突然ですが、労働基準法(以下、労基法)を読んでいこうと思います。


<はじめに>

一条ずつ読んでいきますが、何せ法学の知識はゼロです。

専門的なことは全然わかりません。

調べるにしてもネットが中心になり、上手に取捨選択できるかどうかわからないので、鵜呑みにしないでください。また、詳しい方がいらしたら教えてください。


私自身は労働争議を乗り越えてきたわけでもなく経験も乏しいですが、逆に、よく知っている人なら素通りするようなところで引っかかるでしょう。

これまで見たり聞いたりしてきたことを活かすのはもちろん、素人目線(?)を大事に進めていきたいです。

あと、今日はちょっと固めに書いてますが、今後はユルユルの軽いノリになると思います。


<動機>

私は今、とある中小企業に勤めていて、労働組合に入っています。

給料は低いですが、私の会社の労働条件はかなり良いです。

組合は、この規模の会社にしては強いです。


私はといえば、入社して組合に入るまで、「さぶろくきょうてい」が何かも知らず、「ちんあげ」とか「だんこう」とかその他諸々、全く何も知りませんでした。

組合に対しては偏った印象を抱いていて、特定の思想を持った人々の集団だと思っていました。

進められてちょっと入ってみたら違っていました。


私みたいな世間知らずは極端かもしれませんが、組合に入っていろいろやっていると、「どうしてこんなことも知らないまま働き始めてしまったんだろう」と思うことが多々あります。


まぁ、知ろうともせずなんとなく働き始めたのが悪いといえば悪いのですが、それにしても、小・中・高の生徒時代にもうちょっと教えてもらっていてもよかったのではないか、と思います。


労働三権というのは、団結権、団体交渉権、団体行動権です、などというのは習うわけですが、答案用紙には書けても全然身になってなかった。

そんな方は結構多いんじゃないでしょうか。


上司に「うちの会社には有給休暇制度はないよ」と言われたら、「ああ、そうなんですね」と納得していませんか(特に若い人)。

もちろんそんなのは労基法違反です。


じゃあ、もっと小さな個人事務所みたいなところに勤めていて、同じことを言われたら、どうですか。

「有休っていわゆる『会社』にだけあるものなのかな」…って思ってしまうかも?

そんなことはなく、やっぱり労基法違反です。


そういう「当たり前」をもっと早くから学んでおけばよかった。今からでも勉強しておきたい。

そう思ったので始めてみます。


で、労基法ってけっこう長いので、ぼちぼちペースでやっていきます。


なお、条文は、厚労省の労働基準法のページから引用します。

http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=hourei&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=819


ウィキソースはこちら↓

http://ja.wikisource.org/wiki/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%9F%BA%E6%BA%96%E6%B3%95


条文引用しても著作権侵害にはならないんだって、ウィキソースの一番下に書いてありました。

そこを読むまで「条文に著作権あるのかな?」なんて考えもしなかったけれど(笑)、いろいろ難しい世の中ですね。


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まずは、労働基準法がいつできたか。

上記のページにアクセスしてみると、「○労働基準法」とあって、右側に、


 (昭和二十二年四月七日)
 (法律第四十九号)
 第一次吉田内閣

こう書いてあります。

昭和二十二年(1947年)ですから、戦後間もない頃ですね。

なお、この労基法と、労働組合法、労働関係調整法の三つでもって「労働三法」といいます。
習ったような気もする。

さらに、「労働法」といったときは、「労働法」という法律があるわけではなく、上の労働三法をはじめ、労働契約法、労働安全衛生法、男女雇用機会均等法……といった、労働に関する法律の総称です。

労基法以前には、「工場法」というのがありました。
これは、1916年に施行されて、労基法の施行にともない廃止。

一応法律があったわけですが、戦前の工場労働というと「女工哀史」なんて言葉が浮かぶわけで、労働者を保護するすばらしい法だったというわけではなさそうです。

ところで、こんなサイトがありました。

<国立公文書館>
・工場法
桂太郎って書いてあるよ!

