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30分で1冊。ビジネス書評ブログ

現在、本を読まないと言われる時代に、読書の価値を見直し、日本中にビジネス書の読書習慣を広めること。そしてポジティブで楽しめるビジネス書読書を1人でも多くの社会人(社会人準備者)に広めたい。という目的を持って、読書会を開催しています。

今日の本は2日続けて絵本

いのちをいただく
内田 美智子  (著), 諸江 和美 (イラスト), 佐藤 剛史  (監修)

いのちをいただく

小学生のしのぶ君のお父さんは食肉加工の会社で働いています。
しのぶ君は、ある日学校でお父さんの仕事について発表をします。
でも、しのぶ君は、毎日牛の血にまみれてしまうおとうさんの仕事についてカッコいいとは思っていませんでした。

その発表を聞いていたしのぶ君のお父さんは、
「やっぱりなあ」と思って仕事をやめようかと思います。

しかし、その日の学校の帰り際、先生から、いかにお父さんのお仕事がみんなの役に立っているかを教えられ、しのぶ君はお父さんのお仕事に興味を持つようになります。

家に帰ったしのぶ君は、「お父さんはすごい仕事をしてるんだね」とお父さんに声をかけます。
そして、お父さんは、もう少しこの仕事を続けてもいいかなと思いました。

ある日、しのぶ君のお父さんの会社に、一頭の牛がトラックで運ばれてきました。

「お?明日の牛だな」とお父さんは思います。



そのトラックから、10歳くらいの小さな女の子が出てきて、
牛のそばに行くと、小さな声で牛に話しかけています。

牛のそばは危ないからと気になって女の子に近づいたしのぶ君のお父さんは

「みいちゃん、ごめんね。」

「みいちゃん、ごめんね。」


と、牛にお別れを言っている女の子の声を聞いてしまいます。



「聞かなければよかった・・・」しのぶ君のお父さんは思いました。



■ムスメが食事を残さなくなりました


この絵本の帯に、
「朗読を聴いて、うちのムスメが食事を残さなくなりました」と書いてありました。

いわゆる食育のための絵本ですが、事実に基づく内容に心を揺さぶられます。
普段何気なく食べている肉ですが、牛の命と、牛を大切に育てた人、そして毎日牛を殺し、捌いて食肉にしてくれるひとがいて初めて私たちは肉を食べることができます。

考えれば分かることですが、こうやって物語を聞かされると、


「いただきます」


という言葉が、絵本のタイトル通り、いのちをいただくことなんだということに気がつきます。
楽しく食事をすることは大切ですが、たまには、目の前の食事の向こう側に想いを馳せながら「いただきます」って言ってみるのもいいかもしれませんね。



今日の本は、
ぼくのニセモノをつくるには/ヨシタケ シンスケ(著)

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絵本でベストセラーになっている
「りんごかもしれない」の作者ヨシタケシンスケさんの絵本の第2弾。

主人公のけんたくんが、家の手伝いや学校の勉強や宿題がめんどうなんで、自分そっくりのロボットにすべてやらせれば、ラクになるじゃん。ってことでロボットを買います。
そのロボットと家に帰る途中、けんたくんはロボットに自分のニセモノになってね。と言います。

しかし、ロボットは、けんたくんのことをよく知らないので、教えてほしい。
と言います。

ロボットの言うことももっともだ。
ぼくのことを知らないのに、ぼくのニセモノなんかできるわけないよね。

ってことで、ロボットに自分のことを教えようとするのですが・・・・。


■自分のことって一言じゃ語れない。


自分の説明って簡単なんじゃないの?ということで話しが進んでいくはずだったんですが、なかなか自分のことを分かってもらうのは難しいんだよな。と思います。

けんた少年がどうやってロボットに自分の説明をしていくのか興味をもって
読んでみました。とくに今回目的はありません。
子どもが読む前に先に読んでみようと思っただけです。

