ガッチャマンが実写化されるというニュースを今頃知りました。


http://eiga.com/news/20121012/1/


実はふゆき邸のテレビは一昨年七月ごろに映らなくなり(まぁ、アナログなんでね)、それ以降テレビから情報が入ってきません。


それはともかく、ガッチャマンが実写化ですと!?


出演の俳優さんたち、剛力彩芽の名前だけはかろうじて知っているがあとは知らない人ばかり。

私はどちらかというと健派ですが、ジョーとか潤はハードル高いと思うよぉ(笑)

あと、ベルクカッツェとか誰がするんだろう。


キレのないアクションや合成アリアリの科学忍法はやめてほしいですが、いっそすべてがもっさりしていたらそれはそれで楽しいかもしれないと思う今日この頃(それにしては俳優たちが美形すぎるか)。


タツノコの本気を見せてもらおうじゃないの。楽しみよ。

科学忍者隊ガッチャマン COMPLETE DVD BOX/コロムビアミュージックエンタテインメント
¥63,000
Amazon.co.jp

ルーパーを見てきました。


http://looper.gaga.ne.jp/


監督・脚本:ライアン・ジョンソン

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント


お話:タイムトラベル技術が確立されている未来から、犯罪組織が消したい人間を過去に送り込んでくる。ジョー(コセフ・ゴードン=レヴィット)は、そうして過去に転送されてきた人間を待ち構えてブッ殺すのを生業とする「ルーパー」であった。

 ルーパーは送られてくるのが誰であっても始末しなければならないのだが、未来の自分が転送されてくる可能性があることもあらかじめ知らされている。未来の自分は大量の金塊を身に着けてやってくる。その金塊を見て、ルーパーは己の人生が30年後に終わることを知る(これをルーパーたちは「ループが閉じる」という)。

 そしてある日、ジョーの前に、未来の自分(ブルース・ウィリス)が現れるのだが……。


衝撃のビフォーアフター! まさか自分が30年後こうなるとは思わなかったぜ!


 という話ではもちろんありません。


 えーと、まず。


 タイムトラベルものだと銘打たれているので、なんかルールがあるんだろうなと思っていったわけですが、特になかったです。

 現在の自分と未来の自分が出会っても、ふれあっても、何しても大丈夫。

 「ルーパー」の名のごとく、ループするわけなのですが、ジョーの場合、未来から送られてくる自分を殺すことに失敗する。

 この時点で未来の自分に何らかの変化が出そうなものですが、特にない。

 タイムトラベルものってどう辻褄を合わせるかがとても難しいと思うのですが、そういうところが気になる方にはあんまりお勧めできないかも。

 「まあいいや」と適当に見てください。


 ジョーは「未来から送られてくる人間が誰であろうと始末する」のが仕事なのですが、未来から自分が送られてきたらそりゃまぁどうしようと思いますよね(本来、殺すまではわからないようになっているのですが、ジョーの場合は違っていた)。

 そのあたりの葛藤がメインなのかと思っていたら、これまたそうでもない。

 若いジョーはなんとか未来から来た自分を殺そうとし、未来から来たジョーは犯罪組織のボス(「現在」ではまだ子ども)を見つけ出して殺そうとする。

 同じ人間にもかかわらず、まったく別の人間のようで、それはとても面白かったです。


 立ち向かうべき 「悪」というものがありそれを倒すべく奔走する話ではなく、現在の自分が正しいと思うこと、未来の自分が救いたいと思う人、それが両方を満たすようには成り立ちえないときに、どうするか。

 お話としては面白かったと思います。


 でも。


 長い(実際長いし、長く感じた)。もう少しぽんぽん進んでほしかったな。

 あと、子供の顔が怖すぎる。超能力が唐突な感じで、SFというよりはオーメンでした。


 この話の「現在」がすでに2040年頃と未来の話なのですが、田舎の様子があまり変わっていないのも逆に説得力がありました。

 アンティークな時計とか、アナログな銃とかも良かったです。


Looper/ルーパー[英字幕のみ]/作者不明
¥価格不明
Amazon.co.jp

LOOPER/ルーパー 映画パンフレット 監督 ライアン・ジョンソン キャスト ブルース・ウ.../GAGA
¥価格不明
Amazon.co.jp

『もうひとりのシェイクスピア』という映画を見てきました。

監督はローランド・エメリッヒ。

http://shakespeare-movie.com/


別にシェイクスピアがすさまじい災害に襲われるという映画ではなく、正統派のコスチュームもの。

壮大なスケール(私はこういう映画にはそれは必要ないと思う)というのはなかったものの、やはり必要な場面では迫力がありました。


「シェイクスピア」とは誰だったのか?


