海外ニュースなどでで「軍事クーデター」という出来事に
接する機会も少なくはありませんが、平和下にある日本で
日常の生活を営む筆者など一般的な日本人にとっては、
イメージしにくいものであることは間違いありません。
日本の場合だと、「自衛隊」が武力をもって現政権を倒し、
自ら政権を掌握するという姿になりますから、なかなか
現実感が伴いません。
しかし、広い世界では決して珍しいことでないのもまた
事実で、最近のアジアで探すなら、たとえば下記の経緯を辿った
ミャンマーなどが、ばっちりそれに該当しています。
~選挙で高い支持を得たスー・チー率いるNLD政権を不服と
する軍部が「軍事クーデター」を起こし、要人を拘束し
実権を握った~(2021年)
本作が描くのは、これより古く1973年に南米チリで発生した
「軍事クーデター」です。
そして、その最中に起きた米人男性失踪事件を取り上げています。
事実に基づいた物語ということで、深刻な展開になっています。
南米チリで妻ベスと暮らしていた米国青年が「軍事クーデター」
の最中に突如消息を絶ってしまうところからお話は始まり、
残された妻は夫の父親に連絡を取り、現地チリで二人して行方を
追うものの、その消息はようとして知れません。
~息子(夫)はなぜ見つからないのか?~
そうこうするうち、米国政府の陰謀き関わった疑惑も
見え隠れし始めたのです。
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「ミッシング」 1982年 監督:コスタ=ガブラス
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ジャック・レモン/シシー・スペイセク/
出演は、
1955年『ミスタア・ロバーツ』(監督:ジョン・フォード/)
1973年『セイヴ・ザ・タイガー』(監督:ジョン・G・アヴィルドセン/)
前作で助演、後作では主演、共にAW男優賞を獲得している
名優ジャック・レモン/
その失踪した息子の妻を演じるのは、
1980年『歌え!ロレッタ愛のために』(監督:マイケル・アプテッド/)
でAW主演女優賞を獲得したシシースペイセク/
同賞には6度もノミネートされているそうですから、
こちらもレモンに負けず劣らずの名優です。
監督は、彼の三部作とも呼ばれている
1969年『Z』、1970年『告白』、1972年『戒厳令』
(主演はいずれもイヴ・モンタン/)をフランすで
手掛けたギリシャ出身のでコスタ=ガヴラス/が務めました。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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