・労基法
さすがに活字になってますね。


なんだか脱線しましたが、ちょっとずつ読んでいこうっと。
本気ですよね。

監督:ジャン=ジャック・アノー

出演:ショーン・コネリー、クリスチャン・スレーター

原作:ウンベルト・エーコ


2時間越えの見ごたえある作品です。


薔薇の名前 特別版 [DVD]/ワーナー・ホーム・ビデオ

¥1,500

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薔薇の名前 The Name of the Rose [Blu-ray]/ワーナー・ホーム・ビデオ
¥2,500
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【お話】

 14世紀、イタリア。ベネディクト修道院を訪れたバスカヴィルのウィリアム(ショーン・コネリー)と弟子のアドソ(クリスチャン・スレーター)は、最近、若い修道僧が不審な死を遂げたことを知る。修道院では「悪魔の仕業ではないか」と騒ぎになっており、修道院長に依頼されたウィリアムは、騒ぎを鎮めるために謎の解決に乗り出す。亡くなった僧は優れた写本絵師であり、彼が携わっていた本に秘密があるのではないかと調査を進めるウィリアムだったが、ある朝、修道僧が大瓶にさかさまに突っ込まれて死んでいるのが発見される。


【感想】

 修道院(ロケ)、セットや小道具など、細部までしっかり作ってあり、正しいかどうかは私にはわからないわけですが、とても説得力がありました。

 何せ部屋が暗く冷たく、寒そうで(吐く息が白い)、衣装はごわごわ。映像からにおいが漂ってきそうです。きっとすごくくさい。


 お話は、先にエーコの小説を読んでいましたが、「面白かった」以外ほとんど忘れていたのでほぼ初見状態です。

 中世の歴史ものとしても本格的、ミステリーとしても面白い。動機については、予備知識があったらわかりやすいかもしれませんが、無いほうがかえって強烈に受け止められるかもしれません。


 ショーン・コネリーの静かで、でもどこか茶目っ気がある感じが素敵でした。どこまでも厳しい印象だと、お話全体が暗くなりすぎたと思います。

 ウィリアムとアドソは、ホームズとワトソンの関係で、二人でというよりはおもにウィリアムが謎の真相に迫っていくわけです。アドソがウィリアムを尊敬しており、でも時には納得がいかないこともあり、でもやっぱり先生はすごい、と思っている。ウィリアムはウィリアムでアドソにいろいろと教えますが、思想を教えるというよりは自分の考え方を示す、というスタイルが、師弟の在り方としても「いいな」と思えるし、ミステリーの中でもうまく機能していました。


 歴史のお勉強にもとてもいいと思います。大学の資料室に収められた小道具もあるとかで、かなりこだわって作ってあり、特に写本がとてもきれい。それに、迷路のような図書館の塔が圧巻。

 ぜひじっくりご覧ください。


 DVD版には監督の解説付きバージョンがあり、本編と解説付きを1回ずつ見ました。

 DVDにはときどきこういうオマケがついていますが、どれも面白いです。アノー監督はかなりざっくばらんに話していました。

 007にウィリアムしてもらっても……とかいって(笑)


<以下、少しネタバレ>

 ところで、最初に亡くなる修道僧は自殺で(話の早いうちに結論が出る)、あとは殺人(事故もありますが)で、その動機となり「凶器」となるのは、本です。

 まず、ベネディクト修道院はその名の通りベネディクト会の修道院であり、ショーン・コネリー演じるウィリアムはフランシスコ会の修道僧。会派が違うということは教義も違います。


 この作品では「笑い」をどうとらえるか、について老僧とウィリアムが論争する場面がありました。

 ブルゴスのホルヘ(修道院の文書館の長老みたいな人。監督お気に入りのシャリアピン)は、笑うだなんて言語道断、という考え方で、修道僧たちは笑いを禁じられている。ウィリアムは、会派の代表というよりは個人の考えでもって述べているようですが、これに対し反論する。その時に、アリストテレスの『詩学』が引き合いに出されますが、この笑いに関する部分は原典が散逸している。


