『哲仁王后』のアドリブ部分やカットされたシーンをまとめています!
スクリプトブックに、ト書きしかない部分や厳密に本人から出たアドリブではなさそうな部分も、このブログでは便宜上「アドリブ」として紹介しています。なので、これらが俳優だけの功績という訳ではない、というところはご留意ください。また、カットや変更が多いので、全部は拾いませんので、あしからず。
ついに、アドリブ&カット集も最終話まで到達しました!!20話は本当にすごいアドリブがたくさんあって、どれも重要なシーンだったので衝撃の連続でした。最後までチェックしていきましょーー!
ここから先はもはやネタバレしかないので、ご注意ください。
なお、以下のルールで色分けしていきます。
青字:カット
赤字:アドリブ
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【20話】
(1)急なキスの理由
急にキスされて驚く哲宗の「何ですか?」に、ソボンが「わかんない私も…」と答える場面。台本ではソボンのセリフは「興奮して」でした!なんて直接的なセリフ!笑
その後、哲宗からキス返しした時の「このくらいの余裕は大丈夫でしょう」もアドリブ でした!
(2)ネズミ野郎ことドソリ
哲宗がドソリに一発くらわせてから言った「やっと捕まえたな。このネズミみたいな奴」はアドリブ。
(3)尚膳、私と一緒に行こう
(4)ナイフ扱いがすごい王妃
(5)タメ口は許さない
ソヨン「この音は?!」
ヒョクジュ「遅れたな。あれは即位式を知らせる音だ」
哲宗「こいつ、誰にタメ口を…!」
哲宗、ヒョクジュの喉元を蹴り飛ばす
(6)玉璽が無い!?
(7)複雑な気持ちのソボン
二人の会話を聞いていたヒョクジュ、功績を立てたいという野心に満ちた表情で密かに剣を抜いて振り回すが、哲宗が素早く剣を振り回しヒョクジュを処断する。
ソヨン「急がないと。長くは続かないよ」
哲宗「行きましょう」
ソボン「うん…(複雑な表情)」
スクリプトブックでは積極的な印象ですが、本放送ではボンファンの現代人としての葛藤を感じさせました。
(8)役立たず2人組🤣
(9)見学でもしていくか?
「玉璽?!」と驚く義禁府兵1にホン別監が言った「見学でもしていくか?」がアドリブ。
(10)砲丸投げするチェ尚宮
宮殿の外から攻撃に参加するチェ尚宮とホンヨン。台本ではそれぞれ役割分担していましたが、それぞれが投げるように変更されてました。
【スクリプトブックver.】
『火をつけた催涙弾を投げる民乱軍少年。チェ尚宮が松明で催涙弾に火をつけて渡すと、隣のホンヨンが手渡された腕を回して力強く投げる。』
(11)感謝します
撃たれても助かった哲宗。哲宗「防弾服がわたしたち二人とも助けましたね」の後のソヨンの「あぁ…感謝します」がアドリブ。
ここではソヨンなので、ボンファンが哲宗に教えた防弾服が二人の命を助けてくれたということで、この感謝の言葉はボンファンに向けたものでもあるかもと思ったり。
(12)あの名シーンが!?
苦しい中で哲宗の服装を整えてあげるソヨン、スカーフを巻いてあげる哲宗。まさかの両方ともアドリブだったんです…!
