注 ※ 本ブログの全ての記事は、極力 PC版にて、
ご覧になられる事をお勧め致します。
スマートフォン版だと、非常に読み辛いかと思います。
では、前編に引き続き「〜中編」である。
前編での説明通り、まずは 6台の8×30( 32 ) 機 から、
以下の順で覗いてもらった。
・CARL ZEISS JENA DELTRINTEM 8×30 1Q
・CARL ZEISS Oberkochen 8×30B
・LEITZ WETZLAR BINUXIT 8×30
・CARL ZEISS Dialyt 8×30BGA T*P
・VIXEN COLEMAN HR 8×32 WP
・ESCHENBACH TROPHY D 8×32 ED
さて、前編でも書かせて頂いたように、
双眼鏡に、何の既成概念も固定観念も持たず、
ブランド力や、価格差によるプラシーボ、
ブランドイメージによる偏見、
新旧の違いや、ポロとダハの違い、
そう言った、既存のいかなる先入観や既成概念、
固定観念、偏見が一切何も無い、
真っ白なキャンバスの如き人間の率直な感想は、
一聴に値すると同時に、極めて信憑性が高い。
紛れもなく、極めてピュアなインプレッションだと言えるだろう。
一切の知識や先入観が介入しない、と言った意味では、
逆に、これ以上に信憑性の高いインプレッションは、
あり得ないのではないだろうか?
と、誰よりも私自身が、非常に興味津々であった。
なかなか聞く機会のない、極めて貴重な意見でもあるので、
彼が口にした言葉は、極力漏らさず、
ポジティブな意見も、ネガティヴな意見も、
全てそのまま掲載させて頂きたいと思う。
心して、耳を傾けてみようではないか!!
まずは、王道の定番、デルトリンテムから覗いてもらった。
勿論、友人は「デルトリンテム」と言う名さえ知らない。
友人曰く、 ( ※ 以下、友人談は、紫文字 )
これは、凄く見やすいね。立体感が凄いわ。
画像が目に飛び込んで来る。
まるで、飛び出す絵本みたいだ。
島が浮き上がって見える!
双眼鏡って、こんなに立体感があるんだ!?
次に、オーバーコッヘン 8×30B を覗いてもらう。
これも立体感が凄いね。さっきのと違いが分かりにくいな、、、
けど、こっちの方が、画像が落ち着いてる感があるかな!?
と言って、デルトリンテムと交互に覗く。
さっきの方が( デルトリンテム) 視界は広いね。
でも、これはこれで、最高によく見えるわ。
それに非常に持ちやすくて使いやすい。
次に、LEITZ BINUXIT 8×30 を覗いてもらう。
これも良く見えるね。ただ、先の2機の方が色が濃く、
ハッキリクッキリしていたような、、、
さっきの2機と、違うと言えば違うんだけど、
言葉で説明するのが難しいなぁ。。。
しかし、どれも凄くよく見えるな!
と言って、また交互に覗き比べていた。
次に、CARL ZEISS Dialyt 8×30BGA T*P を覗いてもらう。
あれ!? これは、さっきまで程の立体感は無いな。
さっきまでのと違いが分かりやすいね。
何となく、平面的にのっぺりと見える。何でなの??
全てが横一列っぽい感じに見える。二次元的な画像やな。
飛び出す絵本にはならないなぁ。。。
色彩感が、先の2つより( デルトリンテムとオーバーコッヘン)
少しアッサリしてるかな!?
比較すると、そんな感じになるけど、
これだけを覗くと、十分過ぎるくらいよく見えると思う。
次は、VIXEN COLEMAN HR 8×32 WP だ。
本ブログでの登場回数も比較的多く、
覗き比べの常連機種でもある。
色んな意味で現代の標準的な双眼鏡と言える。
また、コスパが最強な、とても良い双眼鏡だ。
個人的には、モナーク辺りよりも良いと感じている。
これも明るくて、よく見えるけど、やっぱり奥行きとか、
立体感があまり無いような気がするね。
全部横一列的やね。島が浮き上がって見えない。
さっきのと( Dialyt 8×30 ) よく似たような感じかな??
最後に、ESCHENBACH TROPHY D 8×32 ED を覗いてもらう。
我が国では、非常にマイナーな存在だが、
これも個人的には、見え味だけで言えば、
CARL ZEISS CONQUEST HD 8×32 は言うに及ばず、
CARL ZEISS FL 8×32 T* よりも好きな機種である。
これは、先の2機よりも、まだ立体感があるように感じる。
ただ、最初の3機程の立体感や、空間の奥行きが無いね。
後の3機の中だと、これが一番よく見えて、覗きやすいかな!?