 その散逸したとされる『詩学』の二巻がこの物語のキーになります。

 聖書の解釈が問題になるのならすっとわかりますが、「なんで?」となりませんか。

 このへんはヨーロッパの人々と我々とでは違うところで、ちょっと勉強しないとわかりませんね。


 アリストテレスはギリシャの哲学者ですが、彼の著作や知識体系は、中世にキリスト教神学に取り入れられました。詳しいことは、えーと、ご自分で調べてください(逃げた)。

薔薇の名前〈上〉/東京創元社
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薔薇の名前〈下〉/東京創元社
¥2,415
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 こないだ↓こんな本を読みました。プラトンとアリストテレスとキリスト教等々の話が書いてあった気がしますが、やっぱり面白かったことは覚えているけれど、詳細は忘れてしまった。

反哲学入門 (新潮文庫)/新潮社

¥515
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ついに見ました。

ずっとレンタル中で借りられなかったけれど、とうとう回ってきました。

B級など突き抜け、Z級と名高いこの作品。

死霊の盆踊り デラックス版 [DVD]/ジャパンホームビデオ
¥4,935
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どうよこれ。


DVDにプリントしてあるんだよ。同じ裸体が。

興奮するわよ。


制作・監督:A.C.スティーヴン

原作・脚本:エド・ウッド


筋とか無いから。


ホラー作家の男性とその恋人が夜、墓場のあたりを車で走ってたら急に昼間になった(笑)

てろんてろんのマントを着た闇の帝王がカンペを目で追っている。

あとはひたすら女の子が踊っている。

いつのまにか脱いでいる。

惜しみなく脱ぐ。そして踊る。

ところで、この女性たちは皆「死霊」つまり死んでいるのだが、非常に健康的で、モロに見えているためかかえってエロくない(私は女なので、男性は違うかもしれないけれど)。

死霊たちのダンスの技術にはけっこう差があり、時々こちらが恥ずかしくなる。


恋人たちは捕まってこの盆踊りを見学させられてしまうが、男のほうの表情が微妙で、喜んでいるようにも見える。女のほうは妙に怖がっているが、何が怖いのかまったくわからない。悲鳴の上げ方もひどい。


突然吠える狼男。

やたら蛇を怖がるミイラ。

蛇の実写(笑)


……等々、もう笑いが止まらないオカルトエロチックホラー。


原題は Orgy of the Dead で、Orgyとは「乱痴気騒ぎ」といった意味になります。

別に盆踊りをしているわけではないのですが、ある意味「ひとり盆踊り」的なもの悲しさがあり、邦題は秀逸ですね。

死霊と盆踊りの間にはそこはかとない関連がありそうで、でも語のイメージ自体はずいぶん離れているため、怖がっていいのか「クスッ」となっていいのかよくわからない。


10人の女性が次々に出てきては、うさんくさいおっさんの前で裸踊りをしているだけ。

音楽も振り付けもひどいのに、1人につき何分も踊るので本当に苦痛です。

途中で女をバカにするための映画なのかとちらっと思ったりしましたが、少ししてどうでもよくなりました。


これが本当に劇場公開されたのかと思うとなかなかすごいですネ。


でもまぁ、ここまで突き抜けていると、どっからへんかから楽しくなってくると思います。たぶん。きっと。おそらく。


なお、エド・ウッドはこの映画の監督ではありません。



IMDb

http://www.imdb.com/title/tt0054240/


「Orgy」のなんたるかを勉強したければこちらをどうぞ。
乱交の文化史/作品社
¥2,730
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ゾンビのダンスを勉強したければこちらをどうぞ。

スリラー 25周年記念リミテッド・エディション(DVD付)/SMJ(SME)(M)

¥3,570
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このごろDVDを借りまくってみています。


こんなのを借りてみました。

ブロセリアンドの魔物 [DVD]/クリエイティブアクザ
¥3,990
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製作: エリック・ニーブ

