街とこの街は
これからもそんなふうに相思相愛であってくれればよい。
そう、インタビューなどを受けていてふと思ったのだが、
フーフー本は、勝手ながら
「イージューライダー」な闘病記だったんだな、と。
くだらないアイデアやら、軽く笑えるユーモアやら、
幅広い心やら、うまくやり抜くかしこさやら、
眠れない体やら、すべて欲しがる欲望やら。
たとえがんに出会ったにせよ、変われなかっただけ。
愚直であっただけ。
そういうソウルの人の上にも、悲しみは雪のように積もる。
「悲しみは雪のように」はもちろんハマショー。
かんがえてるさとぼけてはいるけれど、私だって。
そういう意味でも、広島はなんか相応しい。
広島のみなさん、改めて、これからよろしくお願いします。
ますます仲良くしてください。