幸せなあなたのお人形 | あざみの効用

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或いは共生新党残党が棲まう地

「舞HiME」第13話

これで折り返し地点である1クールを終了。一応ここまでは体裁として学園ラブコメという萌えを装ってきたが、後半はサンライズ本来の燃え戦闘かつシリアスなお話が怒涛のように続くことを明示したお話でした。お祭りという表面上の華やかで幸せな光景(舞衣ー黎人、詩帆ー楯、巧海ー晶、紫子ー美術教師、遥ー雪之、奈緒ー犠牲者)が、祭りに伴う戦姫のたまゆら「玉響」(=ほんの少しの間。)の逸話や、凪や真白の言行動で物悲しく儚い情景に様変わりしてしまいます。舞衣を巡り交錯する恋愛関係という主人公にとっては重要な修羅場も、アリッサの一撃で霧消。
本来、恋愛というのは心躍るテーマの筈なのに、恋愛成立(自分が好きな人を明確に意識すること)=消滅フラグだもんね。なつきちゃんドン引きしているし、あかねちゃん一体どうなっているんだろ(発狂して髪かきむしったりするから禿げてたりするのかな…)。きつすぎます、なんだか舞衣や楯の素直になれないというなんとかみたいな恋心なんてどうでもいいです。


カグツチ萌えなんで前話繰り返し見てて気付いたんですけれど、神父が施した秘密コードをアリッサに見抜かれたのは第8話→第12話の間だ!アリッサのコードが【milenun】で単にスペルミスかと思わせていたのが、【millennium】で修正されている。すなわちこの間に何らかの書き換えがあったことが窺える。ここまで考えてのスペルミスだったんですね、深すぎるよ。

・碧ちゃんほぼ論文終了、HiMEが12人と確定
・数百年に一度の戦姫の神事(神降ろしの為に舞台設定の上で、HiMEたちがバトルロワイヤルとかだったら最悪だ)、理事長が祈っていたのは過去のHiMEたちにだろうね。
・どうせ何もできないと言われ、再び竹刀をもつがその程度では何の役にも立たない無力な存在であることを痛感する楯。詩帆に頬染めたりデバガメしたりへたれ2世。
・田舎の中学生は初体験に積極的、金魚殺しの詩帆(怒っても覚醒せず)
・巧海は意識しての姉離れと同時に晶フラグ
・黎人、包容力ありすぎで怪しいけれど舞衣のような良い子にはお似合い
・蝕(=天体が天体を隠すこと)、媛星が月と重なるときにオーファンが溢れるとかだと分かりやすいけれど
・一番地、記憶消せるんだからあかねちゃん何とかしてあげてよ_| ̄|○
・アリッサはシアーズ財団がHiME研究の過程で遺伝子改造でもして力を授けたニセHiME
・橋を落としたのは退路を断ち、学園を孤立させるためか
・空母1、巡洋艦2だけの黄金艦隊
・今回はなつきちゃんへたれなし!汚名ほんの僅かにちょっぴり返上!


「ローゼンメイデン」最終話

アリスゲームは捨ててやっぱりジュン君のひっきーからの回復を仄めかして終えたね。多分、誰しもが不完全な存在であることの認容や、生きること=戦うことという作品を通して訴えかけたかったテーマは分かりやすくてよかったと想います(作画が最終回なのにところどころ怪しいと思ったら原画、一部外注していました)。人形と子どもという前近代においては共に「ヒト」ではない存在同士がお互いに支えあって成長していくなかでのこれらのテーマなのに、なんだかとってつけたような軽さを伴っているような気がするのはもったいない(1クール作品なせいだけではないと思う)。

戦闘や単なるキャラ萌え話に割いた時間をジュンの段階を踏んで成長している話に割いていればと思います(途中経過はもちろんあったけれど、それはあくまで対社会ではなく、明確な対敵キャラに留まっている。)

あとは水銀燈非常に魅力的な悪役を演じていたのに最後の涙を流しながら燃えて消滅という描写は日和ったような気がします。作りかけで胴体を欠いたジャンクだからこそ、より一層お父様に会いたいと純粋に思っていたというのではなぜミーディアンを作らなかったのかが不明。そのためには手段を選ばないというのならばなおさらね。むしろ愛よりも裏返しとしての憎悪でもってアリスゲームを無茶苦茶にしてやろうしていたという位の方が(もちろん最後は敗北しても毅然と眠りにつくか、復讐を誓い逃げ出すか)魅力的だったと思います。

続編への布石なのかは知らないけれど、最後のオチだとなんだかドラえもんを思い出しちゃったよ(それも薄味)。