今回の本です。
ぼくらの頭脳の鍛え方―必読の教養書400冊
立花 隆/佐藤 優(著)

知の巨人と知の怪物の対談本です。
私がこの本で気になるのは、タイトル通りお二人の脳の鍛え方です。
立花さんは、御歳74歳でまだ現役。あらゆることに通じていて、それは今までの著作をみれば分かるわけですけど、インターネット、電子書籍についても通じているという、、前回も書きましたが、目指すべき人間の最終形態みたいな。(汗)
佐藤優さんも、元外交官で、各国の頭脳と戦うために膨大な調査資料を短期間で処理したり、日本の著作はもちろん、各国の著作も読み漁り・・・というか飲み込むイメージ。(汗)
10年くらい前に獄中生活を送っていて、その間も確か250冊くらい本を読んでいらっしゃる。
本書にも書かれていましたが、読書をするには獄中生活は最適な時間だったとおっしゃってるのを聞いて、ただスゴイなと。。(汗)
■日本語がいい脳を作る
本書は立花さんと佐藤さんがそれぞれ脳を鍛え、教養を身につけるための
厳選400冊が掲載されているわけですが、一番印象に残ったのは、佐藤さんの話にでてきたショーペンハウアーの読書について(これは近日読みます)と立花さんの宮崎駿の「風の谷のナウシカ」です。
マンガなんですけど(マンガも読むんだ・・・)全巻よむと良いそうです。映画はその全巻のほんの一部なんだそうです。立花さんは宮崎監督に映画を作らないんですか?と聞いたら「無理」とおっしゃったそうです。
大昔・・・中学生のころだったか、1巻だけ読んだことがあるのを思い出しました。難しくて読む気がしなかった記憶が・・・。
電子辞書等のデジタル媒体と紙の本とでは、お二人は紙のほうがインプットしやすいとおっしゃっています。私も、紙を触ったりめくったりする行為なども含めてインプットしやすいと思うんですが、立花さんはスループット検索(一定の時間に大量の情報を処理できる)のできる若い世代も出てきているとおっしゃってました。つまり紙よりもデジタルのほうがインプットしやすい世代ですね。
デジタルやネットが発達して、本よりも、質の高い論文などが公開されていて気軽に読めるそうなんです。(これは私もメンターから聞いたことがあります)
でも、それが、なかなか出会えないようです。
それは、
キーワード検索もは教養が必要だから。
教養が無いと、質の高い情報には出会うことができないわけです。
どうやって教養をつける・・・という話しですが、
日本語がいい脳を作るそうです。
脳と読書・語学には相関関係があるというのは脳科学の常識だそうです。
つまり、読書をすれば、脳の能力も上がるってことです。
特に語学が世界の中でも複雑な日本語の場合、ひらがな、かたなか、漢字、くんよみ、おんよみ、などあって超複雑です。でも日本語が複雑なおかげで、読書によって脳は高次元の発達をするとおっしゃっています。
(お二人をみればわかりますよね。汗)
長くなりましたが、つまりは、
脳を発達させるには読書が最適ということです。
■武器は教養
お二人の対談内容、読むのが大変。難しい。話題もどんどん広がるし、「それって何?」みたいな言葉の返しが無く、「あーそれですね。」みたいな、お互いがお互いの話しの内容を知ってるっていう、そういうお二人の言葉のキャッチボールが読んでいて、難しいけれど楽しい。
「知」、「教養」のある方たちのお話しは
こんなにもスリリングで楽しいのもなのかっ!
読書を通じて、知識をつけること、教養をつけること。
コレを続けていくとどういうことになるのか?
思想に負けない、宗教に負けない、一種の解毒剤のようなもの。と書かれていました。
どういうことなのかなと考えてみましたが、これは、
独立した個人になれるってことなのかなと。
これは、読書をすれば、その思想や宗教が生まれた時代背景や影響を受けた事象なんかも知ることが出来ます。そういった意味でも
情報に左右されない自分の軸ができあがるんだろうなと感じました。
一生の間で、いくらすごい読書家であっても、すべての本を読むことができない。
となると、効率よく本を読んでいかないといけない。
そのためには、知識というものの、
系統樹を頭に入れておくこと。
この系統樹を頭に入れて、読むべき本を読む。
そうすることで、
柔軟な考え方
広い知識
かたよった考えにおちいらない
物事を俯瞰できる
人類の財産を手に入れられるこういったことが出来るようになる。
で、その知の系統樹ってものは、どこで手に入るのかというと、
ジュンク堂とか紀伊国屋書店とかの大型書店で手に入ります。(笑)
書店のカテゴリで理解できるという・・・すばらしいっ!
そういう意識で、次回は書店に行きます!
そして、
こういうことをしていくことで、教養が身についてくる。
教養は武器だと書かれていました。
そう。本当に、武器だと思います。
■まとめ
自分が言うのもおこがましいのですが、立花さんも、佐藤さんも読書によって知識が積みあがって生まれた天才。先天じゃなくて後天的な天才って印象を受けます。
何度も書いていますが、立花隆さん、
御歳74歳、なお最前線の現役。その
秘密はまぎれもなく読書。
著作の文章からも、お写真からも(特に目)迫力が伝わってくる佐藤優さん。あの雰囲気も身にまといたい。(身にまとうけれども、人懐っこさ、柔らかさはあるっていう・・・汗)
読書をベースに、読書によって目指せる目標となる人が見つけられたことは、すばらしい本に出合えたときと同じく幸せなことだなと思います。うん。ほんとに。^-^