【映画】特捜部Q(カルテ番号64) | 別冊! LGdS

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FORZA INTER

 

特捜部Q【カルテ番号64】

★★★★☆

 

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あらすじ

とあるアパート、ギデという女性の名義で借りられてる部屋から惨殺されたと見られる3体のミイラが発見される。どうやら50年以上前に稼動していたスプロー島にある女子収容所が絡んでるとのことで、そこでは移民が繁栄するのを極端に嫌った思想のクソ医者が、収容されている移民の女性を相手に強制的に不妊手術を敢行していた。

 

一方で現代、カールの相棒であるアサドの友人、ヌール(こちらも移民と見られる)が誰の子かわからんけどとりあえず妊娠し、今後のことを考えて親に知らされないよう匿名で中絶手術を行う。しかし、その手術を担当した医師は50年前に女子収容所で強制不妊手術を敢行していたヴァズというクソ医者だった。

 

このヴァズは、本国における移民の繁栄を防ぐために妊娠した移民女性を相手に強制不妊手術を積極的に行う医療団体のトップであり、その手は警察や政治界隈にも及んでいた。

 

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4作目にして、1番わかりやすい内容。と同時に、ただのミステリー/サスペンスものの映画になってる。これまでとは一味違う「VS組織」の構図に、謎を解くというよりも犯人逮捕に奔走するわかりやすいドラマ。

 

強いて言えば、これまたこのシリーズの悪いクセなんだろうけど、回想パートを捻じ込むタイミングがよろしくない。いつの間にか回想パートに入ってるし、回想自体を小分けにしすぎてくどい部分がある。展開はわかりやすいのに足を引っ張ってる感印象。

 

一方で、今作ではカール&アサドの信頼関係がより深まったご様子。異動を命じられあと1週間で別れる運びとなった2人だが、アサドがヌールの仇を打つべく暴走し重症を負う下りから、頑固なカールがアサドに対し目に涙を浮かべながら「ここに残ってほしい」というラストのシーンは、ファンからして見れば一番見たかったシーンではなかろうか。これからも2人の熱い物語が続いていくんだろうな~と。

 

なのにである。

今作が公開されたのは2018年であり、続編である「知りすぎたマルコ」が公開されたのは2022年。4年の月日が流れたことに加え、なんと新シリーズである「知りすぎたマルコ」ではキャストから製作陣に至るまで謎の一新となり、カールがよぼよぼのスキンヘッドのおっさんになってるし、逆にアサドはマフィアの下っ端みたいな容姿にチェンジしてしまった。これは…正直見たくないな…