【映画】バイオハザード:WELCOME TO ROCCOON CITY | 別冊! LGdS

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FORZA INTER

 

バイオハザード:WELCOME TO RACCOON CITY

★★☆☆☆

 

アマプラで視聴。

これまでのミラ・ジョヴォヴィッチ主演でやっていたバイオハザードとは全く違う世界線のバイオハザード。これはむしろあれだ、異世界だと思ったほうがいいかもしれない。

 

世界観、ストーリー等は原作であるゲームのバイオハザードの1、2、コード:ベロニカの合作のような作風で、ところどころで原作に沿った演出があるのもファンにとっては評価できるポイントかもしれない。個人的にはラクーン市警の玄関ロビーが細部にわたり忠実に再現されていたのが良かったかな。

 

ただ、他の部分は見事に瓦解していた。

 

まずキャスティングである。

 

 

今作は1の洋館(スペンサー邸)と、2のラクーン市警が舞台ということあってか、登場キャラが原作に沿ったものになっている。しかし、作画も設定もご都合主義で崩壊しているのがポイントだろう。唯一面影が感じられるのはクリスくらいか。

 

1㍉も似せる気のないアラブ系の弱々しいレオン(笑)。銃の扱いに長け謎に頼りになるクレア髪の毛がチリチリのジル(笑)、マッチョないじめっ子男子風ウェスカー(笑)、これは・・・明らかに笑わせにきているので笑ってあげるのが正解なんだろう。原作の設定なんて関係ないと思って見るべきなのかもしれない。

 

ストーリーも崩壊

ゾンビやG、リッカーの造形は素晴らしいし、上にも書いたけど洋館やラクーン市警はゲームへのリスペクトからなのかよく再現できていた。しかしストーリーが本当に酷い。

 

まずクリスとクレアの兄妹がアンブレラが経営する孤児院出身、人体実験の被検体候補であったという謎の設定が加わっている。孤児院とスペンサー邸が隠し通路で繋がっているというのも無理があるし、とってつけたようなG誕生の経緯もメチャクチャだった。ゲームではそこそこ重要だったシェリーの母アネットなんてついでのようにウェスカーに頭打たれて死亡してるし、ハンクを思わせる人物もいましたね。

 

1番ありえねーと思ったのがコード:ベロニカを彷彿とさせるフィルム。アシュフォード双子が映っているそのフィルムでは、トンボの羽を千切ってニヤニヤしている2人の印象的な描写があるのだが、無関係じゃないとはいえ全く必要のないシーンだった。ちなみにこのフィルムを見たクレアはなぜかご乱心となる。

 

最後のGとのバトルではそれまで全く活躍していなかったレオンが、これ以上ないレベルの「美味しいどこ取り」を見せてくれる。列車の1等車両になぜか置いてあったロケランをぶっ放す。

 

・・・詰め込めばいいってもんじゃない

 

ちなみにエンドロール時、まさかの続編を思わせるシーンがあるのだが、そこに登場した太めのエイダ・ウォン(笑)

 

そこで思った。これは映画ではない。

仮装大賞なんだと。

 

原作ファンはもちろん、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のバイオシリーズが好きな方も見ることはおススメしない。笑いと怒りが込みあげてきます。ただ、スペンサー邸やラクーン市警の再現がまぁ良かったという1点において★1評価は勘弁してあげます。