しかし、読んでみると、自分というのは、一言では語れないものなんですよね。
ビジネス本だと、20秒以内で自己紹介できないと、あーだこーだ。と書かれていますが。


■自分のうしろ

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ご覧のように、自分のうしろにつながる人たちも出てきます。
こんな絵を見て、子どもたちはどんな思いを抱くんでしょうね。

私は、このページを見て、自分の両親の祖父母を思い出しました。
しかし、恥ずかしいことに、祖父母以降の人の顔も名前も分かりません。

さらにその前の人たちのことなんか、名前も分からないどころか意識したいことも無かった。

でも、その人たちは、確かに生きていた。
生きていたから今私がココにいる。


天寿を全うした人もいるだろうし、病死や事故死の人もいたでしょう。
殺された人もいるかもしれないし、その逆もあるかもしれない。
私のうしろには、そんな数え切れない人がつながってる。


しかも、
名前も顔も知らないけど、赤の他人じゃないんですよね。



絵本を読んだ後、うしろにつながる人たちをイメージして感謝の気持ちが湧いてきてしまいました。


■まとめ


絵本では、いろんな角度から、自分の説明をして、子どもたちに自分とは?という考えるきっかけを与えようとしてくれていて、そんな角度からもかッ!という自分の説明もあり大人でも・・・というか、いろいろ知ってる大人だからこそ読んでおもしろいのではないかと思います。


読書について

今日の朝5時からのWEB読書会【朝カツ】で読んだ本です。
読書について (光文社古典新訳文庫)
アルトゥール ショーペンハウアー (著) 鈴木 芳子 (翻訳)


■ダイジェスト読書法(30分読書法※)で読んだ書籍

書籍名:読書について
著者:ショーペンハウアー(著)鈴木芳子(訳)


■読んだ目的

ドイツの哲学者が考える読書とは?
読書法に取り入れられるスキルはないかな?


■読んだ感想・得たもの・得られそうなもの

冒頭から、読書をするなと書かれていて、頭を殴られた気分でした。
読書会で読む本だったので、どうしようかと思ったんですが、読むと決めた本なので読みすすめました。

しばらく読み進めて行くと、
著者は本を読むなというわけではなく、
流行の本ばかり読んではいけないということを言っていました。

本は、体系立てて読まなくてはいけないと。
体系が頭に無いと、読んでも記憶に残らないので意味が無いと。
これは、立花隆さんも同じことを言っていて、一生のうちで全ての本を読むことはできない。
だからこそ、知識の体系を頭にいれて計画をたてて読むのが良いといっています。

大衆は流行の本ばかりに走るが、流行の本は考える行為を奪う。

食べ物は体を養い、読んだ本は精神をつちかう。
それによって今の私たちが出来上がっている。

良い本は読みすぎるということはない。
そして体系立てて読む人は少ない。
けれども、そうやって読むとよく身につく。

立花隆さんも佐藤優さんも同じことを言っていたなと。
とても参考になる話が聞けた。

補足
知識の体系は大型書店で学べます。^-^

本日早朝5時よりWEB読書会【朝カツ】を行いました。

土曜日の朝の読書会。

もうすっかり恒例になりましたね。^^


今回ご参加いただきましたのは、台湾からTさん、、大阪からCさん、少し遅れて東京からMさんの3名。

みなさん前日もお仕事がお忙しかったと思うのですが、折角のお休みの早朝から読書会に参加、その熱意に頭が下がります。

WEB読書会【朝カツ】20141004

 

私たちもみなさん以上に読書について学習し、よりよいファシリテートができるようにしなければと思う限りです。

 

さて、早朝5時から始まった読書会ですが、今回の参加者さんはみんな初対面。

自己紹介をしていただいてみなさん和んだところで読書会スタート!!

