基礎工事を進めている傍ら、大工さんの作業場では
建て方の準備が進められています。
今回の計画では、屋根の垂木が室内に表しになる箇所が
いくつかある為、事前に材料の加工が必要です。
加工の順番待ちをしている垂木。
今回は屋根葺き材のすぐ下に断熱材と通気層を仕込み、
尚且つ、室内に現れる垂木下端の良いボリュームを確保する為、
通常の垂木に比べて、3倍位の大きさがあるサイズを計画。
材質は杉材で、既製のサイズには無い為、材木業者さんに
指定のサイズにひいてもらいました。
加工は、まず表面を綺麗に削ります。
材木業者さんでは設計より少し大きめにひいて来るので、
この段階で表面を削りながら所定のサイズまで落とします。
また、木は1本1本それぞれ色味やクセが違うので、
一つ一つ材を確認しながら、加工していきます。
次に、垂木の継手となる部分、面戸部分の加工していきます。
細いライン状に加工された所が面戸部分で、内部と外部の
境界部分です。室内で表しになった垂木が、外部に軒裏として
出てきます。軒の出は設計で1200mm。
四季があり、高温多湿気候である日本は、古来より屋根の納まりの技術が
発達してきた経緯があります。軒の出を深く取り雨を避け、
夏の太陽を遮り室内環境を快適に保つ技術です。
今回はここまでになります。
この積まれた材料が、建て方時に現場へ運び込まれます。
どのように屋根となっていくのか、お楽しみに!