色彩もクッキリしてて、鮮明で良い感じ。
それにこれ、さっきのより( Dialyt 8×30) も大分軽いね。
とても使いやすいわ。
以上、6台を代わる代わる覗いてもらい、
いよいよ、本日の8×30機 ベスト3が決定した。
友人が選んだ、8×30機の1位に、見事輝いたのは、、、
1位
CARL ZEISS Oberkochen 8×30B
コンパクトで使いやすくて、一番好ましく見えた。( 8×30機の中で)
立体感も凄いし、画像も鮮明で、生き生きと輝いて見える。
実は最近になって、私は この Oberkochen 8×30B を
普段使いのメイン機種の一つにしている。
最近、あらためてオーバーコッヘンの良さを見直しているのだ。
素人とは言え、友人の審美眼は大したものだと、
感銘を受けたのであった。
続いて、2位は、、、、、、
2位
CARL ZEISS JENA DELTRINTEM 8×30 1Q
これは最初見た時、想像していた以上に、
あまりにも よく見えたので驚いた。
双眼鏡で、3D的に立体的に見える経験を初めてした。
それに覗いていて、落ち着くと言うか疲れにくい気がする。
なんかこう、しっくり来る。
色も鮮明で濃くて、見応え十分だった。
一位と二位の差は、殆ど無いかも知れない。
これは、本ブログにも登場した、私の愛機である。
外観も、光学系も磨き上げている。
デルトリンテムは、本当に良い双眼鏡だと思うし、
普通の人は、これ1台あれば、十分楽しめる筈だ。
近年、ヤフオク等で転売ヤー達が頻繁に安値で出品し、
その影響もあってか、市場での評価や価値が、
著しく低く見られている感があるように感じるが、
誠にもって、何とも嘆かわしい限りである。
CARL ZEISS JENA の知恵と叡智の結晶であり、
8×30機の元祖オリジネーターであり、名機中の名機、
デルトリンテムを軽く見ないで欲しい。
立体感や臨場感、目の疲れにくさ等に於いては、
現代のハイエンド機も凌駕する高性能だ。
デルトリンテムをナメるな!!
と、声を大にして言いたい。
さて、友人曰く、1位と2位の差は、
見え方の差と言うよりは、使いやすさの差らしく、
見え味的には、両者それぞれに良い点があって、
甲乙付け難い、との事であった。
で、3位は、LEITZ WETZLAR BINUXIT 8×30 となった。
これも私の愛機の一つである。
デルトリンテム、オーバーコッヘンに続いて見たので、
少々インパクトに欠けた様子だった。
絵の上品さも、インパクトに欠ける原因の一つ、
となったのかも!?知れない。
友人による、8×30機の順位付けは以下の通りとなった。
1. CARL ZEISS Oberkochen 8×30B
2. CARL ZEISS JENA DELTRINTEM 8×30 1Q
3. LEITZ WETZLAR BINUXIT 8×30
4. ESCHENBACH TROPHY D 8×32 ED
5. CARL ZEISS Dialyt 8×30BGA T*P
6. VIXEN COLEMAN HR 8×32 WP
次は、代表的な10倍機の名機を2機種、覗き比べてもらった。
まずは、CARL ZEISS Dialyt 10×40BGA T*P 、
そして、こちらも往年の名機であり、超ロングセラーの
CARL ZEISS JENA DEKAREM 10×50 だ。
1Q マークが刻印される前の、1951年製の個体である。
まずは、CARL ZEISS Dialyt 10×40BGA T*P から覗いてもらった。
これも、むちゃくちゃよく見えるな!
水鳥の羽毛の一本一本まで、クッキリ見える。
さっきまで見てたのよりも、大きく見えるけど、
安定は( 像の) 少し悪いかな。あ、これは10倍機なの??
だから、さっきのより大きく見えるんやね。
看板の小さな文字もハッキリと読めるわ。
しかしよく見えるなぁ。。。
次は、CARL ZEISS JENA DEKAREM 10×50 だ。
さっきのも、むちゃくちゃよく見えたけど、
こっちの方が更によく見える気がするな。
輪郭も鮮明で、色彩がハッキリクッキリ濃厚だわ。
それに、立体感も半端ないね。凄い迫力。
木の枝が目の前に迫って来る。
これも看板の小さな文字がハッキリ読めるわ。
エッ?これも10倍なの?さっきと同じって事?
こっちの方が、見える範囲が広いからなのか、
さっきの方が、倍率が大きく感じる。
なので、鳥などの観察はしやすい気がするね。
クローズアップ的に見えると言うか、
ピンポイントで局所的に見えると言うか。
どっちも素晴らしく良いけど、、、
強いてどっちかを選べと言われれば、
俺は、こっちの方が好きかな。
立体感と臨場感に、結構差があるように感じたのと、
色合い的にも、こっちの方が好きかな。
と言う事で、10倍機で友人が選んだのは、
立体感と、色彩の濃密さで、DEKAREM 10×50 となった。
DEKAREM 10×50 は、本当に良い双眼鏡で、
私も10倍機の中では、1、2位を争うくらい、
好きな機種かも知れない。
10倍機の中では、多くの他機種より広角で、
友人が感じたように、立体感や臨場感が秀逸である。
勿論、Dialyt 10×40BGA T*P も大好きな機種である。
さて、ではいよいよ最終章の後編、ファイナルへと続く。
本日のナンバーワンの栄光を掴むのは、
はたして、どの機種なのか!?
〜 お陰様で、6年目 〜
皆様方には、心より感謝申し上げます。
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