 

今回読む本の調査、読む目的の設定を行いました。

これをちゃんとやっとかないと早く時間内に読めないんですよね。^^;

 

そして本を読み込んでいくステップに入ります。

みなさん黙々と本を読んだり、メモをとったりされて、読書時間終了となりました。

 

今回みなさんが読んだ本はこちら。

 

Tさんはコチラ

図解でわかる! ディズニー 感動のサービス (中経の文庫) 小松田 勝 (著)

Tさんは前回の本に引き続き、ディズニーの本を著者を変えて読みました。

基本的には前回読んだ本と変わらなかったそうですが、前回はディズニーの思想も含め、とても熱のこもった熱い内容なったのに比べ、今回はテクニック論が中心で、本の内容に感動するということはあまりなかったそうです。しかし、事例がTさんも行ったことがある東京ディズニーランドの話しだったそうで、非常に臨場感をもって事例を読み進めることができたそうです。

 

Cさんはコチラ

インフラエンジニアの教科書 単行本(ソフトカバー)佐野 裕 (著)

インフラエンジニアの教科書

Cさんは、お仕事に直接つながる関係の本を読みました。著者はLINEの創業メンバーの方で、スタート時はサーバー3台からはじめたという話しが聞けて、とても驚きました。今はすごいLINEだけど、スタート時はそんな小さいところからスタートだったんですね。

Cさんは、本書を読むことによって、知りたいことが分かるということよりも、知りたいことが逆に増えてしまったそうです。なので、今後、この本を精読・熟読すると言っていました。また増えてしまった知りたいことを掘り下げていくために他の本もこれから読んでいきたいとのことでした。

 

Mさんはコチラ

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書) 片田珠美  (著)

他人を攻撃せずにはいられない人

他人を攻撃する人ってどこにでも居ますよね。そういう人とうまく付き合うにはどうしたらいいのか?何か対処法というか対策は無いかと言う事で読んだそうですが、他人を攻撃せずにはいられない人の説明はあっても対策法は載ってなかったそうです。(汗)

なので、もっと他の本を探すことにしましたとのこと。そういうことってあるんですね。

 

私が読んだ本はコチラ

読書について (光文社古典新訳文庫) アルトゥール ショーペンハウアー (著), Arthur Schopenhauer (原著), 鈴木 芳子 (翻訳)

読書について

私の読書レビューは別で記事にします。

 

今回は3名の参加で盛り上がりました。

読書会は集まった人数分の情報のシェアが行われるので、参加人数分の学習ができとてもお徳です。

WEB読書会に興味のある方は、どうぞお気軽に私までお問合せください。

 

今回の本です。
ぼくらの頭脳の鍛え方―必読の教養書400冊
立花 隆/佐藤 優(著)

ぼくらの頭脳の鍛え方―必読の教養書400冊

知の巨人知の怪物の対談本です。
私がこの本で気になるのは、タイトル通りお二人の脳の鍛え方です。

立花さんは、御歳74歳でまだ現役。あらゆることに通じていて、それは今までの著作をみれば分かるわけですけど、インターネット、電子書籍についても通じているという、、前回も書きましたが、目指すべき人間の最終形態みたいな。(汗)

佐藤優さんも、元外交官で、各国の頭脳と戦うために膨大な調査資料を短期間で処理したり、日本の著作はもちろん、各国の著作も読み漁り・・・というか飲み込むイメージ。(汗)
10年くらい前に獄中生活を送っていて、その間も確か250冊くらい本を読んでいらっしゃる。
本書にも書かれていましたが、読書をするには獄中生活は最適な時間だったとおっしゃってるのを聞いて、ただスゴイなと。。(汗)

■日本語がいい脳を作る


本書は立花さんと佐藤さんがそれぞれ脳を鍛え、教養を身につけるための厳選400冊が掲載されているわけですが、一番印象に残ったのは、佐藤さんの話にでてきたショーペンハウアーの読書について(これは近日読みます)と立花さんの宮崎駿の「風の谷のナウシカ」です。

マンガなんですけど(マンガも読むんだ・・・)全巻よむと良いそうです。映画はその全巻のほんの一部なんだそうです。立花さんは宮崎監督に映画を作らないんですか?と聞いたら「無理」とおっしゃったそうです。