汗をたくさんかいたままお腹を抱き締めるソヨン。哲宗がソヨンを抱き上げようとすると、ソヨンは哲宗の手を握って止める。
哲宗「中殿…」
ソヨン「殿下の戦いを終えて来てください」
哲宗「いけません。中殿より大事なものはありません」
ソヨン「心配しないでください。私も必ず勝ち抜きますから」
ソヨンの決然たる眼差し。永平君とホン別監が駆けつけ、ソヨンの横に座り、
ホン別監「媽媽は私がお世話します」
永平君、玉璽を哲宗に渡して
永平君「行かなければなりません。 遅れれば状況がどう流れるかわかりません」
まだ動けない哲宗に、ソヨン、哲宗の衮龍袍の襟を止め直して
ソヨン「早く行ってください」
哲宗、スカーフをソヨンの首に巻くと
哲宗「すぐに戻ってくる」
ソヨン「はい…」
ソヨン、努めて微笑んでうなずくと、哲宗が玉璽を受け取って立ち上がる。
このシーン、個人的に一番感動したシーンなんですが、あれが現場で生まれたシーンなのは、偶然降り出したという雪と相まって本当に鳥肌モノでした…😭
(13)王の迫力
即位式に乗り込む哲宗。哲宗が玉璽を机にダンと置いて玉座に座る子どもに「降りてきなさい」と凄む部分はアドリブ。台本には「哲宗、血があちこちについたまま純元王后の前に近づく」のト書きのみでした。
(14)ソヨンを心配する哲宗
何も出来ず廊下に立つ哲宗のシーン。本放送ではOST#8「Like a star」が流れて、切ない雰囲気でしたが、スクリプトブックではもっと怖い感じだったのが、演出変更になっていました。
『大造殿の廊下(夜)
一人廊下の中央に立つ哲宗。悲しい目を上げると… 前の灯籠がそこそこから「タン!タン!」と消え始め、哲宗の後ろでも灯籠が消え、徐々に闇が近づいてくる。間もなく暗黒に閉じこめられてしまう哲宗』
ソボンが「哲宗のいない宮殿は停電したみたいに真っ暗だった」と言った状況を哲宗が追体験したイメージだったのかもしれません。
(15)大臣達への断罪
大臣達の罪を語る哲宗のセリフは、キム・ジョンヒョンさんが台本にある5行の台詞では足りないと思い、脚本家と相談して直したそうです。
【スクリプトブックver.】
『今の朝鮮では満腹な者が最も罪深い者だ。この中に空腹の者はいるか?お前たちの罪は国の名を売って民を相手に盗賊をしたことだ。その盗賊が容易に国を壊し、そうやって朝鮮の未来まで盗んだお前たちは、ただ恥知らずな盗賊の群れに過ぎない』
【本放送ver.】
『今の朝鮮では満腹な者が最も罪深い者だ。この中に空腹の者はいるか?
お前たちは国民たちの血と涙で私腹を肥した。国を治め、民を導き、世話をしなければいけないのを忘れ、民を足元に置いてただ踏みつけるだけだった。つるはしも入らない岩山に税金をかけ農業をさせておいて、その対価として更に高い税金を取った。お前たちが暖かい部屋で横たわり、腹をさすっている時、民たちは冷たい床で明日の食事を心配しながら夜を明かさなければならなかった。どうすればもっと満腹になるだろうか?どうすればもっと上に上がれるだろうか?どうすればもっと大きくなれるだろうか?と考えている間、息をする事さえ苦しい民は未来を夢見るどころか、今を地獄として生きなければならなかった!
自分たちの命を大切にし、民の命を軽んじた罪が一つ目。 未来を夢見ることができないように今を地獄にした罪が二つ目。 家庭を守れない父親と国を守れない父親に絶望感を与えた罪が三つ目だ!お前たちの中でこの罪と無関係な者は前に出ろ。
この罪を骨の髄まで深く刻んで悔い改めろ。お前たちは恥知らずな盗賊の群れにすぎない』
キム・ジャグンに「踏みにじられた民たちの王だ」と言った哲宗の血の通ったセリフになっていますよね。これは本当にすごい!
(16)うちの孫は天才だー!
アドリブではないのですが、ト書きなどからもソヨンの魂がずっとボンファンの魂と一緒にいた事がわかるシーンなのでご紹介します。
ソヨン「(お腹を触って)え?胎動?」
国舅「(驚いて)もう胎動だなんて…うちの孫は天才だーーー!!」
大袈裟に振る舞うムングンの姿がソヨンとそっくりだ
これを読むと、同時に同じ言葉を言ったり、親バカだったりしていたのが国舅譲りのソヨンの性質だったことがわかります。
(17)おとぼけキム・ファン
未だに、目の前のジョンチョルが王だと気づかないキム・ファンとのやり取りがアドリブ。
哲宗「君は今度、官職を貰ったんだって?」
キムファン「殿下から貰ったよ(ドヤ顔)」
哲宗「…やれやれ」
ホン別監「あはははは」
(18)片付けしないで帰るホン別監
相変わらず忙しく仕事をする3人。「もっと忙しくなるなら今日は帰る」というホン別監と哲宗のやり取りがアドリブ。