監督・脚本: ダグ・ヘッドライン

脚本: ベロイット・レスタリング

出演: エルサ・キコイン、シリア・マルキ、アリス・タグリオニ


原題は「ブロセリアンド」。魔物、という言葉はないですね。

実際、アレが「魔物」かというと、微妙な気もします。



以下、ネタバレばっかりです。



途中で飽きちゃってあんまり話を覚えてないのですが、ヒロインは考古学専攻の大学1年生。

ブロセリアンドの森(ケルト文明の遺跡)の発掘中、悪の儀式に必要な重要アイテムの鎌を掘り出したのでさあたいへん。


ストーリーはとてもシンプル。

映画の真ん中あたりで犯人は明らかになって、あとは延々逃げたり戦ったり。


やたらとヒロインにかまってくるクラスメートが、実はドルイドの魔法をよみがえらせようと企む厨二くん。

お鍋の中に緑色の液体と人の生首を入れてぐつぐつやって(儀式らしい)何をするのかと思ったら、自分が鍋の中に入っちゃう。

出てきたときにはDVDジャケットの魔物(半分ミイラ)になってました、何がしたかったの。

ところでこの魔物の姿、ケルト文化とどう関係があるのかまったくわかりません。


ヒロインは何か武術をやっているらしく、素手で魔物に立ち向かうのですが、じぇんじぇん迫力もなく(笑)、やたらもったりしています。

魔物といったって一人(一匹?)だけで、たいして怖くない。

このヒロインが中途半端に強いので、やっぱりホラー度がダウンしてる気が…。

暗い洞窟の中を逃げるのに、追い詰められている感もなく。

いっそヒロインがケルトの神様のご加護を受けてむっちゃくちゃ強すぎて、「魔物弱っ」ぐらいだと逆に面白かったかもしれません。


シャワーシーンはあるけれど、全然見えない!(笑)

グロシーンはすこーしだけありますが、低予算が微笑ましい。

あと、研究書の挿絵がどうみても漫画。



というわけで、暇つぶし程度に。

少し前に、同じくフランスで制作された『ドルメン』というテレビシリーズを見ましたが、そんなノリです。



ところで、字幕より吹き替えのほうが訳が良いと思います。

「キャビン」を見てきました。


http://cabin-movie.jp/

監督:ドリュー・ゴダード

脚本:ドリュー・ゴダード、ジョス・ウェドン

出演:クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワース、アンナ・ハッチソン、フラン・クランツ、ジェシー・ウィリアムズ


◆お話

 湖のほとりにある山小屋に、学生が5人週末を過ごしに来てえらいめにあうことに。

 その様子をモニターしている謎の組織。その目的とは。

 学生さんたちは無事生きて帰ることができるのか。


なんてありがちな設定なの! と思うでしょう。

でも、それは「下敷き」なんだな。


ストーリー構成についてはあんまり書きませんけど、サイトに「定番を打ち破るマルチ・レイヤー・スリラー」とあるとおり、「すさまじい目に遭うと思っていたら操っていた人間がいた。その人間たちも××だった」というところで、マルチレイヤーではあります。

とはいえ、ストーリーが「定番を打ち破」っているかというと、そこまですごい感動はなかったので、あおり文句に期待しすぎないほうがいいかもしれません。


いろいろつっこみたいところはあります。どうやって山小屋に行かせたのか、なんでシナリオ通りに死んでいかないといけないのか、その他もろもろ細かいところはよく分かりません(笑)


でも、そういうところも含めてB級ホラーの雰囲気は十分に味わえますし、ラストあたり、力技でガンガン押してくるのも楽しい。

こう、エレベーターがチーン、で、血がどばーっというところなんて、清々しかったです。

それに、研究所のおじさんたちがいい味出していました。学生たちがひどい目に遭うようにしむけ、賭けまでしながらどこかで後ろめたさも感じていて、「上」のことは怖がっている、そのへんにいるおっさんでした。


山小屋の地下室の小物なんかが綺麗で、怪物の造形もそれっぽく(B級で)、箱(これもキャビンなのかな)にいろいろな怪物が入っている映像も面白く、真面目に作ってありましたが、あの壁画はもう少しなんとかならなかったのか(笑)


ラストにビッグゲストが出てきます。『宇宙人ポール』でもそうでしたが、あいかわらずオイシイというか体当たりな役どころでした。


というわけで、B級ホラー好きのあなたはぜひ。

そうでなくても、ホラー耐性のある方は、ブッ刺されるところなんかは目をつぶっててもいいから、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。