大昔・・・中学生のころだったか、1巻だけ読んだことがあるのを思い出しました。難しくて読む気がしなかった記憶が・・・。

電子辞書等のデジタル媒体と紙の本とでは、お二人は紙のほうがインプットしやすいとおっしゃっています。私も、紙を触ったりめくったりする行為なども含めてインプットしやすいと思うんですが、立花さんはスループット検索(一定の時間に大量の情報を処理できる)のできる若い世代も出てきているとおっしゃってました。つまり紙よりもデジタルのほうがインプットしやすい世代ですね。

デジタルやネットが発達して、本よりも、質の高い論文などが公開されていて気軽に読めるそうなんです。(これは私もメンターから聞いたことがあります)
でも、それが、なかなか出会えないようです。

それは、キーワード検索もは教養が必要だから。
教養が無いと、質の高い情報には出会うことができないわけです。

どうやって教養をつける・・・という話しですが、
日本語がいい脳を作るそうです。

脳と読書・語学には相関関係があるというのは脳科学の常識だそうです。
つまり、読書をすれば、脳の能力も上がるってことです。

特に語学が世界の中でも複雑な日本語の場合、ひらがな、かたなか、漢字、くんよみ、おんよみ、などあって超複雑です。でも日本語が複雑なおかげで、読書によって脳は高次元の発達をするとおっしゃっています。
(お二人をみればわかりますよね。汗)

長くなりましたが、つまりは、脳を発達させるには読書が最適ということです。

■武器は教養

お二人の対談内容、読むのが大変。難しい。話題もどんどん広がるし、「それって何?」みたいな言葉の返しが無く、「あーそれですね。」みたいな、お互いがお互いの話しの内容を知ってるっていう、そういうお二人の言葉のキャッチボールが読んでいて、難しいけれど楽しい。

「知」、「教養」のある方たちのお話しは
こんなにもスリリングで楽しいのもなのかっ!

読書を通じて、知識をつけること、教養をつけること。
コレを続けていくとどういうことになるのか?

思想に負けない、宗教に負けない、一種の解毒剤のようなもの。と書かれていました。

どういうことなのかなと考えてみましたが、これは、独立した個人になれるってことなのかなと。

これは、読書をすれば、その思想や宗教が生まれた時代背景や影響を受けた事象なんかも知ることが出来ます。そういった意味でも情報に左右されない自分の軸ができあがるんだろうなと感じました。

一生の間で、いくらすごい読書家であっても、すべての本を読むことができない。
となると、効率よく本を読んでいかないといけない。
そのためには、知識というものの、系統樹を頭に入れておくこと。

この系統樹を頭に入れて、読むべき本を読む。
そうすることで、

柔軟な考え方
広い知識
かたよった考えにおちいらない
物事を俯瞰できる
人類の財産を手に入れられる


こういったことが出来るようになる。

で、その知の系統樹ってものは、どこで手に入るのかというと、
ジュンク堂とか紀伊国屋書店とかの大型書店で手に入ります。(笑)

書店のカテゴリで理解できるという・・・すばらしいっ!

そういう意識で、次回は書店に行きます!

そして、
こういうことをしていくことで、教養が身についてくる。
教養は武器だと書かれていました。

そう。本当に、武器だと思います。


■まとめ

自分が言うのもおこがましいのですが、立花さんも、佐藤さんも読書によって知識が積みあがって生まれた天才。先天じゃなくて後天的な天才って印象を受けます。
何度も書いていますが、立花隆さん、御歳74歳、なお最前線の現役。その秘密はまぎれもなく読書

著作の文章からも、お写真からも(特に目)迫力が伝わってくる佐藤優さん。あの雰囲気も身にまといたい。(身にまとうけれども、人懐っこさ、柔らかさはあるっていう・・・汗)

読書をベースに、読書によって目指せる目標となる人が見つけられたことは、すばらしい本に出合えたときと同じく幸せなことだなと思います。うん。ほんとに。^-^