まぼろしの商品社会 ―変革のキーワードは「使用価値」 |  みどり色の地球

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私が昨年まで理事を務めていた市民セクター政策機構の『社会運動453号』が届きました!

おもしろい!

「使用価値」について、柳下信宏さん(市民セクター政策機構 理事長)、矢部謙太郎さん(名古屋商科大学経営学部教授 )、内山 節さん(哲学者)がそれぞれの視点で書かれています。

1月15日から販売開始です!

 

 

内容

新自由主義が浸透した今日の社会では、公園や図書館といった公共サービスも民営化や再開発という名で商売の道具にされています。さらには、オリンピックやカジノ、万博といった「使用価値」とは無関係なイベントで一儲けをたくらむ企業が政治を動かしています。他方で、介護や配達などの「エッセンシャル・ワーク(人びとの日常生活に不可欠な仕事=使用価値が高い仕事)」は低賃金、長時間労働に置かれたままです。
つまり、あらゆる領域で「使用価値」が無視される一方、ひたすら利益を追求する企業によって、社会全体が商品化(商売の場)になっているのです。
この危機的な状況に気づいた世界各地の人びとは「使用価値」の意義を再評価し、「コモン(社会的に人びとに共有され、管理されるべき富)」を広げる運動を広めています。

目次
●For Readers 未来社会の基礎になる 「使用価値」


Part 1 消費社会批判
●消費社会批判としての消費材
  市民セクター政策機構 理事長 柳下信宏
●現代消費社会の問題点から脱却する途を考える
  名古屋商科大学経営学部教授 矢部謙太郎
●「半市場経済」の構想
  哲学者 内山 節

Part 2 つながるローカルSDGs
●生活クラブの「つながるローカルSDGs」
  生活クラブ事業連合生活協同組合連合会会長 村上彰一
●case① 農福連携 あきる野
●case② ソーラーシェアリング 相模原

Part 3 社会的連帯経済
●脱・新自由主義の一手となる社会的連帯経済
  明治大学名誉教授 栁澤敏勝
●スペイン社会的連帯経済の主役、労働者協同組合
  ジャーナリスト 工藤律子
●資本主義の個別化社会を解体する
  関西学院大学人間福祉学部教授 桜井智恵子
●巨大広告会社が招く民主主義の危機
  作家 本間 龍

書評
●『「消費」をやめる』 加瀬和美
●『コモンの「自治」論』 山崎佐由紀

連載
●フォルケリな日常 北欧の暮らしのなかの政治 最終回
  デンマーク領グリーンランド 続く先住民への差別と偏見
    ジャーナリスト・写真家 鐙 麻樹
●ネット最前線・観測記 ③
  サンリオ=《かわいい?》を奪わせないために
   外国人人権法連絡会 事務局次長・市民セクター政策機構客員研究員 瀧 大知
●韓国の社会的経済と政治 第7回
  次年度予算を大幅に削減 現状復旧を要請する社会的経済の人びと
   城南市協同組合協議会政策委員長・市民セクター政策機構客員研究員 崔 珉竟