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昔、“水彩画”というと鉛筆やペンでしっかりスケッチして薄い絵具を重ねてアッサリ仕上げる“淡彩画”をイメージしたものだ。
最近は水を多用し、にじみ、ぼかし、グラデーションなどを生かした“雰囲気のある”水彩画が世界的に人気があるようだ。
昔の水彩画の延長線上でこれをやろうとしてもうまくいかないだろう。 なぜなら、根本的に考え方が違うので。
透明水彩画で最初に塗る下地のことを
“ファーストウォッシュ”という。
必ずファーストウォッシュをしなければいけないということはないが、“雰囲気”のある絵や、光を感じ“奥行き”や“深み”を感じる水彩画を描きたいと思うのであれば、適切なファーストウォッシュは有効だ!
ファーストウォッシュするにあたって私が注意する点は次の3つ。
1. ハイライト(白)の塗残しはどこ?
2.完成イメージの基調色は?
3. 輪郭はハードエッジ? ソフトエッジ?
いくつか私のファーストウォッシュと完成作品をご紹介する。
私の場合、にじみ、ぼかし、グラデーションは最初にほとんど施しておいて、後からネガティヴ・ペインティングで重要なところを浮き上がらせていくような手順で進めていくのがコツだと思っている。
明るいところ、鮮やかなところを先にぼかし、にじみ、グラデーションを多用して下地として作っておいて、乾いてから徐々に暗いところを描いて重要な部分を掘り起こしていく感じ。
なんだか、ミイラの発掘作業にも似ている気がする。
※やったことはないが…(笑)
【参考図書】
拙著 『ウォッシュから始める水彩風景 劇的に絵が変わる7つの方法』 (グラフィック社刊) に実例多数掲載しています。
【関連記事】
先・今・後 2012年8月12日の記事
輪郭は、後からがいい 2013年1月14日の記事
ミイラの発掘…笑 2018年3月5日の記事
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次回シリーズ (次回は9月10日)
まずは、透明水彩の基本的な知識や技法について簡単な素材でスタートしようと思います。
3回目からでも参加可能です!
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2 2021/08/06(金) 『生き生きとした人のいる風景』
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3 2021/09/10(金) 『ドラマチックな画面演出のあれこれ』
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