これがこの映画のテーマです。


シェイクスピアという作家には謎が多く、本人の手稿が残っていないそうです。

そんなところから、「シェイクスピア」は複数いたのではないかとか、一般にシェイクスピアと呼ばれている作家とは別人なのではないかとか、いろんな説があるようです。


で、この映画は「シェイクスピア」の正体は実はオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアだった、という説に基づいて作られています。


イギリスの俳優さんたちが主で、派手すぎず地味すぎず良かった。衣装のせいもあるかもしれませんが、やっぱりヨーロッパのお顔立ちってアメリカの俳優さんとは少し違う気がします。


コスチュームものって、派手でばかばかしくて眠くなるか、暗くて渋すぎて細部にこだわりすぎて眠くなるか(あるいは怖すぎる)。そんなリスクがつきものですが、シェイクスピアという人物の有名さ、それにつきまとうミステリー、宮廷の陰謀、エリザベス女王とオックスフォード伯との恋愛…等々さまざまの要素がうまく絡まりあって史実を知らなくても十分楽しめる作品だと思いました。

このへんはエンターテインメントのなんたるかを良く知った監督ならではというところでしょうか。

でも、エリザベス女王やシェイクスピアはともかく、ベン・ジョンソンやマーロウといった人物が誰なのか知っていれば、もっと楽しめるかも(私は帰ってきてから調べました)。ちょっと予習してからどうぞ。


すばらしい作品を書き続けながら己の名前で発表することを許されなかったエドワードですが、「言葉の力」を長く世に知らしめることになる。

貴族でありながら、民衆が自分の書いた戯曲に熱狂する様を喜ぶ(別に民衆を愛しているようには見えませんでしたが。そういう意味では貴族です)。

詩のとりことなり、様々な人間を描き出そうとした貴族不適合者の一生のドラマが、うまく(というのも失礼ですけれど)つづられていました。

劇中劇、というフレームも面白かったな。


でも、いわゆるハリウッド映画の娯楽映画とは違うので、いつものエメリッヒ作品が好きな方やあんまり興味のない人、寝不足の人は寝てしまうかも。

開始十分もしないうちに、斜め後ろの席から「ぐー」といびきが聞こえてきました。

寝るのは構わないが、いびきは勘弁してほしいな…。


しかしまぁ、リス・エヴァンス(エドワード役)が渋かった。

若き日のエドワードはジェイミー・キャンベル・バウアーで、この人もきれいな顔立ちでした。トワイライト・サーガのカイウス役の方だそうです。

 お久しぶりです。


 スノーホワイト を見てきました。


 監督:ルパート・サンダース

 出演:クリステン・スチュアート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース

 公式サイト:http://www.snowwhite-movie.jp/


 スノーホワイト、つまり白雪姫のお話。

 以下、ネタバレ含みます。


<あらすじ>

 ・かわいい女の子(スノーホワイト:クリステン・スチュアート)が生まれる

 ・母親の女王様が亡くなる

 ・謎の軍隊が攻めてくる

 ・王様は謎の軍隊を撃退し、捕虜になっていた美女ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)を助ける

 ・王様はラヴェンナに一目ぼれ。翌日結婚する(早

 ・ラヴェンナは初夜に王様を殺す(スゲェ…)。謎の軍隊はラヴェンナのはかりごとで、実は自作自演乙だった

 ・お城は陥落、王の腹心のハモンド公爵とその息子ウィリアムは逃げ延びるが、スノーホワイトは塔に幽閉されてしまう

 ・が、逃げ出す

 ・逃げる

 ・逃げる

 ・ウィリアムと再会するが、ラヴェンナに騙されスノーホワイトは毒りんごを食べてしまう

 ・×××のキスで目が覚める

 ・戦う

 ・勝つ

 ・終わり


 真ん中あたりちょっと飽きてしまいましたが、それなりに面白かったです。

 『もののけ姫』と『ジャンヌ・ダルク』をちょっとずつ楽しめる感じで。

 ディズニーの明るい童話の雰囲気とは正反対で、街は汚く、人々は貧しく、森は暗く薄気味悪い。魔女は思い切り残酷で、スノーホワイトは剣を持って戦う。中世風の舞台設定でした。

 で、お姫様と王子様のラブストーリー仕立てにはなってなかったので、それはあんまり期待しないほうがいいかも。


 薔薇のとげが刺さったくらいであんな「ぼたっ」と血が落ちるものなのかしらとか、長いこと塔に閉じ込められてた女の子があんなに元気いっぱい走り回れるものなのかしらとか、ウィリアムはウィリアム・テルかとか、要するにただの甲冑少女萌えなのかとか……いろいろ突っ込みどころはありますが、いちばんひっかかるのは、ラヴェンナのほうがスノーホワイトより綺麗じゃないですか?という疑問(笑)