巻物を片付け始める永平君に
ホン別監「そのまま行きましょう。何で明日の朝また見るものを…私たちは合わないね」
哲宗「君も片付けして…」
永平君「お休みなさい」
哲宗「あぁ、はい。おい、ドイル!君もその前に片付けして…はぁ、まったくあいつは…」
ホン別監の名前がドイルだったというのは、牢屋で兵判息子が罪状を読み上げているところで判明しましたが、ここで再登場するとは…。
(19)世界で一番面白い冗談
哲宗「面白くないですか?」
あっけに取られたソヨンの顔から…
現代のボンファン、にやりと笑みがこぼれる。 世界で一番面白い冗談でも聞いたような笑い方をするボンファン。 クスクス笑って肩まで揺れている。笑っているのか泣いているのか分からないほど涙まで流すが…
あの時、全く面白くなかった哲宗の変顔が、200年の時を超えてボンファンを笑顔にしたという事実に放送を見ながら号泣しました。
(20)現代ターンのカット部分
現代ボンファンターンで、いくつかカットがありました。
①刑事に見つかって逃げる傍ら考えていた内容が一部カット。
ボンファン「ハン室長、あの野郎から探さないと。いや、ヘジョンが先か?マスコミに流すのが一番早いか?」
②ハン室長に追い詰められるボンファン
ボンファンが誰かに押されて後ずさりするとベランダの欄干にぶつかって、もう後がない。その前にボンファンを圧迫しながら歩いてくる二人。ハン室長とブ・スンミンだ。ハン室長があごで指示すると、ブ・スンミン、ボンファンが着たローブのポケットから携帯電話を取り出す。手渡されるハン室長、携帯電話を床に落として踏み壊す。
ボンファン 「(残念な) あぁ… まだ分割払いで6ヶ月も残っているのに」
ハン室長「なぜ余計なことをする?チャン・ボンファンらしくない」
台本ではヘジョンさんは7話でも登場したりと割と存在感があるのですが、本放送では1話限りの出演だった為か、ここのセリフでもカットされています。
(20)内命婦の新規則
ソヨンが内命婦の新しい規則を考えるシーン。台本に書いてあるのは「10歳未満を使うことを禁止する」のみ。「内命婦の女人の婚姻を認める」とその後のチェ尚宮たちの演技は現場で追加された部分という事になります!!(小道具の冊子にも書かれているので、演者のアドリブというよりは演出上の追加と思われます)
(21)どれほどお好きなんだか
お互いに会いたくて宮殿内ですれ違うソヨンと哲宗。急いで戻るソヨンにチェ尚宮が言う「媽媽!一緒に行きます〜」の後の「どれほどお好きなんだか、もぉ〜」がアドリブ。
(22)最後のセリフ
ラストシーン。まずはスクリプトブックを見てみましょう。
スクリプトブックver.
湖畔(昼)
湖でお互いに向かって歩いてきた時、ばったり出会う二人。笑顔でゆっくりとお互いに近づく。すぐ近くに立ったまま、お互いの目を見つめて
哲宗「やっと会えましたね」
ソヨン「本当にたくさんすれ違いました」
哲宗「そのしばらくがどんなに長い歳月のようだったか…」
同時に抱き合う二人。二度とお互いを失わないように、抱きしめた姿の上にエンディング。
気づきましたか?
そうなんです!このドラマの最後のセリフ、哲宗の「ところで最近はなぜずっと敬語なんですか?また何か驚かせるつもりですか?」とそれを聞いて笑うソヨンの様子がスクリプトブックには書かれていないんです…!!
最初に知った時は、本当に衝撃でした。まさか、この大事なセリフがアドリブだったとは…。考察を進める中で、このセリフがなければ成り立たなかった考察も多くあって、元々からの脚本のセリフではなかったことに本当に驚きましたし、脚本をより良い形に表現してくれた現場の皆さんに心から拍手を贈りたいと思います👏
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哲仁王后の日本放送に間に合わせようと始めたブログ考察も気づいたら、衛星劇場の放送が終了してしまっていて、驚くばかりです…。
アドリブ&カットシーンを調べることで、本放送だけではわからなかった意図やシーンの繋がり、あえてカットされた部分などを知ることで、より深くこの物語を知ることができたように思います。
まだいくつか、語りたい考察があるんですが、ちょっと仕事が忙しくなってきているので、時間がある時にUPしていきたいと思います✨
20話の小ネタ集はこちらから💁♀️
ボンファンのネット検索の結果や、新しい朝鮮王朝実録の記載内容、ソヨンが決めた内命婦の規則の翻訳や哲宗の肖像画の話などを載せています!
ネタバレOKの方は小ネタ&考察もどうぞ〜↓
※画像はお借りしました。