物語はこんな説明になっています。
~ジェイミーの娘が通う公立学校は教師と児童の学習意欲・態度が
劣悪であることで知られていた。
ジェイミーは識字障害を抱える娘に対して合理的配慮を怠ってきた
教師に業を煮やし、校長に直訴したが、歯牙にもかけられなかった。
「こんな学校に娘を通わせるわけにはいかない」と思ったジェイミーは
娘を転校させようとしたが、くじの抽選で外れを引いてしまった。~
ところが、お話は続きます。
~ジェイミーは同じく抽選で外れたノーナと知り合った。
ノーナもまた障害を抱える娘を育てており、自身が教鞭を執る学校の
現状に満足していないのだという。
そんな折、ペアレント・トリガー法が制定されたというニュースが
飛び込んできた。~
こうなると、その「ペアレント・トリガー法」なる法律についての
情報・知識も必要で、調べてみるとこうなっています。
~ペアレント・トリガー(親の引き金)とは、成績の悪い公立学校の
運営を、特にチャータースクールに変えることで、親が変更できる
法的な策略。
最初のペアレント・トリガー法は2010年1月にカリフォルニア州
議会で可決された。~
なんとなく、イメージは掴めそうですが、でもその
「チャータースクール」って、いったい何?
~州政府とチャーター(特許状、特許契約書)を交わした上で、
保護者、教師、地域団体などが公費で自主運営する公立学校。~
さらに詳しい説明はこうなっています。
~米国で1992年に誕生した新しいタイプの公立学校。
子供たちの学力向上を目指して、学校の創意工夫を引き出そうとする
教育改革の中から生まれた。
親や教員、地域の団体などが自分たちの理想とする教育計画を
地方教育委員会に提出し、同計画が認可されれば、公費によって
学校を運営することができる。 ただし、認可は期限付き。
チャーターとは認可された計画のこと。
米国では、2002年には約2700校になった。~
こうした背景の中で、先の母親ジェイミーやノーナたちが
ハンディをもった我が子のために立ち上がる姿を本作は
描いています。
ちなみに、「ウォント・バック・ダウン/won’t back down 」とは
「私は引き下がらない」ほどの意味になるようです。
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「ウォント・バック・ダウン ママたちの学校戦争」 2012年
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監督:ダニエル・バーンズ
左から)ヴィオラ・デイヴィス/マギー・ジレンホール/
障害を持ったこの母親ジェイミーを演じるのは、
俳優ジェイク・ジレンホールの実姉であり、また俳優ピーター・
サースガードを夫としたマギー・ジレンホ-ル/
2008年『ダークナイト』(監督:クリストファー・ノーラン/)
にも出演していました。
同じく母親ノーナを演じるのは、2017年までに
アカデミー賞、エミー賞、トニー賞を受賞し、演劇の三冠王を
達成しているヴィオラ・デイヴィス/
そのアカデミー助演女優賞を獲得した作品は、
2016年『フェンス』(監督・主演:デンゼル・ワシントン/)
とのことですが、日本で劇場公開がされなかったとのことです。
他にも、
1993年『ピアノ・レッスン』(監督:ジェーン・カンピオン/)
でAW主演女優賞に輝いたホリー・ハンター/が出演しています。
監督の名前はダニエル・バーンズ/となっていますが、
残念ながら、他の監督作品についてはよく知りません。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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