 スノーホワイトは、若くてかわいいけれど綺麗、美しい、という感じではなかったなぁ。


 ラヴェンナのキャラクターのほうが掘り下げられていて(すべてが描かれていたわけではないですが)、なぜ彼女があんなにも美しく若くありたいと願うのか、その動機が「女ってそういうものでしょ」というだけでなく、強大な魔力を保つため(そしてそれは復讐のため)だと理由づけられていたのが面白かったです。そう感じたのは、シャーリーズ・セロンが上手いからだと思うけど。

 ラスト近く、ラヴェンナがスノーホワイトに、彼女も自分と同じ「人を殺す(死なせる)女なのだ」という言葉を投げかけますが、その言葉をスノーホワイトがどう受け取ったのかよくわからないまま終わってしまいました。

 また、物語の最初から、スノーホワイトの心の美しさについて何度か言及があるのですが、それが優しさを指すのか強さを指すのか、なんだか半端な印象でした。


 おもに森や魔法のシーンでCGが使われていましたが、綺麗でした。この魔法の表現は好きです。


 あんまり深く考えず、舞台設定やCGや、ラヴェンナのすさまじさを楽しめばいいのかもしれないです。


 なお、この作品は三部作の一作目だそうです。もう終わり掛けにもかかわらず、思ったより人が入っていたから……ちゃんと続編は出るのかしら。

 続編が出たとして、見に行くか行かないかはその時の気分になるかも(=それほど必死に追いかけなくてもいいか、といったところ)。シャーリーズ・セロンがまた出るなら見てもいいかなぁ。


 ところで、公式サイトではウィリアムを「王子」と紹介しているのですが、公爵の息子だったら王子じゃないよね。王子ポジションかどうかも微妙だし(笑)

 恋の罪 を見てきました。


 監督・脚本:園子温(その しおん。つい最近まで、そのこ あつし だと思っていた)

 出演:水野美紀・神楽坂恵・冨樫真

 公式サイト:http://www.koi-tumi.com/index.html


 東電OL殺人事件にインスパイアされたとのこと。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E9%9B%BBOL%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 最近、DNA鑑定が行われ、冤罪の可能性が出てきたと報道がありましたよね。


 映画は、実際の事件を追ったものではなく、オリジナルストーリーとのこと。


 お話は、円山町でのラブホテル街の廃墟で遺体が発見されたところから始まります。

 遺体はマネキンとつぎはぎにされ頭部がなく、身元を示すものもなく、誰なのかわからない。

 事件の謎を追うのが水野美紀。殺人が起こったと考えられる時期に失踪した女性として、小説家の貞淑な妻である菊池いずみ(神楽坂恵)、尾沢美津子(冨樫真)が浮かび上がってくるのですが、映画自体は過去と現在とが交互に進んで、最後に現在(解決)に追いつくので、「捜査が進んでいる」感は特にありません。


 なので、刑事ものではまったくないし、実際そんな期待はしていませんでしたが、それにしても刑事の存在感が薄かったです。


●派手なエログロ

 なんというか、「すごく派手!」という印象でした。

 まぁ、面白くなくはなかったのですが、初の園作品と思って期待しすぎたのかも……。

 「女性性」というものの不思議さ、業、といったものがすごく派手にわかりやすく描いてあるので、終わるころにはちょっとげんなりしていました。

 登場人物の心理や行動も、極端な感じがして、「それはないんでは……」みたいな腑に落ちないところもちょこちょこ。極端であってもよいけれど、「あるかも。あるよね」って思えないと、ただ見てるのがつらい。

 とにかく神楽坂恵の胸がデカいので、そればっかり印象に残りました(笑


●お城

 城(を探す)、というのがキーワードなのですが、「お城っぽいラブホ」でも探してんのかと思ってしまい、なんか入り込めず。

 文学的な要素というのでは、田村隆一の詩『帰途』の「言葉なんか覚えるんじゃなかった」というのがとても心に響いただけに、カフカの城は詰め込みすぎた気も……あ、でもそれは、私がカフカ読んでないからってだけかも(恥)


●女性

 ほぼ女性だけしか描かれていないので極端というかある意味ファンタジックに感じたのかなと思いました。

 美津子は「愛がないセックスならお金をもらわなきゃだめ」と繰り返しますが、その図式もかなり簡単な気がするし、どこか病的な人間にしては理性的すぎるというか、そういう意味では難しい人物でした。


●ラスト

 ラスト、あれって回収しなきゃいけない伏線だったのだろうか(笑

 っていうか、あんなに走る人いないと思うけど、どうでしょうか。そういうところがちょっと嘘っぽい。

 いずみのシーンで終わってるほうが、私は良い印象で帰れたと思います。


 万人におすすめはできませんが、少なくとも神楽坂恵のナイスバディーとどことなく素人くさい演技にはドキドキできると思います。