僕は幽霊です。幽霊が非科学的なら呪いと言ってもいいでしょう。 | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

第21話『僕たちが選ぶ運命のドア』

絵コンテ;幾原邦彦・古川知宏
絵コンテ・演出;山崎みつえ
作画監督;中村深雪・進藤優
総作画監督;西位輝実


終着駅へ向けてこれまで見せてきた数々の演出の店じまい。そして顕になるのはドシリアスな圧倒的な重い展開。もはやペンギンはコミカルには動かないし、カラフルな家の想定も思い出がこのタイミングで提示されてしまうとただただ悲しいあばら屋にしか見えない。3兄弟の擬似家族は崩壊し、両親の真実の姿も提示(車内標語『いつまでもあると思うな親と金』って酷い標語過ぎて見直したらそこだけは笑えたよ)。


両親に拾われ、捨てられた子どもが、結局は親のそして医師=教祖の想いを受け継ぐことになるのか。これまで紡ぎ上げた人間関係がそのまま圧倒的な心理描写のリアリティを生み出しています(今回はペンギンだけでなく、黒ウサギすら登場せず)。


前回のMAGで幾原監督インタビューが放映されていましたが、日常の大切さ、愛おしさは心に残るものが既にあります。ただ、幾原監督の底意地の悪さを加味するとそのような表向きのテーマではない何か(インタビューでも在ると明言されていました)が何なのか、早く次回が見たいようで終わるのが惜しいようで、、、