大石英司「半島有事7」 | アルバレスのブログ

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2011年発表。
新書1冊、229ページ
読んだ期間:2.5日


本シリーズもついに最終巻。

前巻で38度線を越えた韓日連合軍の目的は、北の南進を阻止するとともに北朝鮮への揺さぶりをかけ、あわよくば政変が起こればめっけものと言う作戦。

北朝鮮軍はせめてソウルの分割統治に持ち込もうと大軍をソウルに送り込み、ソウルに駐留していた司馬隊らを取り囲みます。
まさに危機一髪と言う時、天空より飛来した謎の人物は、今までほとんど登場しなかった音無隊長。
それまで日・米・ロ・中・韓のロートル戦士たちで構成された特殊部隊で北朝鮮の核施設破壊作戦を実施し、その完了を以って不甲斐ない部下の尻拭いに、アメリカの個人用飛行ユニットを背負って嫌々やって来たのでした。
たった一人の異能の指揮官の登場で一気に変わる戦場の雰囲気に、援軍の攻撃も重なりあっという間に北の部隊を蹴散らす韓日連合軍。
鬼隊長から逃れるために司馬さんはやりたかった白兵戦をしに戦場に飛び出す。

ここに於いてついに北朝鮮軍は降伏に至ります。

結局、日韓ともにダメージを受け、北朝鮮軍は壊滅状態。
戦場となった韓国はボロボロ。
国境線はそのままという、何のための戦争だったのかわからない状況。
わずかに金政権の崩壊の可能性が高まった程度で、約3週間の戦争は終局を迎えます。

引き金になった韓国軍による対馬侵攻自体、韓国の呉首席補佐官の策略だったわけで、色々と遺恨や謎を残したままの終幕。

今後のサイレント・コア・シリーズで、この関係は色々と取沙汰されて行くんでしょう。

ちなみに本書に出てくる新兵器は、前述のアメリカ製個人用飛行ユニットと自衛隊の手のひらサイズの簡易UAV。
後者はおもちゃのラジコンヘリに監視ユニットを載せてスマートフォンで操作すると言うもの。
これなら今でもあるんじゃないかな。
最近の電子機器はすぐに軍用に転用できそうなものばかり(と言うか軍用の技術が民生に回ってると言うか)。
われわれも一朝有事の際にはスマフォやハンドヘルドPCなど持って戦場に駆けつける日が来るのかも…